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「超秀才!」「マジか」国内屈指の『理系 難関大学』“わずか3週間”で中退→下積みを経て“主演の座”を掴んだ『遅咲き俳優』

  • 2026.8.2
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「日経トレンディ」2014年ヒット商品ベスト30発表 ムロツヨシ (C)SANKEI

長い下積みの時代を重ね、ある作品との出会いをきっかけに一気に注目を集める――そんな俳優の歩みには、努力が実を結ぶ瞬間ならではの輝きがあります。今回は「下積みを経て大ブレイクした俳優」をテーマに、遅咲きながら確かな実力で存在感を放つ俳優たちをご紹介します。

本記事では第2弾として、大学中退後に役者の道へ進み、1999年に舞台で活動を始めた俳優の歩みをたどります。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに選定・構成しています
※一部、出演作品のストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

大学を3週間で中退…独り舞台から始まった長い下積み時代

今回ご紹介するのは、ムロツヨシさんです。

いまでこそ主演俳優として活躍するムロさんですが、その出発点は、けっして華やかなものではありませんでした。 

一浪して東京理科大学の理学部に進んだものの、大学に通ったのは、わずか3週間ほど。きっかけは、一本の舞台との出会いでした。観劇を通じて役者という仕事に強く魅せられ、大学を中退して表現の道へと飛び込んだのです。

1999年に始めたのは、独り舞台でした。脚本を書き、演出をつけ、自ら舞台に立つ――その多くをひとりで担う、まさに手づくりのスタート。以降も「muro式」と題した舞台シリーズなどを重ね、ムロさんは舞台を活動の中心に据えていきます。

とはいえ、すぐに俳優の仕事だけで暮らせたわけではありません。長いあいだ、生計を支えていたのは魚市場や眼鏡店、お好み焼き店、コンサート会場の設営など、多種多様なアルバイトでした。そんな日々が、30歳ごろまで続いたといいます。

活動を始めてから日の目を見るまでにかかった歳月は、15年以上。俳優一本で食べられるようになったのは、37歳ごろのことでした。長い下積みの時間が、いまのムロさんを形づくる土台となったのです。そんなムロさんの経歴に「超秀才!」「マジか」「びっくり」など驚きや称賛の声が見られました。

42歳で受賞…第42回エランドール賞新人賞

長い下積みを経たムロツヨシさんに、ひとつの転機が訪れます。2018年、第42回エランドール賞の新人賞に選ばれたのです。映画やテレビドラマでその年に活躍し、将来を期待される俳優に贈られるこの賞には、次の時代をになう顔ぶれが名を連ねてきました。

注目したいのは、受賞時のムロさんが42歳だったこと。「新人賞」とはいえ、すでに長いキャリアを積み重ねたうえでの受賞でした。

活動を始めて20年近く、しかも40代での「新人賞」という歩みは、ムロツヨシさんが時間をかけて着実にキャリアを築いてきたことの表れでもあります。一足飛びの成功ではなく、長く続けてきた活動が、ひとつの節目として実を結んだ受賞だったといえるでしょう。

ブレイクのきっかけとなった『勇者ヨシヒコ』シリーズ

舞台を中心に活動してきたムロツヨシさんにとって、大きな転機となったのが映像作品への進出です。2005年の映画『サマータイムマシン・ブルース』をきっかけに、活躍の場は映画やドラマへと広がっていきました。なかでもたびたび出演を重ねたのが、福田雄一さんの作品です。

その代表作が、福田さんが脚本・監督を手がけた『勇者ヨシヒコ』シリーズ。テレビ東京系の深夜帯で放送された低予算の冒険活劇で、2011年の『勇者ヨシヒコと魔王の城』に始まり、2012年の『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』、2016年の『勇者ヨシヒコと導かれし七人』と、3作が放送されました。

このシリーズでムロさんが演じたのが、メレブというキャラクターです。ビミョーな呪文を得意とする魔法使いで、テレビ東京の公式サイトに専用の呪文一覧が載るほどの人気者。

SNSには「あのゆるさがたまらない」「めちゃくちゃ可愛い」「まさにハマり役」「メレブ様は不滅」「私の不動の推し」といった声が今も寄せられています。

長い下積みを続けてきたムロツヨシさんにとって、メレブはまさに、ブレイクの入り口となった一役でした。

コメディから純愛まで、役柄を広げた代表作

福田雄一さんの作品に出演を重ねるなかで、ムロツヨシさんに主演のチャンスがめぐってきます。それが、2014年放送のドラマ『新解釈・日本史』(MBS / TBS系)です。

監督と脚本を福田雄一さんが中心となって手がけた本作は、歴史の教科書では語られない偉人たちの“本当の姿”を笑いを交えて描く、一話完結の偉人シチュエーションコメディ。

これは、ムロツヨシさんにとって連続ドラマ初主演作でもありました。織田信長、坂本龍馬、フランシスコ・ザビエル、宮本武蔵と、エピソードごとに異なる偉人を演じて魅せたこの一作は、長く経験を積んできたムロツヨシさんにとって、俳優としての新たな出発点になったといえるでしょう。

コメディで知られるようになったムロツヨシさんですが、その活躍はやがて、しっとりとしたラブストーリーにも広がります。その代表作が、2018年に放送されたTBSテレビの金曜ドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』です。

大石静さんがオリジナル脚本を手がけた本作は、10年にわたる純愛の物語。若年性アルツハイマーにおかされる女医と、彼女を支える男性が、移ろう時間のなかで歩む愛の姿を描き出しました。

主人公の女医・北澤(間宮)尚を演じたのは戸田恵梨香さん。その恋人で、後に夫となる元小説家・間宮真司を演じたのが、ムロさんです。自分を忘れていく恋人を、明るく健気に支え続ける――コメディとは違う、穏やかで一途な役どころでした。 

連続ドラマで本格的なラブストーリーに初めて挑んだ本作は、ムロさんの役柄の幅をさらに広げる一作となりました。 

2026年も続くムロツヨシの最新作

長い下積みを経てキャリアを広げてきたムロツヨシさんは、2026年に入っても主演作・出演作が続いています。

  • スペシャルドラマ『うちの弁護士はまたしても手がかかる』(フジテレビ系)
    2026年1月4日にフジテレビで放送されたスペシャルドラマで、2023年10月期の連続ドラマ『うちの弁護士は手がかかる』のその後を描く続編にあたります。今作で新たなバディとなったのは、木南晴夏さん演じる樋口新です。ムロさんは、トップ女優を長年支えた超敏腕マネージャーからパラリーガルに転身した蔵前勉を、前作に続いて演じました。

  • 映画『君のクイズ』(2026年5月15日公開)
    原作は、小川哲さんの同名小説。第76回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門を受賞し、2023年の本屋大賞にもノミネートされた一作です。
    舞台となるのは、賞金1000万円をかけて争う生放送クイズ番組「Q-1グランプリ」の決勝戦。 問題を最後まで聞かずに正解する「0文字解答」の謎をめぐって、物語が展開していきます。
    監督は吉野耕平さん。主人公の三島玲央を中村倫也さん、本庄絆を神木隆之介さんが演じ、ムロさんは、番組の総合演出を務める坂田泰彦役を務めました。 

大学を中退して舞台の世界に飛び込み、長い下積みを経て、ムロツヨシさんはいま、ドラマや映画で主演や重要な役を担うようになりました。コメディから純愛ドラマ、クイズ番組を舞台にした映画まで、その役柄は作品を重ねるごとに広がっています。
この先、どんな姿を見せてくれるのか――ムロツヨシさんの歩みから、ますます目が離せません。


※記事は執筆時点の情報です。

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