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ファインアートとグラムロックの交差点。「ルイ・ヴィトン」による時代を旅するワードローブ

  • 2026.5.26
Hearst Owned

ニューヨークは常に矛盾を原動力にして発展してきた街だ。ダウンタウンには武骨さとグラマーが同居し、アップタウンには古き良き洗練されたエレガンスが漂う。その2つのアイデンティティが交差する空間にこそ魔法が宿る。その緊張感がニコラ・ジェスキエールによる「ルイ・ヴィトン」の2027年クルーズ・コレクションを形作った。

絶え間なく動き続けるこの街で、ジェスキエールは“時代を旅する”というアイデアをコレクションの概念的な骨格に据えた。そして、メゾンのアーカイブの中から特別なものを発見した。それは、80年代のポップアーティストであり、ダウンタウンのアイコンでもあったキース・ヘリングによって、グラフィカルなマーカーのドローイングが施された1930年代のレザースーツケースだった。

LOUIS VUITTON

“ビッグ・アップル”という絶妙な愛称で呼ばれるこのアーティストのプリントは、肩周りがさりげなくテーラードされたボクシーなクロップドトップに登場。ハイウエストデニムと、スパイクを思わせる構築的なパデッドヒールに合わせて、旬のスタイルを提案している。そのほかにも、ヘリングの鮮やかなモチーフが、かっちりとしたレザーのトップコートや、折り紙からインスパイアされたシャープな折り目のミニスカートに活気を与えていた。

LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON

コントラストの美学は、あらゆる細部にまで浸透していた。アラナ・ハイムや、ザ・ホワイト・ストライプスのロッカーであるジャック・ホワイトとモデルのカレン・エルソンの娘、スカーレット・ホワイトといったモデルたちが、ハイパーモダンなミニドレスやベルト付きレザーをまとってランウェイを歩く。その背景には、ジャン・オノレ・フラゴナールやヨハネス・フェルメールといったヨーロッパの巨匠たちの名画が飾られていた。

LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON

デニムオンデニムといういかにもアメリカンな装いでフィナーレのあいさつに登場したジェスキエールは、フランスのサヴォワールフェール(匠の技)と、紛れもないアメリカンな魅力をミックスしてみせた。定番のブルージーンズには、ルネサンスを思わせるプリーツ入りのハイネックブラウスが合わせられ、ファーストルックでは「ルイ・ヴィトン」のレザー製ラゲージトランクとコーディネートされた。ブルマーショーツはウエストバンドを2段に重ねたデザインで登場し、力強いショルダーのレーシングコートを羽織ることでフォーマルなムードへと昇華。そして、この上なくカラフルなパッチワークのイブニングコートは、ロマンチックなシフォンの裾が際立っていた。

LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON

ジェスキエールの世界観の構築はアクセサリーにも及び、ビジューをあしらったテイクアウト容器、レコード盤型のクラッチ、モノグラムのボクシンググローブなどが、この街のエッジィなスピリットを見事に捉えていた。ジェスキエールが描く女性像は、メゾンの新たなアンバサダーであるアリサ・リュウを思わせるディップダイのヘイローヘアのモデルも登場するなど、アクティブに生きるライフスタイルのための装いでまとめられていた。

LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON

ジェスキエールは、「ルイ・ヴィトン」の女性像と彼女がまとうすべてのレイヤーが、私たちを魅了してやまない究極の存在であり続けることを証明した。ショーのオープニングを飾った2006年の楽曲でグラムパンクアーティストのピーチズが歌うように、まさに『Boys Wanna Be Her(男の子たちは彼女になりたい)』のである。

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アン・ハサウェイやStray kidsフィリックス、髙石あかりなど、会場でキャッチした豪華セレブをチェック。

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