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良かれと思って用意したのに母娘の仲をぎくしゃくさせた車椅子。遺品整理の中で蘇ってきた思いとは?【著者インタビュー】

  • 2026.4.24

【漫画】本編を読む

同居していた80代の母が亡くなり、遺品を整理することになった漫画家の堀内三佳さん。母が気に入っていたものから車椅子、仏具、仕事道具など多岐にわたるものを片付けている間に生まれたのは、母への後悔、そしてそこから得た教訓だった――。実際に母の遺品を整理した体験を綴ったエッセイ漫画『母の遺品整理で学んだ人生を軽くする方法』(竹書房)。その中で経験した物理的な困難から、もう届けられない母への想いまで。感じたこと、そしてそれを「人生を軽くする方法」と題して届けようと考えた経緯を堀内さんに伺った。

――お母さまの遺品は細々としたものから、大型家具までさまざまなものがあったそうですね。車椅子も遺品の一つで、お母さまは3年間車椅子を使われていたとのこと。歩きづらくなったのはいつ頃のことなのでしょうか?

堀内三佳さん(以下、堀内):母が70歳になったあたりで、地元から私が住んでいた東京に遊びに来たことがあったんです。その時すぐ座り込んでしまったり、駅から家がそれほど離れていないのにタクシーに乗ろうとしたりと「歩けなくなっているなあ」と感じました。そこから徐々に歩ける距離が短くなっていって、ある日スーパーに行っても買いたいもののところにたどり着けないことがありました。それで車椅子を借りてきて、乗るように勧めたのが始まりです、その時はすごく嫌がっていましたね。

――お母さまが車椅子に乗っているときに、堀内さんの押し方に不満を述べられていたというエピソードがありました。

堀内:これは母の性格だと思いますね。父が生きていたときは父の運転でよく出かけていたんですが、その時も父の運転にすごく口出しするんです。「こっちから人が来てるよ」とか「赤だよ」とか。それを車椅子でも同じようにやっていたんだと思います

――今思うとこうしてあげればよかったなと思うところはありますか?

堀内:当時は離れて暮らしていたので実際無理ではあったのですが思うところがありますね。もともとあまり出歩かない生活をしていたのが、父が亡くなったのをきっかけにますます出歩かなくなってしまって。父が亡くなってからとか、ちょっと歩きづらそうだなと思ったあたりから運動習慣をつけるようにサポートできたらよかったなと思いますね。孫と公園で遊ぶのも苦手な人だったので難しかったとは思いますが、運動とまではいかなくても散歩の習慣くらいあったらよかったのかなと。体力がなくなるのは一瞬なので。

取材・文=原智香

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