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「うちは大丈夫だろう」台風一過の地下駐車場で絶句…築12年マンションを過信した40代男性の“誤算”

  • 2026.5.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。マンション管理士のS.Kです。台風や集中豪雨のニュースを見るたびに、ご自身の愛車は安全な場所にあるか不安に感じた経験を、お持ちではないでしょうか。

今回は地下駐車場に車を停めていた方が「マンションの排水設備があるから大丈夫」と油断して、水没被害に遭ってしまったエピソードを紹介します。

排水ポンプの存在で油断して愛車が水没した台風の夜

40代の会社員男性は、家族と共に築12年の中規模マンションに暮らしていました。所有するミニバンは、地下ピット式機械式駐車場の最下段へ停めていたそうです。ある秋の日、大型台風接近のニュースを見ても、男性は「うちには地下の水を抜くポンプがあるらしいから大丈夫だろう」と楽観視して車を動かしませんでした。

しかし台風が通過した夜、記録的な降雨量が周辺の道路や下水道の処理能力を超え、水があふれ出す内水氾濫が発生したのです。翌朝、男性が地下駐車場へ向かうと駐車場全体が泥水に沈み、愛車は屋根近くまで水没する事態に陥っていました。

排水ポンプは作動していましたが、流れ込む雨水の量が排水能力を上回ってしまい、結果として地下空間に大量の水が溜まってしまったそうです。

全損扱いでも買い替え資金に届かない時価額の壁

男性の愛車は、修理不可能な全損扱いとなりました。車両保険には加入していましたが、初年度登録から7年が経過していたため時価額での評価となります。支払われた保険金は、同等クラスの車を買い直す資金には到底届かなかったそうです。

また、マンション側の機械式装置も、モーターや制御基板の水没により長期間動かせなくなりました。他のパレットに停めていた居住者も、当面は車を出し入れできない状況となります。

そして機械式駐車場の復旧には、多額の費用がかかります。マンションの保険でどこまで補償されるかを確認しつつ、足りない分を修繕積立金から出すかどうかの協議が必要となり、居住者間でなかなか結論が出ない事態となりました。

設備の限界を知り早めの事前避難を心がける

2019年の台風19号では、武蔵小杉のタワーマンションで浸水被害が発生しました。このように都市部のマンションは、ポンプ設備だけで浸水を完全に防ぐのは困難です。まずは自宅マンション周辺の浸水リスクを、市区町村の内水ハザードマップで事前に確認しましょう。

機械式駐車場の最下段を契約している場合、大雨予報が出た段階で近隣の安全な場所へ車を移すなど、状況に応じた自衛策を検討しておくことをおすすめします。

また車両保険の補償額は原則として購入時の価格ではなく、契約時の時価相当額で設定されます。年式が古い車を所有している場合は買い替え資金に足りない可能性があるため、いざという時に困らないよう、保険証券の補償額を一度確認しておくと安心です。



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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