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「グッチ」2027クルーズ速報:NYを舞台に進化する“グッチコア”と、デムナ流のエレガンス

  • 2026.5.22
Taylor Hill / Getty Images

タイムズスクエアは、ニューヨークを訪れるすべての人が通る「ネオンの洗礼」の場であり、この街が最もまぶしく、スペクタクルであるという姿を世界に示す場所といえるだろう。

Taylor Hill / Getty Images

「グッチ」アーティスティック・ディレクターのデムナが、2027年クルーズ・コレクションの舞台にこの場所を選んだのは驚きではない。巨大な広告看板やLEDスクリーンには、ブランドの歴史、フェリーニの『甘い生活』をほうふつとさせる一場面、かつての官能的なキャンペーンを思い起こさせるランジェリールック、そして“ダブルG”の神話へとつながる花畑や駆ける馬の映像が映し出された。もちろん、すべてはデムナ流のフィルターを通している。画面には、架空のペット用品ライン、チョコレート、自動車、さらにはジムの偽広告が流れ、皮肉なパロディが繰り広げられていた。

courtesy of gucci / LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT
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ニューヨークはまた、1953年に創設者の息子アルド・グッチがイタリア国外初のショップをオープンさせた街でもある。かつてロンドンのザ・サヴォイ ホテルでポーターとして働いていた父グッチオが、ジェットセッターたちのためにラグジュアリーなアイテムを作ることを夢見た、その物語の自然な続きでもあるのだ。「『グッチ』とこの街のラブストーリーは、70年以上前の5番街から始まりました。だから、このショーをニューヨークで開催することは、ブランドにとって真の“里帰り”のように感じられたのです」とデムナはショーノートで語っている。

courtesy of gucci / LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT

今回のコレクションは、新アーティスティック・ディレクターのデムナによる第4章であり、彼が“GucciCore(グッチコア)”と名付けたスタイルが、眠らない街のきらめきの中、次々と展開されていく。ブランドの核となる要素を強調しつつ、デビューコレクションで見せた“スプレッツァトゥーラ(計算された無造作)”をさらに突き詰め、ルール・ブレイカーである彼の手によってわずかにサボタージュ(破壊)が加えられた。

courtesy of gucci / LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT
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ランウェイを歩くモデルたちは、大都会を行き交う多様な人々の中に溶け込んでいる。片手にスマートフォン、もう片手には花束を持ち、シャツの上にシアリングのジレを羽織って急ぎ足で歩くクールガール。腕には“バンブー”バッグとヨガマットを抱え、端正なコートを着こなすグラマラスな女性。あるいは、全身レザーにフェイクミンクを肩にかけたシャントゥーズ(歌姫)、オーバーサイズのコートにタートルネックと“ホースビット”のバレエシューズを合わせたミニマリストの姿も。

courtesy of gucci / LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT
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パリス・ヒルトン、ドリー・ヘミングウェイ、エミリー・ラタコウスキーといった本物のディーバたちも出演し、乗馬モチーフのプリーツドレスやウェブ ストライプのベルト、そしてボディコンシャスなドレスの装いで登場した。また、トム・フォード時代を思わせる、極限までシェイプされたスーツをまとうビジネスウーマン、Aラインのフローラルコートを着た淑女、ストライプのひざ丈スカートやマリン調のダブルジャケットを着こなすスタイリッシュなルックも会場の視線を集めた。

courtesy of gucci / LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT
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デムナは今回のコレクションを「ブランドのスタイル言語の基礎であり、核となるアイテムで構成されたエッセンシャルなワードローブ」と定義する。「完璧なピーコート、クラシックなトレンチ、ビジネススーツ、必要不可欠なシャツ、究極のペンシルスカート。そこに、イタリアン・グラマーとエレガンスの要素を融合させたのです」

courtesy of gucci / LAUNCHMETRICS SPOTLIGHT
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ショーのフィナーレを飾ったのは、シアーな黒のカフタンドレスにジュエリーを重ねづけしたアレックス・コンサニと、エキゾチックなフェザードレスに包まれたシンディ・クロフォード。ドラマチックなピースは実用的な服とは対照的でありながらも、それらはまさに今の時代を映し出すような装いだ。完璧なテーラリングと機能性、「美しく見られたい」という欲望と、忙しく駆け回る現実世界でのリアリティ。その間を生きる現代の男女のためのワードローブである。

「グッチ」アーティスティック・ディレクターのデムナ。 Taylor Hill / Getty Images

もちろん、そこにはデムナ独自の解釈が欠かせない。例えば、アニマル柄のドレスに光沢のある シアリングを合わせ、手袋を芝居がかったしぐさで握りしめるような、シックさを過剰に演出するセンス。それは、伝統的なラグジュアリーの枠に収まらない、彼らしいたくらみだ。この一筋縄ではいかない表現こそが、デムナ流の「グッチ」なのである。

Hearst Owned
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