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退職後の健康保険『任意継続』or『国保加入』どっちが正解?→社労士が明かす、損をしない“賢い選び方”とは?

  • 2026.6.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

会社を退職した後、再就職まで期間が空く人や、そのまま働かない人が悩むことのひとつが健康保険です。

退職後は会社の健康保険を継続する「任意継続」と、「国民健康保険」に加入する方法があります。しかし、どちらが得になるかは人によって異なります。

今回は、保険料の仕組みや家族の扱い、退職後の収入変化を踏まえながら、退職後の健康保険選びのポイントを見ていきましょう。

【本記事は、社労士みなみ・著、『知りたいことがぜんぶわかる! 定年前後のお金の超基本』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

任意継続とは?

任意継続とは、退職後も会社員時代に加入していた健康保険を最長2年間継続できる制度です。

大きなメリットは、退職前と同じように家族を扶養に入れられることです。扶養家族がいても追加の保険料は発生しません。

一方で、退職後はこれまで会社が半分負担していた保険料も全額が自己負担になるため、保険料は2倍の金額になります。

「保険料が2倍になる」と聞くと負担が大きく感じるかもしれません。しかし、任意継続には保険料の上限が設けられています。退職時の標準報酬月額と全被保険者の平均の標準報酬月額を比較し、どちらか低い方を適用する仕組みです。

例えば、多くの人が加入する協会けんぽでは、標準報酬月額の上限を32万円に設定しています。そのため、退職前の給与が高かった人ほど、任意継続のメリットを受けやすいケースもあります。

国民健康保険との違い

国民健康保険は前年の所得をもとに保険料が決まります。そのため、退職前の収入が高かった場合、退職後に収入が減っても前年所得が反映されるため、保険料が高額になることがあります。

また、国民健康保険には扶養の仕組みがありません。配偶者や子どもがいる場合は、それぞれが保険料を負担する必要があります。

こうした点は、任意継続との大きな違いのひとつです。 

任意継続と国民健康保険は切り替えも検討しよう 

任意継続の保険料は原則2年間変わりませんが、国民健康保険は前年の所得に基づいて算出されるため、毎年変動します。

そのため、退職後の収入状況に応じて、任意継続を続けるか国民健康保険へ切り替えるかを検討することが大切です。

退職直後は前年所得の影響で国民健康保険が高額になりやすい一方、翌年以降は収入減少によって保険料が下がることがあります。

そのため、退職後1年は任意継続を利用し、2年目以降は国民健康保険へ切り替える選択肢も検討してみるとよいでしょう。

ケースによっては保険料に大きな差が出ることも

今回は、「60歳で定年退職し退職前の給与月額が50万円、その後はアルバイト収入で月10万円稼ぐ夫と、専業主婦の妻」のケースで比較してみましょう。

この試算では、国民健康保険に3年間加入した場合の保険料総額は87万5604円でした。

一方、任意継続を2年間利用してから国民健康保険へ切り替えた場合は99万1728円となっています。

最も負担が少なかったのは、1年目のみ任意継続を利用し、2年目以降に国民健康保険へ切り替えたケースで、3年間の保険料総額は65万8656円でした。

これは、協会けんぽの任意継続では標準報酬月額の上限32万円で保険料が計算されるためです。一方、国民健康保険は前年所得をもとに保険料が決まるため、退職直後は負担が大きくなりやすい特徴があります。

ただし、任意継続の保険料は2年間変わりません。そのため、前年所得の影響が小さくなる2年目以降は、国民健康保険へ切り替えた方が保険料を抑えられるケースもあります。

このように、退職後の収入状況や加入期間によって保険料負担は大きく変わるため、任意継続と国民健康保険を比較しながら選ぶことが大切です。

退職後の健康保険は比較して選ぼう

退職後の健康保険は、「任意継続」と「国民健康保険」のどちらが得か一概には決められません。

家族の有無や退職前の給与、退職後の収入によって保険料は大きく変わります。

特に任意継続は最長2年間利用でき、扶養制度も活用できるため、家族がいる人には有利になる場合があります。

一方で、国民健康保険は所得が下がれば保険料も下がる可能性があることも覚えておきたいポイントです。

退職後はそれぞれの制度の特徴や保険料を比較しながら、自分の状況に合った健康保険を選ぶことを意識してみましょう。


【本記事は、社労士みなみ・著、『知りたいことがぜんぶわかる! 定年前後のお金の超基本』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

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