1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 夫が病気で他界→「遺族年金で当面は暮らせる」と思いきや…年金事務所で告げられた“事実”に、60代妻が青ざめたワケ

夫が病気で他界→「遺族年金で当面は暮らせる」と思いきや…年金事務所で告げられた“事実”に、60代妻が青ざめたワケ

  • 2026.6.9
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、長く自営業を営まれたご主人を亡くされた60代のKさんの体験談です。「夫に万一のことがあっても遺族年金がある」と思っていたものの、自営業のご主人には遺族厚生年金がなく、老後の生活費が大きく不足すると判明した経緯をご紹介します。

「夫に万一があっても、遺族年金があるから」

Kさんは60代の女性。

ご主人は長年、自営業として工務店を営んでこられました。お子さまはすでに独立されています。

ご主人は自営業のため、公的年金は国民年金のみに加入されていました。Kさんは、会社員のご友人が「夫が亡くなっても遺族厚生年金がある」と話すのを聞き、ご自身の家庭も同じように支えがあるものと思っていたといいます。

「夫にもしものことがあっても、遺族年金で当面は暮らせると考えていました」

夫の死後、「遺族厚生年金は対象外」と知る

ご主人が病気で他界され、年金事務所で手続きを進めるなかで、Kさんは制度の違いを知ることになります。

遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた会社員や公務員が対象です。国民年金だけだった自営業のご主人には、遺族厚生年金はありませんでした。

遺族基礎年金も、18歳到達年度末までのお子さまがいる配偶者が対象です。お子さまが独立されたKさんは、こちらの対象にもなりませんでした。

受け取れたのは、ご主人が国民年金の保険料を10年以上納めていたことで支給される「寡婦年金」と、納付月数に応じた「死亡一時金」のいずれか一方です。寡婦年金は60歳から65歳までの期間に限られます。

「会社員の妻と同じだと思い込んでいました」

Kさんはそう振り返ります。

月6万円の老齢基礎年金、1,500万円規模の不足

65歳から受け取るKさんご自身の老齢基礎年金は、現役時代に未納や免除の期間があったため満額に届かず、月6万円ほどでした。

ご主人を亡くされてからは、ひとり分に切り詰めた暮らしでも、年金収入だけでは月5万円ほどが足りません。不足は貯蓄を取り崩して補うことになり、老後を25年と見込むと、その累計は1,500万円規模になります。寡婦年金は65歳で終わるため、その後の支えはさらに少なくなります。

自営業世帯は「公的年金」を先に確認

老後や、もしものときの備えは、ご自身の世帯がどの公的年金に入っているかを確かめることから始まります。

会社員や公務員は厚生年金、自営業は国民年金のみで、加入している制度によって、遺された家族が受け取れる保障は大きく変わります。自営業世帯には遺族厚生年金がなく、受け取れるのは寡婦年金や死亡一時金に限られます。

その金額や期間も十分とはいえないため、公的な保障で足りない部分は、国民年金基金やiDeCo、小規模企業共済、民間の保険などで早めに上乗せしておくと安心です。

Kさんのご家族のように、いざというときに気づくことのないよう、元気なうちに一度、わが家の保障を確かめておきましょう。

の記事をもっとみる