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【ホラー】夕暮れに人の首が浮かぶ!?それは心霊現象か、それとも…!?人の心と噂が生んだ恐怖と衝撃の結末【作者に聞く】

  • 2026.4.24
嫁から「家の近所で人の首が浮かんでいる」という噂を聞いてしまった姑。配達員のハルさんにもわかるほど日に日に弱っていった…。 送達ねこ(@jinjanosandou)
嫁から「家の近所で人の首が浮かんでいる」という噂を聞いてしまった姑。配達員のハルさんにもわかるほど日に日に弱っていった…。 送達ねこ(@jinjanosandou)

郵便配達員には、それぞれ担当する地域がある。毎日同じ道を巡り、同じ人と顔を合わせるうちに、その町の空気や噂にも自然と詳しくなっていく。しかし中には、ただの噂では片付けられない話もある。本作『浮遊する首』は、「日暮れ時に高架の上に人の首が浮かぶ」という不気味な噂をめぐる、ある配達員の体験を描いた物語だ。

クレームから始まる“異変の気配”

その場所でかつて悲惨な事故が起きたというが… 送達ねこ(@jinjanosandou)
その場所でかつて悲惨な事故が起きたというが… 送達ねこ(@jinjanosandou)
浮遊する首_P02 送達ねこ(@jinjanosandou)
浮遊する首_P02 送達ねこ(@jinjanosandou)
クレームや嫁の悪口にいつも付き合わされていた郵便配達員 送達ねこ(@jinjanosandou)
クレームや嫁の悪口にいつも付き合わされていた郵便配達員 送達ねこ(@jinjanosandou)

H支店に勤務するハルさんは、ひとりのご婦人から頻繁に呼び止められていた。「手紙が来ないのよ!捨ててんじゃないの?」と怒鳴りつけるその人物は、つい最近引っ越してきたばかりで、すでに“要注意人物”として知られていた。話は長く、クレームも尽きない。

そんな彼女がある日、これまでとは違う様子で口を開く。「あそこにね…首が浮かぶのよ」――高架に現れるという奇妙な噂を、怯えた様子で語り始めたのだった。

調べるうちに見えてきた“違和感”

話を聞いたハルさんは、どこか引っかかりを覚え、軽く調べてみることにする。すると、ひとつの情報に行き当たり、「やっぱりなあ…」と納得する部分があった。しかし、あえてそのことには触れないまま、日常へと戻る。

だが、ご婦人は違った。高架を目にするたびに恐怖は増幅し、日に日に衰弱していく。噂は現実を侵食し、ついには心を追い詰めていく。

怪異の正体は“人の心”だった

本作について、作者の送達ねこ(@jinjanosandou)さんは、「オカルトというより“人怖”の話」と語る。実はこの怪異のきっかけは、ご婦人と嫁との関係にあった。隣の子を一緒に保育園に送迎しないことをネチネチ言ってくる姑に対し、「園で乗り合い禁止になったんです。前に事故があって…」と嫁が口にした“嘘”が、「首が浮かぶ」という噂へと変化していったのである。

「恐ろしい噂を聞き、弱っていく姑さん。その姿に満足しているようにも見える」と語る通り、そこには人間関係の歪みが色濃く表れている。

「クソ客なんかに潰されんなよ」現場のリアルな声

作中で印象的なのが、先輩局員の「クソ客なんかに潰されんなよ」という一言だ。送達ねこさんは、「過剰な要求で心身を壊す職員を見てきたからこその言葉」と語る。

実際の現場でも、理不尽な要求や粘着的な対応に悩まされるケースは少なくない。「彼女は嫌がってる芝居をしてるだけ」と言い張る客の存在など、現実は時に物語以上に恐ろしい。だからこそ、組織として対応し、働く人の尊厳を守ることが求められている。

なお、ご婦人が訴えていた「手紙が届かない」という件は、差出人に確認した結果、「そもそも送っていない」というオチがついている。最後まで振り回される形となったハルさんだが、それすらもこの物語の不気味さを際立たせている。

読者からも「オカルトと思いきやサイコ寄りの“人怖”だった」「けっこう背筋がゾクッとしたけど、めちゃくちゃおもしろい…!」といった声が寄せられており、日常に潜む“もうひとつの怖さ”を感じさせる一作となっている。

取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)

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