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「新築マンションは買うな、中古を狙え」SNSで広がる“発信”に不動産歴15年プロが警鐘を鳴らす

  • 2026.5.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界歴15年、宅地建物取引士やマンション管理士の資格を持つライターの西山です。SNSやYouTubeでは「新築マンションは買うな、中古を狙え」という発信を目にする機会が増えました。

新築には広告宣伝費や販売関連コストが上乗せされており、入居後に価値が下がりやすいという話が背景にあります。しかし2026年の市況で、この「中古一択」という主張がそのまま通用するかは別の問題です。今回は中古マンション市場の現在地と、SNS情報を鵜呑みにせず判断するための視点を整理します。

「中古なら割安」が崩れた2025年〜2026年の市場

「中古は新築より割安」という前提は、近年の市場で大きく揺らいでいます。東京カンテイの調査によると、2025年11月時点で東京23区の中古マンション平均希望売り出し価格は70平米換算で1億1,485万円に達し、19ヵ月連続で上昇しました。

新築の供給減を背景に中古への需要が集中した結果、人気エリアでは中古価格が新築と遜色ない水準まで競り上がっています。2026年に入ると、東京都心6区では価格が前月比マイナスの月が出始め、上昇トレンドに鈍化の兆しも見えてきました。

とはいえ価格水準自体は依然として高く、リフォーム費用まで含めれば新築と変わらない総額になるケースも珍しくありません。「中古を選べば安く済む」という従来のイメージは、都心部ではすでに通用しにくい状況です。

築古へ流れる動きと、安さの裏にあるリスク

新築・中古ともに手の届かない価格となった結果、築40年を超える築古マンションを選ぶ層も増えています。日本経済新聞は、都心の老朽物件をあえて購入する20代共働き世帯の存在を報じました。表面的な価格の安さは確かに魅力です。

ただし築古には、表面価格だけでは見えない負担があります。大規模修繕に伴う一時金の徴収、修繕積立金の大幅な値上げ、配管や設備の更新など、購入後に発生する可能性がある追加支出は決して小さくありません。築古を検討する際は、長期修繕計画書や修繕積立金の積立水準を必ず確認し、購入価格に上乗せされる将来コストを織り込んで判断しましょう。

SNS情報を鵜呑みにせず、自身の状況で判断する

SNSや動画メディアの発信は、検討の入口として有益な情報を含んでいます。一方で、中古推奨を強く発信する人の中には以下のように、発信動機に商業的な背景がある場合もあります。

  • 紹介料収入
  • 自社の仲介サービス
  • 有料コミュニティへの集客

発信内容を否定する必要はありませんが、誰がどんな立場で語っているかを確認しておくと、情報を冷静に受け止めやすくなります。

「新築か中古か」「中古か築古か」という二者択一の議論に乗る前に、ご自身の家族構成、勤務地、予算、将来の住み替え計画を整理してみてください。SNSで流れる強い言葉ではなく、ご自身のライフプランに合った選択肢を見極めることが、後悔のない住まい選びにつながるでしょう。

参考:
東京都心マンション「もう築古しか買えない」 老朽物件に関心集中(日本経済新聞)
三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格月別推移(2025年11月分)(東京カンテイ)



ライター:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・日商簿記2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作を行っている。


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