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「最後まで聞いてください」異動初日に説明を遮る上司の一言→自分の経験を優先する姿勢に心がざわついた

  • 2026.5.18

異動初日、静かな違和感

40代になってからの部署異動は、想像以上に緊張するものだった。

前の部署では10年以上かけて築いた信頼関係があったけれど、新しい職場ではゼロからのスタート。

わからないことを丁寧に確認しながら、少しずつ仕事を覚えようと気持ちを引き締めていた。

それだけに、初日の行動ひとつひとつを慎重に選んでいた。

異動初日の午後、直属の課長に現在抱えている案件の状況を報告することになった。

担当エリアの顧客ごとに背景が異なるため、ひとつひとつ丁寧に説明する必要があった。

資料を手元に広げ、順を追って話し始める。

「まず、Aエリアの件ですが、先月のトラブルが原因で対応がやや遅れていまして」

その瞬間、課長が口を挟んだ。

「ああ、それはよくある話だよ。前の担当のときも似たようなことがあってね。うちのやり方では」

そのまま課長の話が続き、私の説明は宙に浮いたままになった。

まだ言いたいことが半分も伝わっていないのに、話の流れはもう別のところへ向かっていた。

遮られるたびに感じたこと

それが1度きりならまだよかった。

でも、同じような場面はその後も続いた。私が状況を整理しながら話そうとすると、途中でさっと遮られ、課長が自分の経験をベースにした話に切り替わる。

悪意があるわけじゃないのはわかっていた。

課長はただ自分の知識や経験を共有したいのだろう。でも、私の話を聞かないまま結論を出されると、心の中でこう叫びたくなる。

「最後まで聞いてください」

その言葉が声になることはなかった。

状況によっては細かいニュアンスが大事なこともある。

私が整理しようとしていた情報の中に、判断を変えるような要素が含まれていることもあった。

途中で遮られてしまえば、そのニュアンスは届かない。

(伝えたかったのに、届かなかった)

そう感じるたびに、少しだけ気持ちが沈んだ。

積もっていくモヤモヤ

私は新しい部署でうまくやっていきたかった。

課長に嫌われたいわけでも、反論したいわけでもない。

ただ、状況を正確に伝えて、一緒に最善策を考えたかっただけなのだ。

でも何度繰り返しても、報告の場は課長の一方的な話に変わっていった。

だんだんと、報告することへの億劫さが生まれてきた。前日の夜に資料をまとめる気持ちも、以前より薄れていた。

「伝えても、どうせ途中で話が変わる」

そんな諦めに近い気持ちが芽生え始めたころ、新しい部署に来てまだ2週間も経っていないことに気づいた。

こんなにも早く、こんな感覚が生まれてしまうものなのかと、自分でも少し驚いた。

このモヤモヤを誰かに話せるわけでもなく、どう向き合えばいいのかも見えないまま、日々が過ぎていくのだった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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