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新NISAで“成長投資枠240万”に投資→「非課税枠は年間で使い切った方が得」のはずが…1年後、40代男性を襲った“思わぬ盲点”

  • 2026.7.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!金融ライターの佐々木 修です。

新NISAのスタートに伴い、資産運用を本格的に始めた方も多いのではないでしょうか。しかし、制度のメリットばかりに目を奪われ、特有のルールを見落とすと、思わぬ後悔につながることがあります。

今回ご紹介するのは、新NISAの「成長投資枠」を初年度に使い切った40歳の会社員、Fさんの事例です。Fさんは「非課税枠は早く使い切った方がお得」という情報を信じ、年間上限の240万円を話題の半導体関連株にまとめて投入しました。

ところが翌年、株価の急落により192万円もの含み損を抱える事態に陥ってしまいます。さらに、損切りを検討する中で、NISA口座では「損益通算ができない」ことや、「売却枠の復活は翌年まで待たなければならない」というルールを初めて知り、二重のショックを受けることとなったのです。

成長投資枠を使い切った翌年、半導体株の急落で大打撃

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

40代男性・Fさん(仮名)は、2024年の新NISA制度開始と同時に成長投資枠240万円をほぼ使い切り、話題の半導体関連株にまとめて投資されました。

「非課税枠は年間で使い切った方がお得」という情報を鵜呑みにした判断だったそうです。

しかし2025年に入り、その銘柄は業績下方修正をきっかけに急落してしまいました。取得額240万円に対し、時価は約48万円まで下落し、含み損は192万円に達したのです。

Fさんは損切りを検討されましたが、ここで新たな問題に気づくことになります。

NISA特有の罠「損益通算ができない」と「枠がすぐ復活しない」現実

NISA口座内で売却して損失を確定させても、その損失は特定口座(課税口座)のように他の利益と「損益通算」をすることができません。税務上は「なかったこと」として扱われてしまうのです。

さらに、売却によって空いた非課税枠は、その年のうちには復活しません。新NISAで売却して復活するのは「生涯投資枠(総枠1,800万円)」であり、その年の「年間投資枠(240万円)」がその場で復活して再利用できるわけではありません。売却した分の生涯投資枠が空くのは「翌年」となりますが、だからといって翌年の年間上限(240万円)を超えて投資できるようになるわけでもありません。つまり、NISA口座では「年内の枠の使い回し(デイトレードのような投資)」ができない仕組みなのです。

結局Fさんは、192万円の損失を抱えたまま、値上がりを祈って塩漬けにするか、非課税のメリットを放棄して売却するかの二択を迫られることになってしまいました。

半年間の苦悩の末の損切り、そして得られた教訓

最終的に、Fさんは半年間悩まれた末、2025年10月に損切りを決断されました。ただ、2025年分の年間投資枠もすでに他の積立などで使い切ってしまっていたため、損切りして手元に戻った約48万円を新NISAで再投資するには、2026年になって新しい年間投資枠が付与されるまで待つしかありませんでした。

「集中投資のリスクよりも、NISA特有の“損失が税務上消える”仕組みや、年内に枠を使い回せないルールを知らなかったことが一番の反省点」とFさんはお話しされています。

NISAは利益が非課税になる一方、損失も“ないもの”として扱われます。非課税というメリットの裏側にあるルールを理解しないまま、大きな金額を投じることの怖さを、Fさんのケースは物語っています。


ライター:佐々木 修
証券会社勤務。株式・投資信託の商品提案業務の経験を活かし、現在はフリーランスの金融ライターとしても活動中。

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