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3年間育てた我が子が取り違え子だった!? 本当の子どもとの「交換」を迫られ、血縁と愛情の間で揺れ動く母親が下す結論は?【書評】

  • 2026.4.13

【漫画】本編を読む

もしも大切に育ててきたわが子と血がつながっていないと知ったら、あなたならどうするだろうか。『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』(ママリ:原案、たけみゆき:漫画/KADOKAWA)は、娘の出生の真実を知った夫婦が、血縁と愛情の間で揺れ動く姿を描いた物語だ。

主人公のサキは、長い不妊治療の末に授かった娘・サクラを育てながら、夫と3人で穏やかな日々を送っていた。しかしある日、郵便受けに届いた一通の手紙によって状況は一変する。それは、不妊治療の際に受精卵が取り違えられた可能性が高いという知らせだった。3年間大切に育ててきた娘と血がつながっていないかもしれないという事実は、家族の土台を大きく揺るがしていく。

やがて夫婦は、自分たちの本当の子どもを育てている家族と面会することになる。話し合いが進む中で、相手の夫婦は「子どもの交換」を提案してきた。血のつながった子どもを取り戻したいという思いは理解できるが、その提案はサキにとって簡単に受け入れられないものだった。3年間育ててきたサクラは、まぎれもなく「自分の娘」だからだ。

さらに問題を複雑にするのが夫の実家だ。代々酒屋を営んでおり、義両親は跡継ぎとなる男の子を強く望んでいる。本当の子どもの方は男の子であり、その事実が「交換」を現実的な選択肢として浮き彫りにしていく。サキは拒もうとするが、夫と義両親の考えは変わらない。

印象的なのは、サキの母親としての心情だ。血がつながっていない可能性を知っても、娘への愛情は少しも変わらない。だが周囲が血縁を重視しているため、サキの思いだけではどうにもならない現実が見えてくる。

血縁か、それともこれまで築いてきた親子の時間か。もし自分だったらどうするだろうかと考えずにはいられない。正解のない問いに対し、ふたつの家族がどんな決断を下すのか、ぜひその目で確かめてほしい。

文=坪谷佳保

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