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「ただいま」を絶やさない…火事で失っても1日も休まず子どもたちを受け入れる第2の家

  • 2026.3.15

北海道江別市の商店街で発生した火災から1か月余り。
子どもたちの居場所となっていた児童クラブは、火災の後も1日も休むことなく、新たな場所で子どもたちを迎え入れていました。

1日で失われた「みんなのいえ」

レトロな街並みが人気だった商店街には、いまもまだ焦げ臭いにおいが立ち込めています。
2026年1月7日、江別市の大麻銀座商店街が火の手に包まれました。

Sitakke
江別市 大麻銀座商店街 1月7日

火元となった店舗の4軒隣りにあったのが、放課後児童クラブ「みんなのいえ」です。
火災当日は、すさまじい爆発音が聞こえるほどの惨状でした。

被災した建物の中に入ると、天井も2階の床もすべてない状態です。
こども支援ワーカーズ「みんなのいえ」の鈴木律子代表は、がれきの中に残る金属を見つめ、「これはピアノです」と教えてくれました。
よく見ると、確かにピアノの形跡があり、弦が確認できます。

Sitakke
江別市 放課後児童クラブ みんなのいえ 1月29日

かつての「みんなのいえ」は、ゲームや宿題をしたり、こたつでごろんとしたり、子どもたちがまるで自分の家にいるかのように過ごせる場所でした。

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江別市 放課後児童クラブ みんなのいえ

「家庭的な雰囲気にこだわっていた。ソファを置いたりピアノを置いたり。それが一晩で燃えてしまった」と、鈴木代表は肩を落とします。

まだ消火活動が続いていた火災の翌日、仲間に励まされている鈴木さんの姿がありました。

7年前、この場所で地域の人たちと児童クラブを立ち上げた鈴木さん。
現在は共働き家庭の子どもなど、72人の小学生を受け入れています。

「子どもたちのお気に入りのおもちゃとかもあったので、入っては戻り、入っては戻りを繰り返して、取り出せないのでちょっとずつあきらめて、気持ちの整理をつけて……」と、当時の心境を語ります。

あの日から1日も休まずに「ただいま」の場所を

Sitakke

そんな中、この日もいつものように子どもたちが元気よく帰ってきました。
しかし、帰る場所はかつての場所から50メートルほど離れた公民館です。

「ここがすごくよかったのは、火事の前もここを通ってきていたのでいつもどおりの下校ができること。ありがたいです」

子どもたちに「また、その寒いかっこうやめなよ。風邪ひくから」と優しく声をかける姿は、以前と変わりません。

地域の協力もあり、児童クラブは火災から1日も休まずに活動を続けています。
おやつは毎日、手作りです。

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子どもたちにとって、この場所は「まるで自分の家のような」「第2の家」といえる、かけがえのない大切な「おうち」です。

鈴木さんはまた、思い出の残るこの商店街に戻り、児童クラブの運営を続けていきたいと願っています。しかし、そこには大きな課題があります。

「市のバックアップ体制がないと、任意の小さな団体で精一杯やっているので、次の場所が探せたとしても改修費用とか先立つものがないと、なかなか次の物件も決められないというのが、いま一番悪戦苦闘しているところ」

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江別市 大麻銀座商店街

大麻銀座商店街の被害にあった一帯は、今後、解体されることが決まったそうです。

こうした現状に、HBCテレビ「今日ドキッ!」ゲストコメンテーターの大通幼稚園・藪園長は、「みんなのいえ」というネーミングの素晴らしさに触れながら思いを寄せました。

「名前に象徴されるように、悪天候であっても子どもたちが安心して過ごせる場を提供してあげたいという考えがあるんだと思う。こういった児童クラブは、幅広い年齢の人といられることによる成長の場でもある。子どもたちには良い環境を提供してあげたい」

また、アンヌ遥香さんは、「道内どこの地域でも、お店が一軒でもなくなると急に街の雰囲気がガラッと変わってしまうこともある。1日でもはやく元の姿に、が新しい形で生まれ変わればいいな」と、商店街の再生を願っていました。

取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年2月19日)の情報に基づきます。

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