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「もっと安くしろ!」管理会社に威圧的な態度をとると…?マンション管理士が明かす、“委託費の実情”

  • 2026.6.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界で15年の経験を持ち、現在は不動産ライターとして活動する西山です。買い物をするときなど、強気で交渉して「値切って得をした」経験をお持ちの方は、多いのではないでしょうか。

今回はSNSで話題となった「マンションの管理会社に強く出たら、かえって委託費が上がってしまった」という投稿をもとに、業界のリアルな実情を検証します。

威圧的な交渉は逆効果に。管理会社が引き受ける組合を選ぶ時代の実情

マンション管理の現場では近年、管理員のなり手不足や最低賃金の上昇を背景に、委託費が全体的に上昇する傾向にあります。かつては管理組合が一方的に管理会社を選ぶ立場でしたが、いまは状況が大きく変わりました。

人手や採算の制約から、管理会社が引き受ける組合を選ぶ場面も出てきています。戸数や築年数で受託の条件を設ける会社もあり、条件に合わないと見積もりすら出さないケースもあるようです。

国も標準の管理委託契約書を改訂し、カスタマーハラスメント防止の規定を整備しました。こうした環境下で担当者に「もっと安くしろ!できないなら他を探すぞ」と威圧的な対応を続けると、管理会社から割に合わない組合だと見なされ、契約更新を辞退されることもあります。

いざ断られてから他社を探しても、同じ条件で引き受ける会社がすぐに見つかるとは限りません。結局は今より高い委託費を受け入れて、もとの会社に残ってもらう事態にもなりかねないのです。

仕様の見直しと冷静な交渉で築く管理会社との対等なパートナー関係

反対に、管理会社から値上げの提案があったときは、人件費や点検費など何が上がったのか、まず根拠を確かめることが重要です。感情的に拒むより、段階的な値上げや管理仕様の見直しでコストを調整するほうが、交渉は進みやすくなります。

たとえば管理員を常駐から巡回に変える、清掃を週5回から週3回に減らすといった見直しで、費用は下げられます。複数社の相見積もりをとることは、価格の妥当性を見るうえで有効です。安さだけでなく、管理員やフロント担当者の体制など品質もそろえて比べると、判断を誤りにくくなるでしょう。

強く出れば必ず下がるという前提は、いまの環境ではもう通りません。建物を一緒に守る相手として管理会社に向き合い、根拠のある要求と冷静な交渉に徹したほうが、委託費と品質の両面で組合の利益になります。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・FP2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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