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「神戸建築祭2026」開催決定。エリアもプログラムもスケールアップ!

  • 2026.3.13
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海と山に抱かれた港町・神戸。古くから他国との貿易の窓口として栄えたこの街には、西洋と東洋の文化が交差する多様な様式の建築が生み出されてきた。さらに、大きな被害をもたらした阪神・淡路大震災という試練を乗り越え、今なお奇跡的に残る貴重な建物も少なくない。そんな歴史ある神戸の街に現存する建築を一般公開するイベント「神戸建築祭2026」が、2026年5月8日(金)から10日(日)にかけて開催される。開催に向け、参加パスポートの販売およびガイドツアーの抽選受付もスタートした。



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2023年に「神戸モダン建築祭」の名前でスタートした建物公開イベント「神戸建築祭2026」。今年は新たに灘区・東灘区を開催エリアに加えるほか、舞子・垂水、西宮・宝塚などこれまでより広域にわたってガイドツアーエリアも拡張。後日公開予定のものを含め、全プログラムで約70件もの建築が参加する。

〈写真〉ガイドツアーの一つである「ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)」は1918年に巨匠フランク・ロイド・ライトが設計し、1924年に完成した建物。酒造「櫻正宗」8代目山邑太左衛門の別邸として手掛けたもので、六甲山地の傾斜地に沿うように階段状に建てられた特殊なプランで、ライトが重きをおいていた建築と自然の調和が感じられる。1974年に国の重要文化財に指定されている。

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期間中、専用のパスポートを提示するだけで30件の指定建築を予約不要で自由に見学可能となる。施設ごとに見学可能日時は異なるものの、自分のペースで街を歩きながら、名建築の数々を巡ることができる。

〈写真〉2階にある「ヨドコウ迎賓館」の応接間。柱に使われているのは、火山灰が固まって生まれた栃木県の大谷石。軽く加工がしやすいという特徴から、ライトが日本の建物で多用した。上部の壁には換気と採光を兼ねた小窓がずらりと並ぶ。

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〈写真〉「ヨドコウ迎賓館」3階の廊下。建物の窓や扉にある飾り銅板は植物の葉っぱがモチーフといわれている。緑青と呼ばれるサビの風合いが葉の自然な質感を表現。外からの光によって木漏れ日のような影が落ちる。

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さらに深く建築を読み解きたい読者に向けて、建築家や建築に携わる専門ガイドが案内役を務めるガイドツアーも用意されている。本祭に先駆け4月25日(土)から順次開催されるこのツアーは、全26コースと充実。定員制の有料プログラムとなっており、希望者が多い場合は抽選制となるため気になるツアーは早めに申し込みを。抽選は3月12日(木)から3月31日(火)まで受け付けている。

〈写真〉1933年にウィリアム・ヴォーリズが設計した「神戸女学院」もガイドツアーにラインナップ。現存する12棟すべてが国の重要文化財に指定されているという、他に類を見ない稀有な大学だ。写真は図書館の様子で、天井の華やかなパターンなどディテールにも注目。

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〈写真〉「神戸女学院」中庭。正面に知の象徴である図書館があり、右側に理学館、そして理学館に向き合うように反対側に文学館が建つレイアウト。これは文系と理系を分け隔てず、バランスよく学ぶという文理融合の教育理念を表現しているといわれている。

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この他にも、パスポートを提示することで周辺施設での割引やプレゼントといった特典が受けられる連携企画も実施され、街全体で祭典を盛り上げる。公式ウェブサイトでは参加建築の情報のほか、今後はパスポート公開建築のオーディオガイド機能など魅力的なコンテンツが追加される予定なので、合わせてチェックして。

〈写真〉「神戸女学院」の総務館1階。建物ができた1933年当時、女性への高等教育やリベラルアーツの理念を掲げる学校は革新的な存在だった。ヴォーリズは、当時の先端的な技術であり耐震性や耐火性に優れた鉄筋コンクリート造とし、階段や床に石のような表情のゴムを使うことで豪華さよりも合理性や機能性を追求した。また外壁にタイルを貼ることで装飾的にし、また室内でも非常に繊細で軽やかな装飾を用いることで、女性性を表現しようとした。

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【神戸建築祭2026】
開催期間/2026年5月8日(金)~5月10日(日)
※ガイドツアーは4月25日(土)より先行開催
ガイドツアー抽選受付期間/2026年3月12日(木)~3月31日(火)

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