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「少し雨か」高速道路で運転中に雨が降ってきた。すぐに止むと思っていた私に待っていた恐怖

  • 2026.5.25

夜の高速道路、予報になかった雨の気配

数年前のことです。子供を後部座席に乗せて、高速道路を走っていました。

出発前に天気予報は確認していました。その時点では、大きな崩れはない見込みでした。

夜の高速は、街灯の間隔が広い区間に入ると、前のヘッドライトとテールランプだけが頼りになります。

私はカーナビのルート案内を確認しながら、いつもどおりの速度で走り続けていました。

後部座席の子供は、スマートフォンでアニメを見ながら、時折声を上げて笑っています。

その声を聞いているうちは、夜道も怖くありませんでした。

最初の異変は、フロントガラスに大粒の雨が打ちつけはじめたことです。

最初は「少し雨か」と思いました。しかし十秒もしないうちに、その認識はまったく追いつかなくなりました。

雨の量が、一気に跳ね上がったのです。

ワイパーを全開にしても、前が見えなかった

「前が見えない」

思わずひとりごとのように口から出ていました。

ワイパーを最高速に切り替えました。それでも追いつかない。

フロントガラスの向こうが、白いカーテンを引いたように霞んでいます。

高速道路の路面が、どこにあるかかろうじて分かる程度。前を走る車のテールランプが、霧の奥の赤い光のように薄くしか見えません。

後部座席の子供が、アニメを止めて窓の外を覗きました。

「お母さん、すごい雨だね」

声は明るいままでした。

私は努めて落ち着いた声で、「そうだね、勢いがすごいね」と返しました。

でも、次のインターチェンジまで、何キロも先です。

路肩に止まれば後続車に追突されるリスクがある。前に進むしか選択肢がないのに、その前が見えないのです。

ハンドルを握る手が、汗で湿っています。

スピードを落としながら、ハザードランプを点灯させて、路肩から少し距離をとって走り続けました。

それから数分後、雨は突然、嘘のように止みました。

線状降水帯が、ちょうど私たちの走るルートを横切っていたようでした。

後から地図を見ると、数キロ幅の帯の中を、まっすぐ通り抜けていたことが分かりました。

インターを降りて、近くのコンビニの駐車場に止めました。

子供が首をかしげています。

「ちょっとだけ休憩しよう」

車のエンジンを切って、しばらくそのまま座っていました。

あの数分間のことを、今でも思い出すたびに背筋がすっと冷えます。

夜の高速道路は、次のインターまで止まれない。その現実を、身をもって知った夜でした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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