1. トップ
  2. 世帯年収800万の30代夫婦→4,500万の住宅ローンを契約するが…3年後、二人を襲った“想定外の大誤算”【元銀行員は見た】

世帯年収800万の30代夫婦→4,500万の住宅ローンを契約するが…3年後、二人を襲った“想定外の大誤算”【元銀行員は見た】

  • 2026.6.9
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

夫婦ともに安定した収入がある場合、マイホーム購入時は「ペアローン」という選択肢を考える人も多いでしょう。

ペアローンにはさまざまなメリットがある一方で、契約前に押さえておきたい注意点も。

今回は、ペアローンでマイホームを購入した30代夫婦が数年後に「400万円」を支払うこととなった事例を紹介します。

「4,500万円」のペアローンを契約したご夫婦

30代の男性・Aさん(仮名)は、奥さまと共働きのご夫婦でした。

お二人の年収は、それぞれ約400万円。マイホーム購入にあたり、借入額を増やせること・夫婦それぞれが控除を利用できることに魅力を感じ、ペアローンを選択しました。

そもそもペアローンとは、以下のような仕組みです。

  • 1つの物件に対して夫婦それぞれが個別に住宅ローンを組む
  • お互いに連帯保証人となる

つまり、夫婦どちらかの収入がなくなり返済できない状態になった場合でも、もう一方が連帯保証人として返済の義務を負います。

Aさん夫婦はメリット・デメリットを理解したうえで、4,500万円のペアローンを契約しました。

3年後、Aさん夫婦が直面した問題

念願のマイホームに引っ越したAさん夫婦でしたが、徐々に夫婦関係が悪化してしまいます。

そして3年後、離婚を決断。

しかし、ペアローンは離婚しても残り続けるうえ、相手が滞納すれば連帯保証人としての返済義務を負うことになります。

Aさん夫婦が検討した選択肢は、以下の2つ。

  • マイホームを売却してローンを完済する
  • どちらか一方が残り、単独のローンに借り換える

当初はAさんが家に残る選択を検討されていたものの、毎月の返済負担が重くなることから、現実的ではないと判断します。

結果、売却してローンを完済し、それぞれが新たな場所で生活を始めることとなりました。

売却後もローンが残ってしまう「オーバーローン」とは

Aさん夫婦の離婚時、ローン残債は約4,000万円でした。

しかし、売却査定額は約3,600万円であり、住宅を手放してもローンが残ってしまう「オーバーローン」の状態に。

ローン完済には、差額である約400万円を手出ししなければなりません。

「引っ越しでお金がかかるのに、さらに手元資金が減るなんて…」

最後は、それぞれが約200万円ずつ負担してローンを完済しました。

「ペアローン」の契約時に意識したいポイント

ペアローンの注意点は、今回のような離婚時のトラブルのみではありません。

先述の通り、夫婦のどちらかが何らかの事情で収入を得られなくなった場合でも、もう一方は連帯保証人として返済の義務を負います。

つまり、年収が減っても世帯として負担するローン返済額は変わらないのです。

離婚や病気、失業などの最悪のケースに備え、「どちらか一方の収入でも返済できる金額であるか」という点についても慎重に検討することが大切です。


監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員・行政書士資格保有の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

の記事をもっとみる