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「不機嫌そうな顔で不愉快」病気の私に気づかう言葉もない夫に限界。私を救ってくれたのは【医師監修】

  • 2026.5.18

数年前、先天性の脳腫瘍のような病気が見つかり、身体の不自由さを抱えながら生活していました。子どもはまだ幼く、夫は出張が多い上に家事や育児にはほとんど関わらない状態。そんな中で言われた夫のひと言がきっかけで、私の心は限界を迎えました。

病気と育児が重なり、毎日がぎりぎりだった

2023年に、脳腫瘍(のうしゅよう/脳の中にできる腫れもので、できる場所や大きさによって、手足の動かしにくさ、めまい、頭痛、けいれんなどの症状が出ることがあります)に近い先天性の病気が判明しました。脳梗塞(のうこうそく/脳の血管が詰まり、血流が途絶える病気)後の後遺症に近い、めまいや強い倦怠感、半身の動かしにくさといった症状があり、生活するだけでも大変でした。

当時、子どもは3歳。夫は家事や育児にあまり手を出さず、皿を流し台に運ぶことすらしないまま、出張ばかりでした。

夫のひと言で気付いた、心が限界だったこと

子どもが生まれる前は、晩酌をしながら明け方まで映画を見たり、昔の話で盛り上がったりする、仲の良い夫婦だったと思います。でも、子どもが生まれてからはそんな余裕はなく、家事・育児・仕事を回すだけで精一杯でした。

ある日、帰宅した夫に「そんな不機嫌そうな顔で出迎えられて不愉快だ」と言われたとき、頭の中が真っ白になりました。こちらは体調が悪く、毎日必死だったのに、「大丈夫?」のひと言もなく、家のことはほとんど関わらない。そう思った瞬間、気持ちが一気に崩れてしまいました。

保健師の訪問が、私を助けてくれた

追い詰められていたころ、保健師さんが訪問してくれたことが転機になりました。私は重度のうつ病(うつびょう/気分の落ち込みが長く続き、何もする気が起きない、眠れない・眠りすぎる、食欲の変化、強い疲れや集中しづらさなどが出て、日常生活に支障が出る心の病気です)の状態で、「このままでは危ない」と判断され、まずは休むことを優先する流れになりました。

「子どもと一度離れましょう」と提案され、保育園の利用につながったことで、少しずつ気持ちに余裕が戻ってきた感覚があります。

まとめ

夫が変わらないことに腹を立て続けるより、まず自分の心と体を守ることを大事にしようと思いました。今も病気は完治していませんが、家事も育児も仕事も、全部を抱え込まずに手を抜けるところは手を抜きながら続けています。無理を重ねないことが、私にとって生活を立て直すきっかけになりました。

医師による解説:脳疾患後の育児で大切なこと

脳疾患の後遺症には、まひのような目に見える症状だけでなく、強い倦怠感やふらつき、思考の疲れといった周囲に理解されにくい症状が多く含まれます。これらは本人の努力不足ではなく、脳の機能的なダメージに起因する医学的な症状です。

この状態で休息なく家事や育児を完璧にこなすことは、心身ともに極めて高いリスクを伴います。今回、保健師さんの介入によって物理的に子どもと離れる時間を確保できたことは、再発防止やメンタルケアの観点からも非常に適切な判断でした。

手を抜くことは決して怠慢ではなく、家族を守り続けるための大切なリスク管理です。ご自身の体調を最優先に考えることは、お子さんの笑顔を守ることにも直結します。これからも周囲の助けを借りながら、ご自身のペースを大切に歩んでいってください。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修:菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)

著者:内野良子/50代女性・パート

イラスト:はせがわじゅん

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)


監修者:医師 医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長 菊池大和先生

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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