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『退職日をたった1日ズラすだけで…』手取りが数十万円増える。退職金を“最大限もらう”意外な方法とは?【社労士が解説】

  • 2026.6.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

退職金は老後の生活を支える大切な資金ですが、「税金がどのくらいかかるのだろう」と不安に感じる人も多いのではないでしょうか。

実は退職金には「退職所得控除」という大きな優遇制度があり、受け取り方によっては税負担を大幅に抑えられる仕組みになっています。

今回紹介する資料では、退職金を「一時金」で受け取る場合の税金の計算方法や、勤続年数による控除額の違い、さらに退職日を調整することで税負担を軽減できる可能性について解説しています。

退職金をできるだけ有利に受け取るためのポイントを見ていきましょう。

【本記事は、社労士みなみ・著、『知りたいことがぜんぶわかる! 定年前後のお金の超基本』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

退職金は税制上の優遇を受けられる

退職金は所得の一種であり、所得税や住民税の対象です。しかし、長年会社に貢献してきた人への報奨的な意味合いがあるため、通常の給与所得よりも手厚い優遇措置が設けられています。

その代表が「退職所得控除」です。

退職所得控除とは、退職金から一定額を差し引き、その残りに対して税金を課す制度です。控除額は勤続年数によって決まり、勤続年数が長いほど大きくなります。

控除額の計算式は次のとおりです。

・勤続年数20年以下
40万円×勤続年数
(80万円に満たない場合は80万円)

・勤続年数20年超
800万円+70万円×(勤続年数-20年)

例えば勤続30年の場合、

800万円+70万円×(30年-20年)

となり、退職所得控除額は1,500万円になります。

実際の税額はどのように計算される?

勤続30年の人が2,000万円の退職金を受け取るケースを例に計算していきましょう。

まず、退職金2,000万円から退職所得控除額1,500万円を差し引きます。

すると課税対象となる金額は500万円です。

さらに退職所得には大きな優遇があり、課税対象額の半分のみが「退職所得」として扱われます。

500万円÷2=250万円

つまり、実際に税金がかかる金額は250万円となります。

この250万円に所得税の税率10%(退職所得が195~329.9万円までの場合)を掛け、さらに控除額を差し引いて税額を算出します。退職所得が195~329.9万円までの場合は、控除額が9万7,500円となるので、所得税額は約15万2,500円となっています。

2,000万円の退職金に対して、税金が約15万円に抑えられることからも、退職所得控除の効果の大きさがわかります。

制度見直しの議論も進んでいる

近年は退職金の課税の見直しについて議論が行われています。

現在の制度は勤続年数が長いほど税負担が軽くなる仕組みですが、転職が一般的になった現代の働き方に合わないのではないかという指摘があるためです。

制度が変われば、勤続20年を超える人や退職金が840万円を超える人は、税負担が増える可能性があります。

具体的な制度変更は決まっていませんが、今後の税制改正の動向には注意が必要でしょう。

退職日を調整すると控除額が増える場合も

一時金受け取りの際のちょっとした工夫も紹介します。

退職所得控除の勤続年数は「1年未満切り上げ」で計算されます。そのため、勤続29年で退職するよりも、あと1日勤務して29年と1日にすれば、30年として計算されます。それにより、控除額が増える可能性があります。

例えば、

・勤続29年の控除額
1,430万円

・勤続30年の控除額
1,500万円

となり、わずか1日の違いで控除額が70万円増えるケースもあります。

もちろん会社の規定や退職時期の都合もありますが、調整できる状況であれば確認してみる価値はありそうです。

退職金を受け取る前に制度を確認しておこう 

退職金を受け取る際は、制度を正しく理解しておくだけでも手取り額に差が出る可能性があります。

一時金で受け取る場合は、「退職所得控除」によって税負担を大幅に軽減できる可能性があります。

さらに、控除後の金額の半分に対して課税する仕組みもあり、一般的な所得に比べて非常に優遇された制度となっています。

また、勤続年数によって控除額が大きく変わるため、退職時期によっては税負担に差が生じることもあります。

退職を控えている人は、受け取り方法や勤続年数を確認しながら、利用できる制度を把握しておくことが大切です。

制度改正の議論も進んでいるため、最新情報もチェックしておくとよいでしょう。 


【本記事は、社労士みなみ・著、『知りたいことがぜんぶわかる! 定年前後のお金の超基本』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

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