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健診で『血圧高め』と指摘された40代男性→毎朝“トマトジュース”を飲み始めるが…管理栄養士から告げられた“想定外の事実”

  • 2026.6.14
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

トマトジュースは血圧対策としてテレビやSNSでもたびたび紹介されています。実際に、トマトに含まれるさまざまな栄養成分が健康維持に役立つことが研究で分かっています。しかし、飲み方や選ぶ商品を間違えると、思った結果を得られないことも。

今回は、トマトジュースと血圧の関係について、管理栄養士の視点からメリットと注意点を解説します。 

トマトジュースは本当に血圧対策になるの?

先日、健康診断で血圧が高めと指摘された40代男性のTさんから相談を受けました。

「妻がテレビで“トマトジュースが血圧に良い”って見たらしくて、最近毎朝飲んでいるんです」

血圧対策としてトマトジュースを取り入れる人は少なくありません。実際、トマトには血圧管理に役立つ可能性のある成分が含まれています。

代表的なのがカリウムです。カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、塩分の摂り過ぎが気になる人にとって心強い栄養素です。また、トマトの赤い色素成分であるリコピンには抗酸化作用があり、健康維持に役立つ成分として知られています。

さらに近年は、トマトに含まれるGABA(ギャバ)に注目した機能性表示食品のトマトジュースも販売されています。「血圧が高めの方の血圧を下げる機能が報告されています」と表示された商品を見かけたことがある方もいるかもしれません。

ただし、トマトジュースは血圧対策のサポート役にはなりますが、主役ではありません。商品の選び方や普段の食生活によって、期待できる効果も変わってきます。実際にTさんのお話を聞いていると、「毎日飲んでいるから大丈夫」と思っていた一方で、ほかにも気になる食習慣がありました。

トマトジュースなら何でもいいとは限らない?!

実際にTさんのお話を聞いていると、とても満足そうな表情でこう話してくれました。

「トマトジュースって意外と種類が多いんですね。いろいろ試せるので飽きずに続けられています」

その言葉を聞いて、私は少し気になりました。

「ちなみに、どんな商品を飲んでいるんですか?」

そう尋ねると、Tさんが見せてくれたのは、シンプルなトマトジュースや、フルーツ入りのもの、1日分の野菜や果物が摂れるブレンドタイプ、昔ながらの食塩が入っているタイプなど、さまざまなタイプの野菜ジュースでした。

実は、血圧対策としてトマトジュースを取り入れる場合は、どの商品でも同じというわけではありません。

トマトジュースには大きく分けて「食塩無添加」と「有塩タイプ」、「フルーツやその他の野菜入りタイプ」があります。血圧が気になる方におすすめなのは、やはり食塩無添加タイプです。血圧対策のために飲むなら、わざわざ塩分入りを選ぶ理由はありません。

また、野菜ジュースの中には果汁が加えられている商品も多く、トマトの割合や栄養成分は商品によって異なります。飲みやすくて続けやすいのはメリットですが、思いがけず余計な糖質を摂ってしまっていたというケースも少なくありません。

さらに、Tさんの場合は飲み物以外にも気になる習慣がありました。

Tさんは普段から、ラーメンや濃い味のお料理が好きで、トマトジュースを飲み始めたことで健康への意識は高まっていましたが、塩分摂取量そのものはあまり変わっていなかったのです。

血圧が気になる人はどう取り入れるべき?

Tさんの場合、トマトジュースを飲む習慣はできていましたが、それだけで安心とは言えませんでした。

まず、良く選んでいたフルーツ入りの野菜ジュースは控え、トマトだけでできているシンプルな食塩無添加のトマトジュースを選んでもらえるようにお願いしました。以前は食塩入りのトマトジュースも多く販売されていましたが、最近は健康志向の高まりから食塩無添加タイプが主流になっています。血圧が気になる方は、パッケージの「食塩無添加」の表示を確認して選ぶとよいでしょう。

また、フルーツ入りの野菜ジュースは飲みやすくて続けやすい反面、糖質の摂取量が増え、血糖値に影響する可能性もあります。血圧だけでなく、将来の生活習慣病予防まで考えるなら、トマトだけで作られた食塩無添加のシンプルなトマトジュースを選ぶことをおすすめします。 

さらに、Tさんは大好きなラーメンの汁を、いつも飲み干していました。せっかくトマトジュースを飲んでいても、塩分の多い食事が続いていては血圧対策として十分とは言えません。ラーメンの汁を残す、漬物や加工食品を食べ過ぎないようにする、減塩商品も上手に取り入れるなど、少しずつ塩分を減らす工夫が必要です。 

どんなに体に良いとされる食品でも、それだけで健康になれるわけではありません。大好きなラーメンも食べ方を工夫しなければ、将来的に高血圧をはじめとする生活習慣病のリスクにつながることがあります。

トマトジュースは健康づくりの味方ですが、主役ではありません。減塩を意識しながら、野菜をしっかり食べる。そんな食生活全体の積み重ねこそが、血圧対策への一番の近道だと感じています。 


執筆・監修:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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