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「邪魔なんだけど」満員電車で肘がぶつかっても気にしない男。だが、会社員風の男性の一言で状況が一変

  • 2026.5.25
「邪魔なんだけど」満員電車で肘がぶつかっても気にしない男。だが、会社員風の男性の一言で状況が一変

混んだ車内で、空間だけ確保し続けた男性

平日の朝、いつも通りの満員電車に乗った。

ドア付近は押し込まれるように人が立ち並び、身動きがほとんど取れない状態だった。

ドア横に立っていた男性が、スマホを見ながら肘を横に張っていた。

揺れるたびに、その肘が私の腕にぶつかる。

周囲を気にする様子はなかった。

ただスクロールし続けながら、自分の半径だけを確保して立っていた。

(邪魔なんだけど…)

最初の一駅は我慢した。二駅目も、仕方ないと自分に言い聞かせた。

でも何駅も経つうちに、ストレスがじわじわと積もっていった。注意しようとしても言葉が出ない。混んでいるのはお互い様だとも思う。

そのうちに電車は次の駅へ近づいた。

一歩前に出た男性の、落ち着いた声

ドアが開く少し前、小柄な年配の女性が出口へ向かおうとした。

少しずつ前へ進もうとしているのに、肘を張った男性は一切動かない。女性が少し困った顔をした。

そのとき、隣に立っていた会社員風の男性が一歩前に出た。

「すみません、降りる方がいます」

声を荒げるわけでも、睨みつけるわけでもなかった。

肘を張ってた男性は一瞬、不満そうな顔をした。でも周囲の視線が自然に集まったこともあって、無言で体をずらした。

年配の女性はするりと出口へ向かい、降りる前に小さく頭を下げた。

「ありがとうございます」

車内に大きな変化があったわけではない。拍手も、称賛の声も出なかった。

それでも、あの一言が飛んだ後の空気は、確かに少し和らいでいた。

声を上げること、一歩前に出ること。

それだけで周りが変わる瞬間がある。

会社員風の男性は、何事もなかったかのようにまたスマホに視線を戻していた。普段からこういう振る舞いができる人なのだろう。

誰かのためだけにわざわざ大げさにふるまうのではなく、ごく自然に一歩出る。それが日常の中の頼もしさだと感じた。

職場に着く頃には、朝のイライラはほとんど消えていた。あの数秒の出来事だけで、その日一日の気分が少し変わった。

自分も同じような場面に出会ったら、声を出せる人でありたいと思った朝だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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