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【関節リウマチ】朝の手のこわばり、“加齢のせい”じゃないかも?膠原病リウマチ内科医「早期発見で寛解も視野に」

  • 2026.3.3

朝起きたときの手のこわばりや指の痛み、昔より動かしにくくなった関節――それは単なる「加齢」のせいではなく関節リウマチなどの膠原病のサインかもしれません。

関節リウマチは治療が大きく進歩し、早期に適切な診断・治療を受ければ関節破壊や変形を大幅に防ぐことができます。

新百合ヶ丘総合病院膠原病リウマチ内科の荻原秀樹医師に、関節リウマチの対処法と最新治療についてお聞きしました。

膠原病(こうげんびょう)とはどんな病気?

「膠原病は本来体を守るはずの免疫が、自分自身の組織を攻撃してしまう全身性の自己免疫疾患です。症状は関節のこわばりや痛みから、皮膚、筋肉、血管、内臓に影響するものまで幅広く含まれます。新百合ヶ丘総合病院の膠原病リウマチ内科では、関節リウマチをはじめ、全身性エリテマトーデス、筋炎(特発性炎症性筋疾患)、全身性強皮症、血管炎など、多岐にわたる疾患を扱っています」(荻原先生)

朝の「こわばり」は見逃せないサイン。関節リウマチは早期発見がカギ

関節リウマチは、発症後の初期に関節破壊が急速に進むことが知られています。X線で変化が出るのは比較的遅い一方、MRIでは発症後4カ月で約45%に骨の変化が出るとの報告もあります。

「朝の手のこわばりや関節のごわつきは疲労や年齢のせいにされがちですが、膠原病の初期症状かもしれません。痛みや腫れがある場合は放置せず、専門外来を受診してください。発症早期は一番薬が良く効く期間ともいわれており、この時期に治療を始めることでその後の不可逆的な関節破壊を抑えられる可能性が高くなります」(荻原先生)

関節リウマチの代表的な関節変形
※日本リウマチ学会「ライフステージに応じた関節リウマチ患者支援ガイド」より

近年著しい治療の進歩を遂げる膠原病診療

「かつてはステロイドや解熱鎮痛薬を使って現状を維持する、痛みを緩和する、というのが治療内容でした。しかし分子標的薬といわれる組み換え蛋白質が開発され、治療のパラダイムが変わりました。現在では、現状維持や苦痛緩和ではなく、『寛解』や『ドラッグフリー』(薬を使わずに寛解状態を維持すること)が治療目標になっています」(荻原先生)

関節リウマチの治療で目指すゴールは「三つの寛解」

関節リウマチの治療目標は三つの寛解です。

①臨床的寛解(関節の腫れや痛みを抑える)
②構造的寛解(関節破壊や変形を抑える)
③機能的寛解(日常生活を支障なく送れる)

「すでに関節破壊が進んでいると機能的寛解の達成は難しいですが、臨床的寛解は目指せます。個々の症状や生活状況に合わせ、治療目標を患者と共有しながら進めていきます。関節リウマチのみでなく、様々な膠原病、血管炎の診療を行っていますが、治療の基本方針は多くの疾患で共通しているため、患者と丁寧に話し合い、ゴールを設定しています」(荻原先生)

早めの行動が自分を守る

「膠原病、とくに関節リウマチは早期に発見・治療すれば寛解や薬を減らすことも可能になってきました。毎朝のこわばりや関節に違和感を感じたら、自己判断で受診を先延ばしにせず、まずは専門医に相談してください。将来の関節破壊や生活機能低下を防ぐのは、今の自分自身なのです」(荻原先生)

荻原秀樹医師プロフィール

荻原 秀樹(おぎはら ひでき) 新百合ヶ丘総合病院 膠原病リウマチ内科 部長

2001年大阪大学大学院医学研究科博士課程修了。2005年神戸大学医学部医学科卒業。2007年青梅市立総合病院腎臓内科。2009年横浜第一病院内科。2011年立川相互病院腎臓内科。2013年国立病院機構相模原病院リウマチ科。2016年同病院リウマチ科医長。2022年同病院腎臓内科部長。2024年4月より現職。
医学博士(免疫担当細胞の分化に関する基礎研究)/日本内科学会総合内科専門医/日本リウマチ学会リウマチ専門医/日本アレルギー学会アレルギー専門医/日本腎臓学会腎臓専門医/日本透析医学会透析専門医

<Edit:編集部>

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