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寝る時の靴下はNG?「寒暖差」で眠れない人が陥りがちな“落とし穴”とは

  • 2026.5.22
寒暖差が激しい時期に睡眠の質を向上させるコツは?(画像はイメージ)
寒暖差が激しい時期に睡眠の質を向上させるコツは?(画像はイメージ)

寒暖差の激しい春から初夏にかけて、睡眠の質を落としてしまう要因の一つが「冷え」です。日中は汗ばむような陽気でも、夜間は気温が下がることが多いため、寝るときのパジャマや寝具の選び方は特に重要と言えます。寒暖差があるこの時期を乗り切るために、パジャマや寝具に気を配るべきポイントについて、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

メンタルに悪影響が出る可能性も

Q.「半袖・短パン」の服装で寝始めた場合、夜中の冷えによる中途覚醒が、翌日のメンタルに悪影響を与えるといわれていますが、本当なのでしょうか。

山本さん「中途覚醒が原因で、良質な睡眠が取れなくなることによるメンタルへの悪影響は十分にあり得ます。

寒さという物理的なストレスは、脳を覚醒させる交感神経を刺激し、体の熱を逃さないようにしようという指令が脳から出されます。血管を収縮させることで血流を低下させ、体温を維持しようとする働きがその一例です。

交感神経が優位な状態というのは、体にとっては緊張状態にあたるため、眠りが浅くなり、目が覚めやすくなってしまいます。また、中途覚醒が増えると、不安や恐怖などの感情をつかさどる脳の扁桃(へんとう)体が活発になるといわれています。

活性化した扁桃体はストレスに対して過敏に反応するようになるため、イライラしたり落ち込みを感じやすかったりすることにつながるケースもあります。中途覚醒に限らず、睡眠不足や眠りが浅い状態は、こういった扁桃体の過活動によるメンタルへの悪影響を招きます」

シルクやガーゼのパジャマがおすすめ

Q.春用のパジャマに「シルク」や「ガーゼ」が推奨されていますが、その理由について教えてください。汗をかく時期でも冷え込む時期でもある今の時期に理想的な「吸湿性と保温性」のバランスはありますか。

山本さん「シルクやガーゼが推奨されている一番の理由は、睡眠中に肌とパジャマの間の温度と湿度を快適に保ち、スムーズな寝付きと深い眠りをサポートできるからです。

これらの素材は、保温性、吸湿性、放湿性が特に優れており、良い睡眠に不可欠な深部体温のスムーズな低下を促してくれます。ちなみに、季節を問わず布団の中の理想的な条件は、温度が33度前後、湿度が50%程度とされております。

パジャマは単に『寝るときに着る服』というものだけではなく、体温管理においても非常に重要な意味を持っています。睡眠中はどうしても脳や内臓がリラックスし、自律神経による体温管理が鈍くなってしまうため、衣類の通気性や吸湿性が非常に重要になってきます。ある意味では寝具の一部と言ってもいいかもしれません。

シルクとガーゼの使い分けについては、肌触りや心地よい生地感を重視したい人はシルク、お手入れのしやすさや通気性を重視したい人はガーゼを選ぶのがおすすめです」

就寝時の靴下はNG

Q.足先が冷えて眠れない人が、睡眠の質を下げずに足を温めるにはどうしたらよいのでしょうか。

山本さん「つい『足が冷えないように』と思ってやりがちなのが、寝るときに靴下を履くことですが、これは実はNGです。

人間は睡眠中、体内を休ませるために少しずつ体外へ熱を放出させて、深部体温を下げるという生理現象が起こります。ところが、足を靴下で覆ってしまうと熱の放出がうまくいかなくなり、逆に眠りが浅くなってしまう要因になります。

足先の冷えが気になる人は、まず寝る前のルーティンとして、就寝の1~2時間前にお風呂に入って、全身の血行を良くしておくことが重要です。

そのあと、寝る直前までは靴下や湯たんぽなどで温めておいても大丈夫です。もし就寝時もレッグウォーマーなどを使いたい場合は、足先や足の裏を覆わない、足首からふくらはぎを覆うタイプのものを選ぶとよいでしょう」

* * *

睡眠の質を下げないための体温調節には、寝具だけでなくパジャマ選びも重要であることが分かりました。冷えや暑さで寝ているときに目が覚めてしまう場合は、パジャマの種類や素材を変えてみると、睡眠の悩みを解決できるかもしれません。

オトナンサー編集部

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