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12歳の娘が妊娠6カ月!? 夫も学校も頼れない絶望的な状況で、母親は我が子のために奔走する。若年妊娠問題を取り上げた衝撃のセミフィクション【書評】

  • 2026.4.22

【漫画】本編を読む

中学生の一人娘が何者かに妊娠させられたという衝撃的な事実と向き合う母親の姿を描いた『娘が12歳で妊娠しました 逃げた男を絶対に許さない』(ゆっぺ/KADOKAWA)。実話をベースにしたセミフィクションのコミックエッセイである。

主人公の麗美は、仕事ばかりで家庭のことにあまり協力的ではない夫に少し不満を持ちながらも、一人娘・のりことともに平凡な暮らしを送っていた。しかし、のりこが学校で倒れたことである事実が発覚し、その暮らしは一変する。仕事中の麗美に中学校の養護教諭から電話があり、のりこが腹痛で貧血を起したのだが、少し様子がおかしいために病院に連れて行くと言うのだ。麗美は仕事を早退して病院に行くと、その場にいた養護教諭から、のりこはもうすぐ妊娠6カ月に入るところと告げられる。

連日報道される若者の乳児置き去り事件に対して、我が子の妊娠に気づかない親に憤りを感じていた麗美は、自分自身が娘の妊娠に気づかなかったことに大きな衝撃を受け、自らを責める。出張中の夫に連絡しても埒が明かなかったため、麗美はひとりで犯人探しに動き出すのだった。のりこは学校内で被害に遭ったと目星をつけた麗美は養護教諭に相談するが、犯人が不確定という理由で、校長の意向から「学校は何もしない」と言われてしまう。中絶できる期限が迫る中、麗美は我が子に何ができるのか。そしてのりこを傷つけたのは誰なのか――。

本作は犯人探しという謎解き要素も見どころだが、同時に大人たちの不甲斐なさと社会の闇を私たちに突きつけてくる。仕事があるとはいえ妻に任せっきりの夫、評判やキャリアを気にして「事なかれ主義」を貫く学校。あらためて、事実ベースの作品であることに読み手は大きな衝撃を受けるだろう。子どもたちを守り、導くのは彼らの周りにいる大人だけだ。そんな当たり前だが決して忘れてはならないメッセージを、本作から受け取ってほしい。

文=nobuo

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