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「“北欧っぽい”とは一線を画す」75年の時を経て蘇ったクラムチェアの、震えるほど美しい機能美

  • 2026.4.9

ロンドン発の北欧家具ブランド「DAGMAR」が、日本初上陸。1930〜70年代の名作を、当時と同等、あるいはそれ以上の精度で蘇らせる。いわゆる“北欧っぽい家具”とは一線を画す。ヴィンテージでも復刻でもない、“いま使うための完成形”だ。

修復から始まったブランド「DAGMAR」の説得力

このブランドの背景はシンプルで、かつ強い。創設者はロンドンで10年以上、ヴィンテージ家具の修復に携わってきた人物。長く使われる家具がどう作られ、どう劣化し、何が残るのか。そのリアルを知ったうえで、製品をつくっている。

2014年にギャラリーとしてスタートし、2019年にメーカーとして本格始動。アーノルド・マドセンのクラムチェアをめぐる調査にも関わり、遺族と正式に提携したうえで復刻を行っている。

掲げているのはひとつだけ。

当時と同等、あるいはそれ以上の品質で、新品を世に出す——それがDAGMARの使命だ。

言葉にするとシンプルだが、実際にやるとかなり難しい。だからこそ、プロダクトに説得力がある。

01 —Clam Chair

Design: Arnold Madsen, 1944

デンマーク人デザイナーの一人、アーノルド・マドセンがデザインしたクラムチェア。

貝殻を思わせる、有機的なフォルム。1944年にアーノルド・マドセンが設計し、一度は生産が途絶えた後、約75年を経てDAGMARが復刻した。

シェルの丸みに身体を預けたときの包み込まれる感覚は、いわゆる“デザイナーズチェア”とは一線を画すもの。見た目のアイコニックさだけで終わらず、座ってはじめて完成する一脚だ。

02 —Model 36 Desk

Design: Severin Hansen, 1958

デンマーク家具の黄金期、その中でも「究極のミニマリズム」を追求したデザイナー、セヴェリン・ハンセン。

1958年、22歳のセヴェリン・ハンセンが設計したデスク。装飾を削ぎ落としながら成立しているのは、構造そのものの完成度が高いから。

天板と脚部が45度で接合される三方留め継ぎ、緩やかに細くなるテーパードレッグ。どれも主張しすぎないが、確実に印象に残るディテールだ。

壁際に収めるよりも、空間の中央に置いたほうがこのデスクの良さは引き立つ。“作業台”ではなく、“空間を整える要素”として機能する一台。

03—Model 35 Bedside Table

Design: Severin Hansen

ハンセンの代名詞ともいえる三方留め継ぎ(3-way mitred joints)が際立つサイドテーブル。木材や棚板の素材を自由に組み合わせることが可能。

コンパクトなサイズながら、ディテールの精度はデスクと同等だ。

天板と脚がシームレスにつながる構造は、まるで一体の木材から削り出したかのよう。

主張は控えめだが、選びの差が出るのはこういうアイテム。置いたときに初めて、その完成度に気づく。

銀座で見られる3つのピース、ギャラリーのような空間

銀座のダンスク ムーベル ギャラリーが掲げるコンセプトはシンプルだ。

「100年後も美しくあり続ける」家具だけを扱う。流行を追わず、素材を誤魔化さず、職人の技を信じる——それだけのことが、どれだけ難しいか。DAGMARの家具は、その答えの一つだ。

DANSK MØBEL GALLERY (ダンスク ムーベル ギャラリー)

東京都中央区銀座1-9-6 松岡第二銀緑館 2F
Tel: 03-6263-0675 / 事前予約制
URL:http://www.republicstore-keizo.com/dmg/

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