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「ケンゾー エステイト」に、世界的醸造家ヘレン・ケプリンガーさんが就任

  • 2026.5.18
撮影=セドリック・ディラドリアン

起業家の辻本憲三さんが、デイヴィッド・アブリュー、ハイディ・バレットといったカリフォルニアワイン界のスーパースターとドリームチームを組み、銘醸ワインがひしめくナパ・ヴァレーに設立したのが「ケンゾー エステイト」。

2005年の初ヴィンテージからカベルネ・ソーヴィニヨン主体の「紫鈴 rindo」や「藍 ai」、メルロー主体の「紫 murasaki」など珠玉のワインを送り出し、注目を集めてきました。その「ケンゾー エステイト」のワインメーカーに昨年、世界的に著名な醸造家が就任。活躍が期待されます。

15年の時を経て、再びこの地へ

「ケンゾー エステイト」のコンサルティング・ワインメーカーに就いたのはヘレン・ケプリンガーさん。ご主人とともに自身のワイナリー「ケプリンガー・ワインズ」を経営すると同時にさまざまなワイナリーでコンサルティングをこなし、著名な「ブライアント・ファミリー・ヴィンヤード」のワインメーカーにも就任。2023年、著名ワイン評論家のアントニオ・ガローニさんが主宰する「Vinous」誌でワインメーカーズ・オブ・ザ・イヤーに選ばれた凄腕の醸造家です。

「結 2025」をテイスティングするヘレンさん。 撮影=セドリック・ディラドリアン

じつはヘレンさん、2005年の初ヴィンテージから2010年まで、ワインメーカーとして「ケンゾー エステイト」で働いていた経験が……。15年ぶりの復帰となりました。

進化を遂げた「ケンゾー エステイト」への驚き

「2005年に『ケンゾー エステイト』に来た時は、新しいワイナリーをゼロから始めるという冒険にわくわくしていました」と思い出を語るヘレンさん。

「辻本夫妻の哲学や情熱、ヴィジョンに感銘を受け、デイヴィッドやハイディといったこの世界で最高の人たちと働けたのは、私にとってとても貴重な経験となりました。自分のワイナリーを立ち上げるため『ケンゾー エステイト』を離れましたが、このワイナリーで働いていた時間をひと時も忘れたことはありません。ですから昨年、ワインメーカーのオファーをいただいた際には二つ返事で承諾したんです」。

15年ぶりに復帰したヘレンさんは、その発展ぶりに驚いたといいます。2005年当時は60エーカー(約24ヘクタール)しかなかったブドウ畑は3倍の180エーカー(約72ヘクタール)まで広がり、ワインを醸造する施設も2棟目が建てられました。ワインのアイテム数も、生産本数も増えています。長期の視野に立ち、徐々に発展させていくという創業時のヴィジョンが、着々と実現している様子に感銘を受けたそうです。

「それもこの立地があってこそ」とヘレンさんは語ります。

「標高の高さに加え、ナパでも南に位置するためサンフランシスコ湾から流れ込む霧の影響を受け、比較的涼しい環境にあります。また土壌はミネラルが豊富な火山性土壌です。私たちワインメーカーの仕事は、与えられた“テロワール”、つまりその土地の自然条件から最高のポテンシャルを引き出し、辻本夫妻が理想とするワインに近づけること。そのためには収穫のタイミングから始まり、発酵温度や醸しの長さ、熟成に使用するオーク樽の選別や熟成の期間など、さまざまなパラメーターを最適な値に調整しなくてはなりません」。

2025年ヴィンテージ「結 yui」が示す新たなスタイル

ヘレンが手掛けたロゼ・ワイン「結 2025」。 撮影=セドリック・ディラドリアン

復帰後、ヘレンさんが手がけた2025年ヴィンテージの中で、真っ先にリリースされたのはロゼワインの「結 yui」。このワインが前年までとはスタイルが大きく異なることに驚かされます。

2025年、再び「ケンゾー エステイト」への復帰を果たした醸造家、ヘレン・ケプリンガーさん。「ケンゾー エステイト ワイナリー 六本木ヒルズ店」にて。 撮影=セドリック・ディラドリアン

2024年のワインが濃いめのサクランボ色をし、香りもラズベリーやストロベリーなど赤い果実が中心だったのに対し、ヘレンさんが醸造した2025年は淡く透明感のあるバラの花弁色。トップノーズにフローラルさが広がり、続いて柑橘や野イチゴのアロマ、かすかにハーブのアクセントも残ります。フレッシュで繊細、エレガントな一方、複雑でしかも調和のとれたロゼワインに仕上がっているのです。

「世界水準で最高品質のワインとは、エレガントで複雑性があり、なおかつ長期熟成のポテンシャルがあるもの。私が手がける『ケンゾー エステイト』のワインもそうしたスタイルを目指しています」とヘレンさん。これから登場する2025年の「紫鈴 rindo」や「藍 ai」など赤ワインからも目が離せません。

ヘレン・ケプリンガーさんが手掛けた「結 2025」はこちらから購入できます

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