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マンションの「24時間換気」を止めたまま梅雨に突入…築浅の寝室で起きた“数万円”の想定外トラブル

  • 2026.6.29
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験を持ち、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。冬の寒い時期、お部屋に冷たい風が入ってくると気になる方は多いのではないでしょうか。

特に、壁にある丸い通気口から吹き出す冷気は、室温を下げる原因になりやすいものです。今回は、その寒さを防ごうと壁の通気口を閉じたことがきっかけで、思いがけないトラブルに発展した事例を紹介します。

寒さ対策のために何気なく止めた24時間換気

築浅の分譲マンションに住むEさん(30代男性)は、北側の洋室を寝室にしていました。寝室の壁には給気口(外の空気を取り入れる穴)があり、浴室のファンで空気を外に出す構造です。

ある冬の夜、Eさんは顔に当たる冷たい風が気になって眠れませんでした。

「壁の穴から冷たい隙間風が入ってくる。これを閉めれば寒くなくなるはずだ」

そう考えたEさんは給気口を閉じ、さらに電気代を節約するつもりで、浴室の24時間換気スイッチも切ってしまいました。実際には排気ファンの消費電力は小さく、節電効果はわずかしかありません。

梅雨時に発覚した壁紙の異変と痛い出費

春が来ても、Eさんは閉じた給気口とスイッチのことを忘れていました。湿気の多い梅雨に入ると、日当たりが悪く湿気のたまりやすい北側の寝室には、窓に大量の水滴がつくようになります。

ある日、壁際に寄せていたチェストを動かすと、異変に気づきます。

「なんだかカビ臭いな。えっ、壁紙が真っ黒になっている!」

家具の裏の壁紙には黒カビがびっしり繁殖していました。換気を止めたことで室内の湿気が逃げず、家具の裏などで結露が起きていたのです。

カビはアレルギーや体調不良の原因にもなります。Eさんは専門業者に壁紙の張り替えとカビ取りを依頼し、数万円の出費となりました。

健康と住まいを守る24時間換気の正しい使い方

マンションの24時間換気は、2003年の改正建築基準法でシックハウス症候群(建材の化学物質などによる健康被害)を防ぐために設置が義務づけられた設備です。基準では、1時間に部屋の空気の半分以上を入れ替えること(換気回数0.5回/h以上)が定められています。

換気を止めると湿気や汚れた空気が室内にこもり、カビの発生や建材の劣化を招きます。Eさんが心配した電気代も、排気ファンを1カ月つけっぱなしにして数十円から数百円程度にすぎません。

寒い場合は換気を止めず、冷気が直接体に当たらない工夫をしましょう。給気口に市販の専用カバーを付けて風向きを天井方向に変えたり、フィルターを挟んで風の勢いを和らげたりする方法が効果的です。

快適な住環境を保つために、24時間換気は常に作動させておきましょう。

参考:シックハウス対策について知っておこう(国土交通省)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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