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「逆効果になっている」管理栄養士が指摘。実は『高血圧』を引き起こす…良かれと思ってやりがちな“食習慣”とは?

  • 2026.6.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

血圧が高めだと気になりつつも、「自分は大丈夫」「気を使っているから平気」と思っていませんか?実は、日々のちょっとした食習慣の中に、知らず知らずのうちに血圧を上げてしまう落とし穴が潜んでいるのです。

「健康に良い調味料を選んでいるから安心」という油断や、よかれと思って続けている習慣が、逆効果になっていることもあります。

今回は、管理栄養士の工藤まりえさんに、高血圧を招く意外な食習慣と、今日からすぐに始められる無理のない血圧対策について詳しく解説していただきました。

知らずに味を濃くしている?高血圧を招く「意外な食習慣」

---高血圧というと、塩分の摂りすぎがよく指摘されます。日常の食生活の中で、特に気を付けるべきポイントはどこにあるのでしょうか?

工藤まりえさん:

「高血圧は、加齢や遺伝、体質のほか、肥満、お酒の飲み過ぎ、喫煙、ストレスなど、さまざまな要因が重なって起こります。その中でも、毎日の食生活は血圧に大きく関わるポイントのひとつです。

食生活の面で特に気を付けたいのが、知らず知らずのうちに続けている「濃い味に慣れる習慣」です。例えば、料理を食べる前にとりあえずしょうゆやソースをかける、食卓に置いてある調味料を毎回使う、味を確かめる前に調味料を足す、ラーメンのスープやうどんの汁を最後まで飲み干す、といった行動に心当たりはないでしょうか。

また、ポン酢やドレッシングなどは一度に使う量が少ないため、塩分をあまり摂っていない気になりがちです。しかし、毎食のように使ったり、何種類もの調味料を重ねて使ったりすると、1日の塩分摂取量は意外と増えてしまいます。特に外食やお惣菜を利用する機会が多い方は、自分で思っている以上に塩分を摂っていることも少なくありません。

こうした習慣によって塩分の摂取量が増える一方で、野菜や果物を食べる機会が少ないと、余分な塩分を体の外に出す働きを持つ「カリウム」が不足しやすくなります。塩分が多く、カリウムが少ない状態が続くと、血圧はさらに上がりやすくなってしまいます。」

「減塩商品だから安心」は落とし穴?調味料の正しい選び方と使い方

---最近は「減塩」を謳う調味料や、血圧対策の機能性表示食品をよく見かけます。これらを取り入れていれば安心と言えるのでしょうか?

工藤まりえさん:

「血圧対策は多くの方の関心事ということもあり、最近は様々な減塩調味料や、「血圧が高めの方に」と表示された機能性表示食品など、多種多様な商品が販売されています。こうした商品を上手に活用することはよいことですが、「体によい商品を選んでいるから大丈夫」と安心してしまうのは注意が必要です。

例えば、減塩しょうゆは通常のしょうゆより塩分が少ないものの、使う量が増えれば摂取する塩分量も増えてしまいます。例えば、塩分が25%少ない減塩しょうゆを使っていても、使用量が1.5倍、2倍になれば、結果として摂取する塩分量はそれほど変わらなくなってしまいます。ポン酢もさっぱりしたイメージがありますが、商品によっては意外と塩分を含んでいます。減塩調味料も「塩分ゼロ」ではありません。

最近は、血圧が高めの方を対象に、GABAなどの成分を配合した機能性表示食品も増えています。しかし、こうした商品はあくまで健康管理をサポートするものです。普段の食事で塩分を摂り過ぎていては、その良さを十分に生かしにくくなります。

血圧対策で大切なのは、調味料の種類だけでなく「どれだけ使うか」を意識することです。健康によい商品を選ぶことに加えて、使い過ぎないことも忘れないようにしましょう。」

今日からできる!無理なく続けられる血圧対策のコツ

---塩分を控えようとすると物足りなさを感じて、長続きしないことも多いです。無理なく続けられる具体的な工夫があれば教えてください。

工藤まりえさん:

「まず取り組みやすいのは、「調味料を直接かけるのをやめること」です。しょうゆやポン酢、ドレッシングなどは料理にそのままかけるのではなく、小皿に出して“つけて食べる”ようにするだけでも使用量を減らしやすくなります。

また、減塩というと「我慢しなければいけない」と思われがちですが、実は塩分以外の味を上手に活用することも大切です。例えば、レモンや酢などの酸味、だしのうま味、香味野菜やスパイスの香りを加えると、塩分を控えても満足感を得やすくなります。

さらに、減塩しょうゆや減塩ポン酢などの減塩商品を上手に活用するのもおすすめです。ただし、減塩だからといってたくさん使わないように注意してくださいね。

加えて、野菜や果物を意識して食べることもおすすめです。これらに多く含まれるカリウムには、余分なナトリウムを体の外へ排出する働きがあります。減塩だけでなく、「排出を助ける栄養素をしっかり摂る」という視点も血圧管理には欠かせません。

すべてを一度に変えようとする必要はありません。まずは「調味料を足す前に一口食べてみる」「調味料を小皿に出す」といった小さな工夫から始めてみましょう。減塩商品も上手に取り入れながら、無理なく続けられる方法を見つけることが、血圧管理と血管の健康を守る第一歩になります。」

小さな工夫の積み重ねが、血管の健康を守る大きな第一歩に

減塩と聞くと「味気ない食事に我慢する」というイメージを持ちがちですが、調味料を直接「かける」から「つける」に変えたり、酸味やうま味を足したりするだけで、おいしく血圧対策ができることが分かりました。

また、減塩商品や機能性表示食品に頼り切るのではなく、「どれだけ使うか」という使用量を意識すること、そして野菜や果物を積極的に摂って「カリウム」による排出を助けるという視点を持つことが重要です。

すべてを一度に変える必要はありません。まずは「調味料を足す前に一口食べる」「調味料を小皿に出す」といった、明日からできる小さな工夫から始めて、無理なく続けられる自分なりの方法を見つけていきましょう。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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