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親を喜ばせたい気持ちが空回り… それでも残った温かい記憶とは?【著者インタビュー】

  • 2026.5.19

【漫画】本編を読む

老いた親との旅には、ひとり旅や友人との旅とはまた違った尊さがある。『小鳥をつれて旅にでる』(赤夏/主婦の友社)は、その価値をしみじみと感じさせてくれるコミックエッセイだ。

著者の赤夏さんは年に複数回も国内外をひとり旅する、旅のプロ。本作で描かれているのは、人生初となった母との長期旅行の様子だ。

赤夏さんの母親は何十年もの間、夫のモラハラに耐え、“家庭”という鳥かごの中で暮らしてきた女性。だからこそ、著者は母親が楽しめそうな旅を全力で考え、決行した。

私という子どもがいなければ、お母さんはもっと早く離婚という手段を選べたのではないか…。そんな気持ちを抱えながらの親子旅は、ただほっこりするだけでなく、親と子の絆を考えさせられもする。赤夏さんは、どのような思いで本作を制作し、母との長期旅行で何を思ったのか。話を伺った。

――長期旅行で、予想以上にお母さまが感動なさっていた場所はありましたか?

赤夏さん(以下、赤夏):二重橋前駅から電車に乗るとき、島倉千代子さんの「東京だョおっ母さん」という曲に出てきた駅であることに感動していました。歌の通りに手を引いて東京案内をされていることが感慨深かったようで、笑っていましたね。

――旅行中、日本郵船氷川丸をお母さまに見せたいと案内されていました。どんな想いからだったのでしょうか?

赤夏:母は船が好きなので、船を近距離でゆっくり眺められる場所に連れて行きたいと思いました。巨大で優美な船体やライトアップの美しさを間近で見てほしくて。今回は艦内展示を見せられませんでしたが、素晴らしい内容なので、“いつか見せる”という目標ができました。

――氷川丸へ向かう最中には、親との旅行ではスマートに案内したくなる気持ちと、それができない歯がゆさの両方が生じたことが描かれていました。とてもリアルな気持ちだと思います。そうした緊張感と上手く付き合いつつ、親との旅を楽しむには、どんなことが大事だと思われますか?

赤夏:相手の様子をよく見ることと、行動の選択肢を用意することです。ただ、私自身、まだまだスマートな案内を習得できていないので、学びたいところですね(笑)

取材・文=古川諭香

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