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「なぜ息子に手加減させるの?」鬼ごっこで速い息子に制限を要求してきたママ友。理不尽な要求を断り続けた末に転校した事情

  • 2026.5.24
「なぜ息子に手加減させるの?」鬼ごっこで速い息子に制限を要求してきたママ友。理不尽な要求を断り続けた末に転校した事情

突然かかってきた非常識な電話

息子が小学校に入った頃の話だ。

同じ学年に、少し変わった子がいた。

ある日の夕方、見知らぬ番号から電話がかかってきた。

名乗ったのはその子の母親だった。

「うちの子が鬼ごっこで一番速く走りたいので、息子さんに手加減してもらえませんか。追いつかれないよう、わざとゆっくり走ってほしいのです」

耳を疑った。

聞き間違いかと思い、もう一度同じことを言わせた。

間違いなく同じ内容だった。

話を聞くと、その子のクラスで足が速い子全員に、同じように電話をかけてまわっているのだという。

我が子を鬼ごっこの一番にするために、クラスの保護者全員に連絡を取っているということだ。

「なぜ息子に手加減させるの?」

頭の中でそう叫びながら、実際には声を抑えて返した。

「子供達の問題なので、私からは何も言えません」

電話を切った後も、しばらく受話器を握ったまま動けなかった。

息子は何も知らず、外で遊んで帰ってくるだろう。その無邪気さと、この電話の内容の落差に、頭がついていかなかった。

繰り返す要求と、積もり続けたモヤモヤ

それで終わりかと思っていたら、しばらく経ってまた電話がかかってきた。

「リレーの選抜に立候補しないでください」

今度は運動会のリレー選考のことだった。うちの息子が立候補すると、その子が選ばれなくなるかもしれないというのが理由らしかった。

断った。

間もなくまた電話が来た。

「委員会の立候補も控えていただけますか」

今度は児童会の委員会への立候補だった。

何の委員会かも、なぜその子と被るのかも、説明はなかった。

毎回、同じように丁寧な口調で、しかし理不尽なことを淡々と要求してくる。

そのたびに「子供の問題ですから」と断り続けたが、電話のたびにじわじわとした疲弊感が積み上がっていった。

近所のほかの保護者にも話が広まった。同様の電話を受けた家庭が複数あると知ったのは、しばらく経ってからだった。

その母親の気持ちを、まったく理解できないわけではない。

我が子に輝いてほしいと願う気持ちは、親なら誰でも持つものだ。

ただ、他の子の機会をひとつひとつ取り除くことで、我が子の居場所をつくろうとするやり方は、親が頼み込むことで解決するものではない。

その後、その家族は引っ越した。聞いた話では、子供が学校で孤立し、居心地が悪くなったことが転校の理由のひとつらしかった。

親が小学生のうちに手を回しすぎた結果として、子供がその代償を払う形になったのだと思うと、スッキリするどころか、静かなモヤモヤだけが残った。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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