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【久本雅美さん・67歳】いいお芝居をしたいから「老化防止」に 全力で取り組んでます

  • 2026.4.21

【久本雅美さん・67歳】いいお芝居をしたいから「老化防止」に 全力で取り組んでます

5月9日から始まる、新派と松竹新喜劇の合同喜劇公演『お種と仙太郎』『明日の幸福』。久本雅美さんは、その両方の名作舞台に出演します。「生涯現役」を目指す、そのバイタリティーの源を伺いました。

Profile
久本雅美さん 女優、タレント

ひさもと・まさみ●1958年生まれ、大阪府大阪市出身。
劇団東京ヴォードヴィルショーを経て84年にWAHAHA本舗を設立。
WAHAHA本舗以外にも松竹新喜劇への定期的な出演や映画・ドラマ出演などで女優として活躍。
また、バラエティ番組を中心にタレント、MCとしても人気がある。

舞台に立ち続けるために努力はせんとあかんのです

久本雅美さんが笑顔でスタジオに現れると、周りの空気がパーッと華やいだ。ピンクのトップスとヘアが春爛漫な今の季節にぴったり。

その明るいキャラクターで、バラエティ番組などテレビで見かけない日はない人気者だが、一方で女優として舞台にかける情熱は今も変わらない。5月には新派と松竹新喜劇の合同喜劇公演への出演が決まっている。

「『お種と仙太郎』は一度、京都・南座でやらせていただいたことがあるお芝居で、『明日の幸福』は初挑戦。ありがたいことに今回、両方の演目に出させていただきます」

『お種と仙太郎』では嫁をいびりまくるお岩という姑、『明日の幸福』では、ちょっとひょうきんな女中さんを演じる。どちらも役どころを聞いただけで、「久本さんがやったら面白くなりそう」と期待がふくらむ。

それにしても10日間ふたつの舞台に出演するのは相当ハードだ。しかも、半分は昼と夜の二公演。この7月には68歳になる。

「舞台の前には、どう演じるか、ああでもないこうでもないと悩みに悩んで、『もっとラクな生き方をすればよかった』と思うことも。でも、考えないようにしようと思っても、気づくとお芝居のことを考えていて。心底、舞台が好きなんだと思います」

22歳で演劇に心を奪われて以来、休むことなく舞台に立ってきた。

「生涯現役でいたいと願っています。今回、ご一緒する水谷八重子さんや波乃久里子さんの存在は憧れですし、希望でもあります」

舞台に立ち続けるためには体が資本。もちろん、そのための努力は惜しまない。

「立ったりすわったりという所作が美しくできて、機敏に動けることは必須です。体力と頭の回転の維持、もっと言えば若返るために、努力はせんとあかんなと思っています」

体を冷やさない、下半身を鍛える、ボイトレをする

フレイル予防の3本の柱は「食」「運動」「人とのつながり」だといわれる。

久本さんの場合、フレイル予防をしているというより、いつまでも舞台に立ち続けるための努力が、そっくりそのままフレイル予防になっている。

「『食』に関して厳格なルールはないですが、ひとつ気をつけているのは体を冷やさないこと。冷たいものはなるべく飲まないようにして、お白湯を持ち歩いています。お酒は熱燗であろうがお湯割りであろうが体が冷えるらしいので、それを言ったら毎日、冷やしてますけど(笑)。でも、お医者さんが、『夜、お白湯を飲んで寝れば胃腸が温まって体の冷えはまぬがれるよ』とおっしゃったので、お酒の最後に常温かお白湯のチェイサーを飲むようにしています。たまに、置いとくだけで安心してしまうこともありますけど(笑)」

もうひとつ、体を温めるためにシャワーではなく、夏でも湯舟につかっている。

「朝晩、お風呂に入っています。せっかちなので、ゆったり半身浴とかは無理。防水のポータブルテレビを持ち込んで、朝は朝ドラの15分間、肩までつかるようにしています」

「運動」は何を?

「仕事がない限り、週1~2回はジムに通っています。ムキムキになりたいわけではなく、主な目的は下半身強化。前半はボクササイズで体を温め、後半はトレーニングをします。スクワットや跳び箱の昇り降り、レールのような平行線を脚を開閉させて、足じゃんけんのようにグーパーグーパーと跳んだり、全速力で走ったり。元オリンピック選手の先生が毎回違う運動を提案してくださるので、きっついですけど1時間があっという間。マシンを使うトレーニングより、自分にはこうした運動が向いているようで、楽しいです」

トレーニングに行く前には、ゆで卵を1個食べる。

「筋肉を作るためのタンパク源です」

ウォーキングも心がけている。

「早く仕事が終わったときなどに、ドライバーさんに車を止めてもらって『今から20分歩くから先に行ってて』と。何も持たずに大股で歩いています」

声を出すためのトレーニングも欠かさない。

「カラオケで、昔は出ていた高音が出なくなったときはショックでした。これじゃいけないとボイストレーニングを始めたんです。なるべくラクに声が出て、音域も維持できるように。舞台で声が通るようにしたい、というのもあります。声帯も筋肉なので鍛えれば変わるんです」

【Information】新派・松竹新喜劇合同喜劇公演/5月9日(土)~19日(火) 新橋演舞場

『お種と仙太郎』

神社の境内で茶店を営むお岩は、息子・仙太郎を嫁のお種に奪われたと嫉妬の炎を燃やす。エスカレートする嫁イビリを見かねたおせい(お岩の娘・お久の姑)がお岩を懲らしめるべく一計を案じる。果たしてお岩は改心するのか? 笑いあり涙ありの痛快人情ドタバタ喜劇。
作:茂林寺文福
脚色:平戸敬二
演出:齋藤雅文
出演:波乃久里子、渋谷天外、久本雅美 他

『明日の幸福』

昭和30年頃、家庭裁判所所長の松崎寿敏が、政界の大物である父・寿一郎の入閣のお礼に送る予定だった「馬のハニワ」を嫁が破損してしまう。さらに息子の新妻が落としてしまい、壊れたハニワの隠蔽工作が始まる。ついに発覚したとき、名乗り出た真犯人とは? 爆笑と感動の傑作ホームドラマ。
作:中野 實
演出:石井ふく子
出演:水谷八重子、三田村邦彦、久本雅美、高島礼子 他

撮影/中村彰男
スタイリング/前田みのる
ヘア&メイク/梅原麻衣子
取材・文/依田邦代

※この記事は「ゆうゆう」2026年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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