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口座開設をしにきた客「昔はこんなこと聞かれなかったのに!」窓口で流れた気まずい空気…銀行員の本音とは?

  • 2026.6.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。くまえり銀行員です。

今日は、口座開設の際に「なんでこんなに質問されるの?」と不満を感じたお客様とのエピソードをお話しします。

銀行員として働いていると、

「昔はこんなこと聞かれなかったのに」

「お金を預けるだけなのに、そこまで答えなきゃダメなの?」

という声をいただくことがあります。

実際、近年は口座開設時の確認項目が以前より増えています

そのため、お客様からすると「必要以上に聞かれている」と感じることも少なくありません。

しかし、そのように質問することには、銀行員が勝手に決めたわけではない“本当の理由”があります。

今回は、窓口で実際にあった出来事を通して、その裏側をお伝えしたいと思います。

「昔は作れたのに」窓口で起きた気まずい空気

ある日、新しく口座を開設したいというお客様が来店されました。

本人確認書類を確認しながら、私はいつものように利用目的をお聞きしました。

「今回の口座は、どのような用途でご利用予定ですか?」

すると、お客様は少し不思議そうな顔をされました。

「生活費の管理だけど……そんなことまで言わないといけないの?」

さらに職業についてお聞きすると、

「昔、別の銀行で作ったときはこんなの聞かれなかったよ」

と不満そうな様子でした。

窓口でこうした反応をいただくことは少なくありません。

お客様からすれば、口座を作るだけなのに質問が次々と続くのですから、面倒に感じるのも当然だと思います。

ただ、そのとき私は心の中でこう考えていました。

「私もできることなら、もっと簡単に手続きを終わらせてあげたいな」

と。

銀行員が増えた質問の裏で考えていること

実は近年、金融機関にはマネー・ローンダリング(資金洗浄)や特殊詐欺対策として、以前より厳格な確認が求められています。

そのため口座開設時には、

・職業
・取引目的
・資産状況
・利用予定の内容

などをお伺いするケースがあります。

「そこまで答えなきゃいけないの?」

と驚かれることもありますが、これは銀行独自のルールではありません。

犯罪収益移転防止法や金融庁のマネー・ローンダリング対策に関する方針に基づき、金融機関にはお客様の職業や取引目的などを確認することが求められているのです。

つまり、窓口の銀行員が勝手に聞いているわけではありません。

口座が特殊詐欺や不正送金、マネー・ローンダリングなどの犯罪に利用されることを防ぐため、全国の金融機関で行われている確認なのです。

しかし、窓口で質問をしていると、お客様からこんな言葉をいただくことがあります。

「何か疑われているみたいで気分が悪い」

そのたびに私は少し胸が痛みます。

なぜなら、私たちはお客様を疑いたいわけではないからです。

むしろ逆です。

大切なお客様の口座が犯罪に利用されたり、詐欺被害に巻き込まれたりしないよう確認しているのです。

窓口では、お客様が思っている以上に神経を使っています。

質問が多くなれば不快に思われるかもしれない。

でも聞かなければルール違反になってしまう。

その狭間で、一つひとつ言葉を選びながら説明しているのが実情です。

実は銀行員が安心するお客様の対応

口座開設の手続きで、銀行員が安心するのは特別なことではありません。

「給与の受取口座として使います」
「子どものために貯蓄したくて」
「生活費の管理用です」

そんなふうに利用目的を自然に教えていただけるだけで、手続きはスムーズに進みます。

逆に、

「なんとなく」「特に決まっていない」

といった回答の場合は、追加で確認が必要になることがあります。

もちろん、お客様に悪意があるという意味ではありません。

ただ、確認事項として聞かなければならないため、結果的に質問が増えてしまうのです。

窓口で質問されると、「面倒だな」と感じることもあるかもしれません。

ですが、その質問の背景には、お客様の大切な資産を守るための仕組みがあります。

昔より確認事項が増えたのは、それだけ金融犯罪の手口が巧妙になったからでもあります。

もし今後、口座開設の際にさまざまなことを聞かれたら、

「銀行員も好きで聞いているわけじゃないんだな」

と少しだけ思い出していただけるとうれしいです。

窓口の向こう側では今日も、お客様に安心して口座を利用していただくために、一つひとつの確認を続けているのです。


ライター:くまえり銀行員

金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」が「なるほど」に変わる瞬間を大切に執筆中。


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