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ベテラン芸人(57)「ほったらかし投資」で資産2.8億円に…「もっと早く始めていれば」と語る、億万長者になれる“6つの習慣”

  • 2026.7.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

投資で成功した人の話を聞くと、「特別な才能があったから」「運が良かったから」と感じる人もいるかもしれません。

お笑い芸人として活動しながら、50代から投資を始め、資産2億8000万円を築いたオモロー山下さん。本書『借金1000万円から億り人 じゃない方芸人の大逆転投資術』(KADOKAWA)では、投資で成功するまでの道のりだけでなく、その前に経験した数々の挫折や挑戦についても語られています。

今回は、本書の中から「億り人への道」として紹介されている習慣や投資ルールについて見ていきましょう。

【本記事は、オモロー山下・著『借金1000万円から億り人 じゃない方芸人の大逆転投資術』(KADOKAWA)より一部抜粋して掲載しています。】

インデックス投資は最強の守り

山下さんは、これから投資を始める人にまずおすすめしたい方法として、S&P500などのインデックス投資を挙げています。

個別株で大きな利益を狙うこともできますが、長期的に素人が個別株だけで勝ち続けることは難しいためです。そのため、まずは市場全体の成長に乗ることができるインデックス投資を土台にすることが重要だといいます。

また、インデックス投資には「ほったらかしにできる」という大きなメリットもあります。

毎日の株価や企業分析に時間を使わなくても、自動的に積み立てを続けることができるため、仕事や家事が忙しい人でも資産形成を進められるのです。

山下さんは、資産形成の結果だけを重視するのであれば、インデックス投資だけをおすすめしています。個別株投資は資産形成の手段というよりも、「趣味」や「遊び」として楽しむくらいがちょうどよいといいます。

iDeCo・NISA・特定口座の順番で活用する

山下さんは、税制優遇制度を最大限活用することも重要だと語ります。

おすすめの順番は、

1.iDeCo
2.NISAのつみたて投資枠
3.NISAの成長投資枠
4.特定口座

です。

この順番で投資枠を埋めていくことで、国が用意した税制優遇制度を最大限活用し、効率よく資産形成を進められるといいます。

特にiDeCoは掛金が所得控除の対象となるため、高い節税効果が期待できます。ただし、60歳まで原則引き出せないため、生活費に余裕がない人や近いうちにまとまったお金が必要な人は、無理をせずNISAを優先するのも一つの方法です。

一方、山下さんはNISAを「神制度」と評価しています。利益が非課税になる大きなメリットがある一方で、「損益通算ができない」という点には注意が必要です。

そのため、値動きが大きく売買を繰り返す個別株よりも、長期保有を前提としたインデックスファンドを中心に運用することを勧めています。

そして、iDeCoとNISAを十分に活用し、それでも余剰資金がある場合に利用するのが特定口座です。

特定口座には税制優遇はありませんが、損失と利益を相殺できる「損益通算」ができます。そのため山下さんは、個別株などのハイリスク・ハイリターンな投資は、特定口座で行う「攻め」の運用に向いていると説明しています。

山下さんは、ほとんどの人はiDeCoとNISAを使ってインデックス投資を続けるだけで十分だと語ります。大切なのは、制度の特徴を理解し、活用する順番を間違えないことなのです。

投資は余剰資金で行う

山下さんは、投資で絶対にやってはいけないこととして、「生活費を投資に回すこと」を挙げています。

どれだけ有望に見える銘柄でも、生活費を投資してしまうと、株価が下落した際に回復を待てず、損失を確定させなければならない可能性があるからです。

株式投資は、ギャンブルのように勝敗が一度で決まるものではありません。売却しなければ損失は確定しないため、山下さんは「余剰資金でしか投資しない」というルールを徹底しています。

また、投資のペースは職業によって変えるべきだといいます。

会社員であれば、毎月決まった日に一定額を積み立てる「自動積立」が最適です。一方、収入が変動しやすいフリーランスや自営業の人は、余裕のある月にまとめて投資し、苦しい月は無理をしない「あるだけ投資」が向いていると説明しています。

どちらの場合も大切なのは、日々の生活を犠牲にせず、無理なく投資を続けることです。

さらに山下さんは、「半年分の生活費を貯めてから投資を始めるべき」という考え方についても、一概にはそうとは言えないと語ります。当面使う予定のないお金であれば、インデックスファンドへ回して長く運用する方が、投資をしていない時間を減らし、資産形成にはプラスになると考えているのです。

キャッシュポジションを守る

山下さんは、余剰資金で投資を行うことに加え、「キャッシュポジション」を持つことも重要だと語ります。

キャッシュポジションとは、投資資金をすべて使い切らず、すぐに使える現金を手元に残しておくことです。

その理由は、暴落時に底値で買い増すためです。

投資の世界では暴落は恐れられますが、山下さんは「数年に一度の超特大バーゲンセール」と捉えています。

しかし、すべての資金を投資に回していると、暴落時に買い増す余力がありません。資産が減る恐怖から慌てて売却してしまい、結果的に損失を確定させてしまう可能性もあります。

一方、手元に現金を残しておけば、値下がりした優良企業を買い増すことができます。

山下さんは、この心理的な余裕こそが、狼狽売り(パニック売り)を防ぐ最大のポイントだと説明しています。

為替は気にしすぎない

米国株投資をしていると、円高や円安が気になる人も多いでしょう。

山下さんは、円高なら米国株を中心に、円安なら日本株を買うというシンプルなスタンスを取っています。目安として、1ドル120~130円を円高、150~160円を円安のゾーンと捉えているそうです。

しかし、山下さんは「為替を完璧に予測することは不可能」だと語ります。為替の動きを読もうとして投資のタイミングを逃すほうが、長期的には大きな機会損失につながるからです。

また、極端な円安で米国株を買いづらいと感じる場合は、一時的に日本株のインデックスファンドへ資金を振り向ける方法もあると紹介しています。ただし、この判断も必ずうまくいくとは限らず、為替の動きは誰にも読めません。

だからこそ山下さんが重視しているのは、「完璧に勝つこと」ではなく、「大きく損しないこと」です。

さらに、為替の値動きが気になってしまう人は、円建ての投資信託を自動積立で購入し、為替を意識しすぎない環境をつくることもおすすめしています。

そして何より大切なのは、短期的な為替の変動ではなく、企業や市場そのものの成長に目を向けることです。山下さんは、長期的には企業の成長力が為替の影響を上回る可能性があるため、為替に振り回されるよりも、成長する企業や市場へ投資することを重視すべきだと語っています。

個別株は「趣味枠」で楽しむ

「インデックス投資が良いのは分かっているけれど、個別株で大きな利益も狙ってみたい」と考える人も少なくないでしょう。

山下さんも、その気持ちはよく分かると語ります。しかし、自身の失敗経験を踏まえ、個別株で素人安定して勝ち続けることは簡単ではないといいます。

そのため山下さんは、資産形成の中心はインデックス投資とし、個別株はあくまでも「趣味枠」として楽しむことをすすめています。

目安は、資産全体の約15%まで。残りの85%はインデックス投資で運用することで、たとえ個別株で損失が出ても、資産全体への影響を抑えられると考えています。

一方で、個別株には企業を分析したり、成長ストーリーを追ったりする楽しさがあります。こうした経験は経済への興味を深め、投資を長く続けるモチベーションにもつながるそうです。

ただし、趣味として楽しむためにもルールを守ることが大切だと山下さんは語ります。

  • 小型株や赤字企業には手を出さない
  • 現物取引で購入する
  • 必ず余剰資金で投資する

これらのルールを守ることで、資産形成を大きく損なうことなく、個別株投資の醍醐味も楽しめると説明しています。

投資がくれた「自由」

そして山下さんが最後に投げかけるのは、「あなたは何のために投資をしますか?」という問いです。

山下さんが投資を始めたきっかけは、「銀行に預けたままではもったいない」という何気ない理由でした。しかし、今では投資の目的は明確になったといいます。

それは、「やりたい仕事だけを、選べる自由」を手に入れることです。

若手芸人時代に仕事を失う恐怖を経験した山下さんにとって、お金は単に増やすものではなく、人生の選択肢を広げるための手段でした。だからこそ、好きなことを続けるためにも、お金が働く仕組みを持つことが大切だと語ります。

また、山下さんが投資で最も後悔しているのは、「もっと早く始めていれば良かった」ということです。

インデックスファンドへの積立投資は、特別な才能や専門知識がなくても始められる方法です。山下さん自身も、文系の芸人としてYouTubeや本で学びながら資産を築いてきました。

だからこそ、まだ投資を始めていない人は、小さくてもいいから早く動いてみてほしいと呼びかけています。

億り人になるための六つの習慣

ここまで紹介してきた「億り人になるための六つの習慣」を振り返ってみましょう。

・インデックス投資で資産形成の土台をつくる
・iDeCo・NISA・特定口座の順番で税制優遇を活用する
・必ず余剰資金で投資する
・必要に応じてキャッシュポジションを確保する
・為替の値動きに振り回されない
・個別株は資産の15%までの「趣味枠」に抑える

山下さんが伝えたかったのは、「一発逆転」を狙う投資ではありません。

堅実なルールを守り、焦らず続けること。そして、お金を働かせる仕組みをつくることが、将来の大きな資産につながるということです。特別な才能や大きな元手がなくても、正しい考え方と習慣を積み重ねれば、資産形成は誰にでも目指せます。

そして投資は、お金を増やすことだけが目的ではありません。やりたい仕事を選び、大切な人との時間を増やし、自分らしい人生を歩むための「自由」を手に入れる手段でもあるのです。

「もっと早く始めていればよかった」。山下さんが最後に語るこの言葉は、これから投資を始めようと考えている人への、何よりのメッセージなのかもしれません。


【本記事は、オモロー山下・著『借金1000万円から億り人 じゃない方芸人の大逆転投資術』(KADOKAWA)より一部抜粋して掲載しています。】