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夫が病気で急死→1年後、税務調査を受けることに。「申告も終わったから安心」のはずが…50代妻を襲った“1500万”の大誤算

  • 2026.6.25
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

親しい人のことをどれだけ知っていますか?55歳で不動産賃貸業を営むNさん(仮名)が税務調査でショックを受けたのは、決して追加の税負担があったからではありませんでした。

「夫のことを理解してあげられていたのかな…」という後悔でした。

これで安心と思っていたのに…

突然のことでした。

それまで元気だった夫がある日、病気で急死したのです。相当なショックを受けたNさんではありましたが、悲しみに暮れる間もなく、葬儀や役所への届出、相続税申告などに追われました。

Nさんの夫は事業で成功したことで、さまざまな資産を持っていました。そこで、間違いがあってはいけないと思ったNさんは税理士に依頼して申告をしました。

不動産、株式、保険、現預金などすべて網羅できたので、「申告も終わったから安心」と思っていたNさん。しかし1年後、税務調査を受けることとなり、思わぬ見落としが発覚しました。

「え?そんなに価値があるの!?」

自宅に訪れたのは20代の若い調査官と、40代後半の調査官でした。「何を聞かれるのだろう」と最初はそわそわしていたNさんでしたが、雑談から始まり和やかな雰囲気に安心したそうです。

夫の趣味の話に移ると「夫の部屋にはまだ夫が集めていた品がたくさんあるんですよ」と調査官に伝えました。2人の調査官は顔を合わせると「部屋を見せてください」とお願いをしてきました。

「ここにあるものは価値があるものばかりですね」

調査官が注目したのはトレーディングカードや限定グッズでした。Nさんは「価値なんてないから、そろそろ処分しないといけない」と思っていたため驚きました。

専門業者に査定を依頼すると限定版のトレーディングカードやサイン入りグッズが含まれており、1,500万円の価値があることが判明しました。

その後、修正申告をすることとなり、追加の税負担も発生してしまいました。

「夫の趣味の話に耳を傾けていれば…」

趣味のコレクションも財産になる

財産と聞くと、現預金、不動産、株式など分かりやすいものを思い浮かべると思います。しかし、相続税の申告においては“価値があるすべてのもの”が対象になるのです。趣味のコレクションのように実は高額で取引されているものは見落としやすいため注意が必要です。

「大切な人のこと、どれだけ知っていますか?」

税金で失敗した方の多くは、「知らなかったから」と振り返ります。Nさんのケースは知識がなかったこと以上に「関心を持つ機会が少なかったこと」も一因だったのかもしれません。

「夫の趣味に触れる機会ができたのはよかった」

そう語るNさんにとって、今回のことは、大事な人を知ることの大切さを教えてくれる出来事だったのかもしれません。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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