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「安心して進めてね」と渡された仕事は雑用だらけ→全部こなして出した「できました」に上司が黙り込んだ瞬間

  • 2026.5.14

渡された仕事の中身

40代になって数年、私はある部署で後輩と一緒に仕事をしていた。ある日、直属の課長が私の席に来てこう言った。

「安心して進めてね」

渡されたのは業務リストだった。ざっと目を通すと、データの転記作業、書類の整理、取引先への確認連絡、発注資料のコピーと仕分け。ひとつひとつは難しくないが、どれも地味で時間のかかる内容ばかりだった。

課長が後輩にも振り分けてくれるのかと思っていたが、そうではなかった。私一人に向けて渡されたリストだった。

引き受けてから気がついたことがある。課長は上の役職の前では「今期の目標をしっかり進めています」と笑顔で報告し、チームの成果を自分の言葉で語っていた。でも実際のデスクに目を向けると、業務の合間に長々と雑談をしたり、席を外して戻ってこない時間が続いたりしていた。

私に渡した仕事を進めているのが誰か、上の人たちには見えていなかったのかもしれない。

黙々とこなした日々

文句を言っても仕方がないと思った。リストに書かれた内容は、誰かがやらなければ回らない仕事だった。苦情を上に伝えることも頭をよぎったが、証拠になるようなものもなく、雰囲気を乱したくなかった。

朝早めに来て、自分のメイン業務を片付けてから雑用リストを開く。昼休みを少し削って確認連絡を入れる。夕方には仕分けを終わらせてから席を立つ。それを繰り返した。

後輩が「何かお手伝いできることありますか」と声をかけてくれた日があった。気持ちは嬉しかったが、課長から振られたリストを渡すのも違う気がして、「ありがとう、大丈夫だよ」と笑顔で返した。

数日後、すべての項目が完了した。データは整理され、書類は揃い、取引先への返信も確認が取れていた。

「できました」の一言

課長のデスクに近づいて声をかけた。

「できました」

課長は一瞬だけ手を止めた。「あ、もう?」と言ったきり、何も続かなかった。書類を受け取って少し眺め、そのままファイルにはさんだ。

大きな反応はなかった。でも私の中には、静かな達成感があった。時間をかけて一つひとつ片付けてきたものが、ちゃんと形になった。それだけで十分だと思えた。

誰かに認めてもらえるとは思っていなかったし、実際そうだった。それでも自分で抱えて、最後まで仕上げたという事実は残る。あのリストを全部終わらせた日のことは、いまも思い出すと少しだけ誇らしい気持ちになるのでした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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