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妻を亡くした男の悲劇「わかってくれている」と妻を幸せにできなかった…その後悔をメンエス嬢が斬る!!【作者に聞く】

  • 2026.5.21
「いつかはわかってくれるだろう」との思いから、妻と本音で話し合うことを避けていた池尾。
「いつかはわかってくれるだろう」との思いから、妻と本音で話し合うことを避けていた池尾。

メンズエステを舞台に、“訳アリ”な客たちの心を癒やしていく人間ドラマ「メンエス嬢加恋・職業は恋愛です」。肌に触れることで相手の感情や傷を感じ取るメンエス嬢・加恋が、悩みを抱えた客たちと向き合っていく作品だ。描くのは、蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)さん。今回は、亡き妻への後悔を抱えて生きる男性・池尾仁志のエピソードを紹介する。

“哀愁漂う老紳士”の過去

今回登場するのは、65歳の男性・池尾仁志。「僕みたいなおじさんが、こんな所に来てマッサージを頼むなんて変だろう?」とどこか遠慮がちに語る彼には、簡単にはほぐせない深い悲しみがあった。

蒼乃さんは、「年配の男性客も描いてみたかった」と語る。ただ、“普通にメンズエステへ通う中年男性”では物語が動かなかったため、「哀愁漂う老紳士」という人物像にしたことで、一気にストーリーが広がったという。

「余計な心配をかけたくない」がもたらした悲劇

池尾は、家族のために出世することが幸せだと信じ、仕事へ人生を捧げてきた。やがて本社への栄転が決まるが、妻から返ってきたのは「あなた一人で行って来てください」という言葉。それでも「昇進すれば理解してもらえる」と信じ、単身赴任を選ぶ。

しかし、激務の末に池尾はうつ病を発症。それでも家族には「余計な心配をかけたくない」と本当のことを打ち明けられなかった。そしてある日、息子から「お母さん、亡くなったよ」と電話で知らされる。

お互いを思いやる気持ちがあったからこそ、すれ違ってしまった夫婦。その切なさが静かに胸へ刺さる。

「いつかわかってくれる」は難しい

蒼乃さん自身も、「親しい仲なら、モヤモヤした時点で話し合うのが理想」としつつ、「実際は難しい」と語る。「ケンカになるのが嫌で避けてしまったり、『いつかわかってくれるはず』とごまかしてしまうことは多い」と明かし、「そのくせ『どうしてわかってくれないんだろう』とイライラしてしまうこともある」と、自身の経験も重ねながら振り返った。

“幸せにできなかった”は勘違い?

妻を幸せにできなかったという後悔から、自分の幸せすら遠ざけていた池尾。そんな彼へ加恋は、「女はそんなにか弱くない。あなたに幸せにしてもらわなくても、私は自分の力で幸せになります」と、亡き妻の気持ちを代弁するように語りかける。

蒼乃さんは、「病気で亡くなったからといって、“幸せではなかった”と決めつけることはできない」とコメント。「長生きだけが幸せとは限らないし、妻は妻なりに人生をまっとうしたのではないか」と語っている。

さらに、「“男らしさ”“女らしさ”ではなく、“自分らしさ”を大切にすることが幸せへの近道だと思う」とも話した。

加恋の言葉によって、ようやく自分自身の人生へ目を向け始めた池尾。優しくも切ない余韻が残るエピソードとなっている。

取材協力:蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)

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