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90年代のミューズ、キャロリン・ベセット=ケネディに学ぶミニマルビューティ

  • 2026.3.23
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エフォートレスでシック、そして時代を超越したナチュラルさ。キャロリン・ベセット=ケネディが体現した90年代のクラシックな美しさが、今再び私たちの視線を奪っている。現在、毎週新たなエピソードが配信されているドキュメンタリー番組『ラブ・ストーリー:ジョン・F・ケネディ・ジュニア&キャロリン・ベセット』をきっかけに、ファンや美容ジャーナリストたちは彼らのロマンスの枠を超え、彼女のシグネチャールックの秘密を解き明かそうとしていた。そして徹底的なリサーチの末、ついにそのスタイルを完全再現するためのメソッドとアイテムが明らかになった。

べセット・ケネディの美容ルーティン

  • ベースメイク「M·A·C」 “スタジオ フィックス パウダー プラス ファンデーション”
  • アイメイク: 「ボビイ ブラウン」“ボーン ロング ウエア クリームシャドウ スティック”
  • リップ: 「M·A·C」 “スパイス リップ ペンシルライナー”
  • ヘアケア: 「キールズ」“クリーム ウィズ シルク グルーム スタイリング クリーム”
  • フレグランス: 「ハラル エブリデイ」“エジプシアン ムスク ボディオイル”

ベセットの美容アプローチは、一見シンプルでありながら実に巧妙だ。パウダーを重ねつつも決して厚塗り感を出さない、ナチュラルでフローレスな肌。リップはバームやグロス、あるいは時折大胆なレッドを纏うなど、ソフトで自然なトーンをベースにしている。アイメイクは極めてミニマルで、スモーキーなライナーやボリュームマスカラでほんの少しの遊び心を添える程度だった。

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彼女のヘアスタイルもまた、長年にわたり人々を魅了してやまない要素だ。艶やかで豊かなボリュームと完璧なハイライトが施された髪。それをエフォートレスな無造作ウェーブにしたりストレートに下ろしたり、あるいはミニマルなシニヨンにすっきりとまとめ上げ、彼女のトレードマークであるべっ甲のカチューシャでフィニッシュするのが定番だった。

もちろん、彼女の抗いがたい魅力は目に見えるものだけにとどまらない。香りもまた、キャロリンのミステリアスなオーラを形作る重要なピースだった。彼女は、ホワイトムスク、ミルラ(もつ薬)、ローズがほのかに香る希少なエジプシャンムスクオイルなど、繊細なムスクの香りをこよなく愛した。これこそが、後に「ナルシソ ロドリゲス」のアイコニックな名香“フォー ハー”へと繋がるスキンパフューム(まるで自身の肌のように溶け込む香り)という一大トレンドの先駆けとなったのである。

べセット・ケネディを彩るアイテム

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ミニマルメイクアップ

キャロリン・ベセット=ケネディのビューティルーティンは、清々しいほどにシンプルだった。そして、それこそが彼女の最大の魅力でもあった。彼女は決して手の届かないアプローチはせず、ファンデーションやマスカラ、リップスティックという、どんな女性のメイクポーチにも入っているエッセンシャルなアイテムのみに厳選していた。

フローレスなベースメイク

キャロリンは基本的にマットな肌を好んでいたが、時折、よりソフトでみずみずしいフィニッシュを選ぶこともあった。彼女の頼れる定番としてたびたび名前が挙がるのが、「M·A·C」の“スタジオ フィックス パウダー プラス ファンデーション”だ。毛穴をふんわりとぼかし、スーパーモデルのように端正でベルベットのようになめらかな肌へと導くこのアイテムは、今なお熱狂的な支持を集めている。さらに現在は、タルクフリー処方&ウォータープルーフ仕様へと進化を遂げている。フローレスでナチュラルな肌をエフォートレスに叶える数々の定番アイテムとともに美しさを支え続けている。

アイメイク

キャロリンはアイメイクを極力ミニマルに留め、基本的には"メイクしている感"のない素顔のようなルックを好んだ。時折マスカラをさっとひと塗りしたり、アイライナーをソフトにぼかししてさりげない立体感を添える程度だ。90年代のビューティ界の伝説によれば、「ボビイ ブラウン」“ロングウェア クリーム シャドウ スティック 40 ボーン”が彼女の定番シェードのひとつだったという。そのごく繊細なシマーが目元をパッと明るく見せ、ナチュラルさを損なうことなく生き生きとした表情を引き出してくれるのだ。

センシュアルなレッドリップ

キャロリンのリップルーティンは、これまで多くの熱い議論を巻き起こしてきた。世界中のビューティマニアたちが長年、彼女のつけている完璧なレッドの正確な色番号を知りたがっていたからだ。リップライナーに関しては、「M·A·C」のリップ ペンシル“スパイス”(現在も購入可能)を愛用し、よりローズ寄りのトーンにしたい時にはそのクールトーン版である“クール スパイス”を併用していたと噂されている。

リップスティックについて言えば、彼女の元々の定番であった「フェイス ストックホルム」の“クランベリー ヴェール”は現在も生産されている。しかし、あの果実をかじったばかりのような魅惑的な血色感を再現できるアイテムは、他にも数多く存在する。よりシアーで控えめな色づきを求めるなら、「ヴィオレット_FR」の“ビズ バーム ボンボンミルティーユ”を手に取ってみてほしい。また、あえて口紅を塗らない日には、彼女は高保湿バームだけでシンプルに仕上げていた。ホホバオイルを配合した「プラダ ビューティ」のリップバームなどはまさにうってつけで、ちょっとしたメイク直しの際にバッグから取り出す仕草すらもシックに演出してくれる。

ムスクを基調としたフレグランス

エフォートレスで自然体な彼女のルックを、いったどんな魅惑的な香りがコンプリートさせていたのか。誰もが一度は思いを巡らせたことがあるはずだ。そしてその香りもまた、彼女の控えめな美学に見事に寄り添うものだった。キャロリンは、決して主張しすぎることなく、まるで自身の肌の一部のように匂い立つスキンライクな香りを好んだ。それは極めて繊細で、ほのかにムスキーでありながら、抗いがたいほどに官能的な香りだ。

エリザベス・ベラー著のニューヨーク・タイムズのベストセラー本『Once Upon a Time: The Captivating Life of Carolyn Bessette-Kennedy』によれば、「ハラル エブリディ」“エジプシャン ムスク オイル”がキャロリンの香りのワードローブにおける絶対的なマストハブだったという。昨今のクワイエットラグジュアリーなムードを完璧に体現するような、このクリーミーで肌に溶け込む香りにはミルラ、ローズ、そしてムスクのセンシュアルなノートが秘められている。パフュームオイルであるため、ごく少量でもふくよかに広がり、その美しく親密な香りの余韻が一日中続くのだ。オリジナルのオイルは現在入手困難となっている。

エフォートレスなヘアスタイル

キャロリンの髪は、息を呑むほどつややかでなめらかだった。彼女の地毛がライトからミディアムトーンのブラウンであり、頻繁にカラーリングを繰り返していたであろうことを考えれば、その美しさは驚異的ですらある。あのナチュラルで、太陽の光をたっぷりと浴びたような"サンキスヘア"を叶えるため、彼女はホイルを使ったハイライトを取り入れていたと噂されている。特にフェイスラインを明るくトーンアップさせるその手法は、今日においてスカンジブロンディングと呼ばれるテクニックそのものだ。

ダウンスタイルで髪を無造作になびかせている時も、ミニマルなシニヨンにすっきりとまとめている時も、キャロリンは「キールズ」の“ヘアクリーム シルクグルーム”を愛用し、彼女のシグネチャーである極上のなめらかさとリュクスなツヤを引き出していたと言われている。この名品クリームに加え、気になる縮れを抑え、輝きをブーストしてくれる優秀なヘアケア製品も併せてチェックしよう。

Realization : Laura Tarafa Translation & Text : Nathalie Lima KONISHI

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