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キム・ゴウンら“伝説の10学番”とは?韓国のスターを生み出す「韓国芸術総合学校」の系譜

  • 2026.5.21

韓国のエンタメ界において、圧倒的な演技力と存在感で作品を支える実力派俳優たち。彼らのプロフィールを紐解くと、高確率で登場する出身校がある。それが、韓国芸術総合学校(通称:韓芸総/ハンイェジョン)だ。

今回は、数々のトップスターを輩出してきた同校の凄さと、現在の映画・ドラマ界の最前線を走る華麗な出身俳優たちの系譜を紹介する。

独自の精鋭教育が生む「韓芸総」の凄み

1993年に、韓国唯一の国立芸術大学として設立された韓国芸術総合学校。なかでも「演劇院・演技科」は、毎年のように数百倍という驚異的な競争率を記録する超難関として知られている。

特筆すべきは、その徹底した現場主義のカリスマ教育だ。在学中の最初の2年間は、原則として外部の芸能活動(商業作品への出演)が禁止されており、学生たちはひたすら学内で基礎を叩き込まれる。この厳しい環境に耐え抜き、お互いを高め合ってきたからこそ、卒業生たちはデビュー直後からベテラン顔負けの演技力を発揮できるのだ。

韓国の大学には「学番」という概念があり、これが強いチームワークの源となる。例えば2026年に入学した学生は年齢や現役・浪人に関わらず一括して「26学番」と呼ばれ、学番が同じであれば「同期」として強い絆で結ばれる。

韓芸総の歴史の中で、今もっとも眩い輝きを放っているのが、2010年に入学した「10学番」の面々だ。映画やドラマ、舞台など各方面で突出した活躍を見せていることから、いつしか「伝説の10学番」と称されている。本人たちがバラエティ番組で「同期全員が売れて本当に誇らしい」と語るほど仲が良く、現在の韓国コンテンツを文字通り席巻している。

業界を席巻する「伝説の10学番」たち

キム・ゴウン(『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『ユミの細胞たち』シリーズ、映画『破墓/パミョ』)
アン・ウンジン(『賢い医師生活』『恋人~あの日輝いたお前との誓い~』)
イ・サンイ(『海街チャチャチャ』『マイ・デーモン』『伝説のキッチン・ソルジャー』)
キム・ソンチョル(『刑務所のルールブック』『その年、私たちは』)
パク・ソダム(映画『パラサイト 半地下の家族』、ドラマ『もうすぐ死にます』)
イ・ユヨン(『親愛なる判事様』『インサイダー』)

10学番の彼らがバラエティ番組に出演するたびに語り継がれる有名なエピソードがある。

キム・ゴウン(画像=tvN)

1年生の2学期、最後の授業中にキム・ゴウンが体調不良で突然倒れてしまった。それに驚いたイ・サンイが「ゴウン!!」と叫びながら駆け寄ろうとした瞬間、教室の分厚い鉄のドアに激しくつまずいて転倒。

あまりの勢いに、他の同期たちは倒れたキム・ゴウンそっちのけで、イ・サンイのもとへ駆け寄る事態となった。結局、当のキム・ゴウンは学内の保健室で回復したが、助けようとしたイ・サンイは足の爪が剥がれる大怪我を負い、そのまま病院の救急外来へ搬送されたという。

一歩間違えば悲劇にもなり得たこの伝説の逸話、「イ・サンイの足の爪事件」は、今では最高の笑い話としてテレビでも度々語られている。

左からキム・ソンチョル、アン・ウンジン、イ・サンイ(画像=YouTube)
10学番をの一歩先を行く「09学番」のカリスマたち

10学番の1年先輩にあたる「09学番(2009年入学)」もまた、現在の芸能界になくてはならない実力派が揃っている。同期のイム・ジヨンが明かしたところによると、当時のキャンパスでもそれぞれの個性が際立っていたという。

イム・ジヨン(画像=YouTube)

イム・ジヨン(『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』『素晴らしき新世界』) ピョン・ヨハン(『ミセン-未生-』『六龍が飛ぶ』『サムシクおじさん』) パク・ジョンミン(映画『ただ悪より救いたまえ』『それだけが、僕の世界』ドラマ『The 8 Show ~極限のマネーショー~』)

イム・ジヨンいわく、学生時代のピョン・ヨハンは常に熱いパッションに溢れたエネルギッシュなキャラクターであり、一方でパク・ジョンミンは当時から頭脳明晰で、役者だけでなく舞台演出までこなす天才肌だったという。

それぞれの強みを活かした彼らは、今や映画界やドラマ界の各賞レースの常連となっている。

世代を超えて受け継がれる「実力派」の系譜

韓芸総の底力は、この2つの世代だけにとどまらない。その前後の世代からも、錚々たる面々がこの学び舎から巣立っている。

まず、09や10学番にとっては偉大な先輩にあたるのが、08学番(中退)のイ・ジェフンである。『シグナル』や『復讐代行人~模範タクシー~』などのヒット作で知られる彼は、今や名実ともに韓国を代表する俳優として業界を牽引する存在だ。

また、近年の作品で目覚ましい活躍を見せる若手実力派の台頭も見逃せない。

『いつかは賢いレジデント生活』で共演したハン・イェジ、カン・ユソク(写真=tvN)

14学番のカン・ユソクは、『ペイバック~金と権力~』や『配達人~終末の救世主~』で頭角を現した。さらに、大ヒットNetflixシリーズ『おつかれさま』や『いつかは賢いレジデント生活』にも主要キャストとして出演し、その確かな演技力を改めて証明している。そして20学番のハン・イェジも、ドラマデビューとなった『いつかは賢いレジデント生活』で新鮮かつ鮮烈な存在感を示した期待の若手女優だ。

チュ・ヨンウ(写真=Netflix)

また、19学番のチュ・ヨンウは『田舎街ダイアリーズ』や『オアシス』で瑞々しい魅力を放ち、次世代のロマンス職人として大きな注目を集める逸材。出世作となった『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-』と『トラウマコード』が放送・配信された2025年は、まさにチュ・ヨンウの飛躍の年だった。

このように、韓芸総が誇る「演技派」の系譜は、世代を超えて今もなお脈々と受け継がれている。

確固たる実力を保証するスタンプとも言える「韓国芸術総合学校出身」の肩書き。大学という狭い世界で苦楽をともにし、ある者は中退して現場へ飛び出し、ある者は卒業まで技術を磨いた。

お互いの活躍を自分のことのように喜び、時には手荒くイジり合える仲間たちがいるからこそ、彼らは過酷な芸能界でもトップを走り続けられるのかもしれない。画面の中で彼らが見せる圧倒的な演技の裏には、あの熱いキャンパスで過ごした濃密な時間が確かに流れている。

(文=韓ドラLIFE編集部)

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