1. トップ
  2. 住まい
  3. 「充電設備あり」と聞いて500万円のEVを購入→納車直前に発覚した“月3万円”の痛い出費

「充電設備あり」と聞いて500万円のEVを購入→納車直前に発覚した“月3万円”の痛い出費

  • 2026.6.28
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。マンション管理士の資格を持つS.Kです。不動産管理会社で10年以上の現場実務を経て、現在はライターとして活動しています。近年、環境への配慮や維持費の面から、電気自動車に買い替える方が増えています。マンションでも、充電設備の設置が議論される機会が多くなりました。

今回は、充電できる環境を確認したうえでEVを購入したのに、思わぬ理由で駐車できなくなったエピソードを紹介します。

「充電設備あり」を確認して人気のEVを契約

都心のファミリー向けマンションに住むCさん(40代男性・仮名)は、共用部の機械式駐車場を契約していました。機械式駐車場とは、パレット(車を載せる鉄板)が上下左右に動く立体駐車装置です。

ある日の管理組合総会で、駐車場の一部区画にEV(電気自動車)充電設備を導入することが決まりました。これを機に、Cさんは「次の買い替えはEVにしよう」と考えます。

買い替えを前に、Cさんは管理会社へ相談しました。

「EVに乗り換えても、今の駐車場をそのまま使えますか」

担当者からは「充電設備の付いた区画も用意されますから、問題なく使えますよ」と返答がありました。この時点ではまだ車種が決まっておらず、これまでのガソリン車は問題なく載っていたため、車自体が停められないなんて考えてもいませんでした。

その後、Cさんは人気の大型SUVタイプのEVを選びます。販売店でも「ご自宅に充電設備があるなら安心ですね」と言われ、約500万円の車両を契約しました。

納車直前に発覚した「重すぎて載らない」という現実

契約後、Cさんは納車に向けて、車の重量やサイズを記した書類を管理会社へ提出しました。すると、ほどなく担当者から困惑した様子で連絡が入ります。

「お客様が選ばれた車種は、機械式の重量制限を超えるため駐車できません」

突然の知らせに、Cさんは言葉を失います。

EVは大容量のバッテリー(電気を蓄える部品)を搭載するため、同サイズのガソリン車に比べて車両重量が増加します。近年は車体の大型化も進んでいます。機械式駐車場には機種ごとに重量や全高(車の高さ)の制限があり、以前に乗っていたガソリン車は収まっても、重いEVは上限を超えていました。

販売店も、Cさんが住むマンションの駐車場の重量制限までは考慮していませんでした。「充電できるか」ばかりに目が向き「そもそも載るか」は誰も確認していなかったのです。結局Cさんは、当面は近隣の月極駐車場を月3万円で借り、マンションの駐車場代と合わせた二重の負担が続くことになりました。

同じ後悔をしないための確認ポイント

今回の失敗の原因は、確認した内容と本当に必要な情報がずれていた点にあります。設備が使えるかだけでなく、買う車の重量やサイズが制限に収まるかを、車種が決まった段階で数値で確かめておくことが重要です。

販売店ではカタログや諸元表から購入予定の車の車両重量を確認し、管理会社に問い合わせて、使用細則や機械式駐車場の仕様書に基づく駐車区画の重量制限を確認しましょう。契約前に自分で突き合わせておけば、Cさんのような事態は避けられます。

設備が新しくても自分の車に合うとは限らないため、契約前に確認することをおすすめします。管理組合で充電設備の導入を話し合うときも、どの車種がどの区画に載るのかまで整理しておくと、居住者間で不公平感が生じるのを防げるでしょう。



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる