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独り身は自由だけど、恋愛から遠ざかったままでいい…?大切なのは「引力」!そのココロは

  • 2026.4.27

はーい皆さん、ごきげんよう!満島てる子です。

新年度がスタートし、学校や職場はもちろん、さまざまなシーンでやたらとちまたに新たな出会いがあふれているようにみえる、春という季節。

4年間連載を続けているあたしの相談コーナーに、この時期お手紙として送られてくることが増えるテーマが、実は 恋愛 についてなの。
やぁん、フレッシュな出会いとか、ちょっと憧れあるわよねぇ!

Sitakke
ライター・満島てる子

ただまぁ個人的には、10代20代の頃と違ってあたしったら、殿方を熱烈に思慕することが少なくなってきたというか。
なんだかもう、燃え上がるような恋に身を焦がすなんて機会、今後そうそう来ないんじゃないかって、ひとり考え込んじゃったりもするのよね。

おや?
どうやら似たようなことを考えている方が、他にもいるみたい。
お手紙、ご紹介していきましょう。

読者からのお悩み「長年のパートナーと別れ、独り身のゲイに。どんどん恋愛から遠ざる気がして…」

Sitakke
Sitakke

えー。読者の皆さん、ちょっと失礼。
本題に入る前に、この方に少し言わせてください。

ちょっとちょっとちょっと!!怒
ねぇあんたどういうことよ「恋愛から遠ざかっているてる子さん」って言い回し!!

いや、最近確かにいろんなことがあったんだけどさ。
遠ざかってるなんて、そ、そんなこと全然ないわよ!!汗
てか最後の「あれなのですが。笑」って何!?馬鹿にしてんの!?

おふぐだかとらふぐだか知らねえけど、てっさかてっちりにしててめぇのこと食ったってもええんやで!?えぇ!?怒

……ふう。落ち着いた。では通常モードに戻って。

まずは「おふぐ」さん、今回はお手紙送っていただき、どうもありがとうございます。
いちゲイとして、そしてなんならあなたと同じように、恋という事象に対する縁遠さをどうしても最近歳を経るごとに抱きがちな者として、この投稿には少なくない共感を覚えました(これは冗談でも皮肉でもなく、本気でね。笑)。

ここ最近、周りとよく話す話題のひとつが、性的マイノリティとしての今後および老後。
これ、当事者としては、結構頭を悩ませるトピックだったりすんのよね。

「老い」や「行く末」

Sitakke
HBCテレビ「今日ドキッ!」のスタジオに咲いた桜と

「若い」というワードで示される諸々は、周期を過ぎた彗星の如く、誰にとってもいつかはるか彼方へと遠ざかっていくものです。

そうなると、太陽がいつか赤色巨星として膨張し、地球をその中に飲み込むことが決まっているように、自分たちにとっての運命として立ち現れてくるのは「歳をとりながら生き続け、いつの日かこの世を去る」という事実。

しかしながら。
シスヘテロにとっての「老い」や「行く末」が、例えば太陽系の惑星の動きのように、一定のモデルになぞらえてそろばんを弾き、その未来を予測していくことがある程度可能な一方で。

ゲイやレズビアンの歳の取り方、その過程での生の歩み方はどうかというと。

当人たちにとってそれは、未知の星の動きを事前のデータがほぼゼロの状態から見定め、考え続けていくようなもの。

結婚や出産といった人生の大きなイベントも、自分たちの人生の軌道上にあるかどうかわからず(なんなら、非道にも無きものにされたりもし)、その影響もあってか、衛星のように誰かが自分のそばに寄り添ってくれるようになるのか否かも、全くわからないというのが正直なところなのです。

だからこそ。
一体何歳までどんなスタンスで恋愛をすればいいのか、そして、互いに引力を感じる衛星候補と、その道のりの果てにどうやったら出会えるのか。

こうしたことに頭を悩ませているゲイやレズビアンは、あたしの周りにも多い気がします。

なんなら「おふぐ」さんのように、自分が誰かにアトラクション(引力/魅力)を感じにくいというか、他人を好きになりにくいことに悩んでいる当事者もいれば、「それでいいんだ。衛星なんていらない」と割り切っている当事者もいて。

本当にそのあり方はさまざま(この関連でいくと、Aro/Ace当事者の存在 も、忘れてはなりませんね)。
おそらく、全員に共通する解というのはないのでしょう。

ただ、こと「おふぐ」さんに関して言うと。
「このままでいいのでしょうか?」というあたしにむけてくださった問いかけ。これが非常に気になるというか。

こちらの文言の後ろから、「このままじゃいけないのかも」というあなたの不安というか焦燥というかが、知れずとひょっこり、とはいえはっきり、姿を現しているような気がするのよね。
「おふぐ」さん、どうかしら?

具体的な相手が、目下いるわけじゃないとしても。相談者さん自身が恋愛それ自体に対して、決して小さくはない引力を実は感じているのではないか。
そう分析するあたしが、今パソコンの前にはいます。

あたしなりのAnswer

Sitakke
こちらは最近の札幌ゲイナイト。感無量のDJデビューしました!

さて、「おふぐ」さん。
独り身の自由を味わい、40代後半ながら、性的な楽しみもいまだそれなりに得ているというあなた。その生き方に、あたしはリスペクトを感じる部分もあります。

ゲイの先輩たちからかねてより、あたしはとあることを散々言われてきました。

それは「努力しないと、歳とともにどんどん需要が無くなっていくぞ」という、脅しに近しい何か(「25歳超えたらもうババア。賞味期限切れ」とも言われたっけ。苦笑)。

ゲイ界の性愛文化というのは明確かつ冷酷で、「イケる人はイケるし、イケない人はイケない」という行動原理に従っている人が、驚くほど多いように感じます。

そんな「イケない」という爪弾きを恐れ、イケてる状態を少しでも保つため、ボディメイクに努め、美容やおしゃれに気を使い、さらにはベッド上のテクニックまで磨かんともがいているゲイたちが、あたしの周囲にも結構いたりするのよね。

そして、かく言うあたし自身にも、「イケない」状態への恐れって多分にあったりして(ゲイコミュニティからの村八分に等しいんだもの)。
だからこそ、「それなりにセックスもできている」相談者さんの現状には、「イケる」ゲイであり続けているんだなぁ、すごい…!と、素直にそんな感想を抱いているのです。

なので。
例えば「イケなくなる前にステディな彼氏を作るべき」なんてアドバイス、今回のお悩みに近しい話題が出た時にゲイバーで交わされているのを、耳にしたこともあるけれど。
そんなチープなこと、あたしは言いたくない。

だから今回は、そうした性愛にフォーカスを当てるのとは少し異なる視点から。
この先、あなたに言葉を贈らせてください。

あたしたちにはそれぞれの「引力」があるから

Sitakke

それでね、「おふぐ」さん。

あたし正直、そのいのちが過不足なく満ちているのなら(かつ、将来的にもそうだと思えるのなら)、あなたが今後恋愛から遠ざかっていったって、それでもいいんじゃないかって思うの。

誰かと共なる状態であるのが至上という「つがい規範」とでも呼びうる考え方は、この世では大変支配的だけれど。
パートナーがいようがいまいが、あなたの人生はあなたのもの。

あなたという星が、これからも健やかに軌道を描いていけるのであれば、おのれに衛星がいるかいないかを特段気にする必要はない。
そのまま人生という名の宇宙空間を、自分なりに進んでいけばいいと思うのです。

ただし。
星の軌道というのは、他の星との引力によって決められていますよね。
太陽と地球との間はもちろん、地球と他の惑星との間にも引力が働いて、その公転の先行きが定められていく。

それと似たように人間の歩みというのは、独りで、ひとりでに成り立つものではありません。

周囲に、何がしか互いに影響を与え合っているような人達が、家族や友人、職場関係など、様々なかたちで「おふぐ」さんにもいるはず。
そして、そうした人達との関係性の中であなたの人生は、これまでだって様々に変化し、進行してきたんじゃないかと思います。

そんな歩みを、これからも続けていく上で。
自分には地球にとっての月のような存在と引力を働かせ合うことが、生きていく上で不可欠だと感じるなら、恋というものと今一度向き合ってみた方がいい。
ともに円を描く相手を、ぜひ見つけようとしてほしいなって、あたしはそうおすすめしたい。

思い出してみてほしいの、元パートナーさんとの日々。
きっとあなたのこころや生活に、潮の満ち引きのような動きが、相手の影響で色々あったはず。

この動きは、時に煩わしいものだったでしょう。それに比べれば、今の方が確かに自由で、気楽かもしれない。

でも、潮汐に合わせて新たな生命が生まれてくるように(サンゴとかが好例よね)、当時のあなたにはおそらく、独りでは得ることの叶わない豊かな彩りがあったはずです。

その彩りが自分の人生に欠かせないのか、はたまた否か。
「おふぐ」さんにはそれを、どうか今自分自身に問いかけてみてほしい。
その先に「このままでいい」のかどうかの答えが、おそらく自然と見えてくるはずだから。

その結論がひとりでいたいなら、それでいい。

そしてなんなら、「誰かといたい」が答えでもいい。大切なのは、あなたが引かれるのがどこか。

「おふぐ」さんという星が、今後も美しくかつ実り多くあり、この時空での歩みをたゆまず続けていけることを。
同じセクシュアリティを名乗る別の星として、これからも願っていますね。

ま・と・め♡

というわけで、今回はゲイ当事者からのメッセージと向き合う機会を得ました。
いやぁ、もっともっと語りたくなる話題だったんだけれど、今日は紙面の関係上この辺で。

にしてもさ。
はぁ…あたしもステキな誰かと、ときめくアトラクションに興じたいなぁ。
自分自身の生き方というか、今後の軌道も考えさせられるお悩みだったじゃないのよ。
どうしてくれんのッ!?←

皆さんからの様々な投稿、今後もお待ちしておりますね。笑
ではでは、Sitakkeね〜!

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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

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