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「極上の作品」「ダークホース」初回TVer“100万回再生”突破!ギャラクシー賞も獲得“若手集結”ドラマ

  • 2026.4.10

テレビ東京系 ドラマプレミア23にて、2025年10月〜2025年12月まで放送されていた『シナントロープ』が、『ギャラクシー賞』2025年12月度月間賞を受賞した。

初回放送後にTVer見逃し配信の再生数が100万回を突破。視聴者からは「2025年のダークホース」「どんどん引き込まれた」「極上の作品」「若い世代の俳優が最高」など、絶賛の声が相次いだ話題作だ。
本記事では、ストーリーの内容には触れずに、一貫した脚本の巧みさと俳優陣の魅力に焦点を当てて本作の魅力を掘り下げる。

気づけばのめり込む、謎と伏線の連鎖

本作は、アニメ『オッドタクシー』の脚本を手がけた此元和津也が、原作と脚本の両方を担当した完全オリジナル作品だ。監督を務めるのは、映画『もっと超越した所へ。』などで注目を集めた山岸聖太。この二人のタッグが生み出す、新感覚のミステリードラマである。

ある街のバーガーショップ“シナントロープ”を舞台に、そこで働く大学生8人が謎の組織“バーミン”によって次第に危険に晒されていく。短期記憶能力に長けた大学生・都成剣之介を演じるのは水上恒司。彼が心を寄せるヒロイン・水町ことみを山田杏奈が演じる。

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山田杏奈(C)SANKEI

ストーリーは、大きく3つのパートが交差しながら進行する。ひとつめは、水町や都成らが働くシナントロープ。ふたつめは、折田(染谷将太)率いる危険な組織“バーミン”と、その指令を請け負う幼馴染コンビの久太郎(アフロ)と龍二(遠藤雄弥)。3つめは、あるマンションの一室を別の部屋から監視している若い男(栗原颯人)と中年男(山本浩司)だ。

ある日、折田の指示を受けた久太郎がシナントロープを襲撃し、売上金が奪われてしまう。閉店を決めたオーナーに対し、水町は自ら店長として立て直すと名乗り出る。そんな折、水町のもとには脅迫状が届いていた。
それぞれのパートが思いがけない形で重なり合うにつれ、物語の緊張感は増していく。少しずつ積み上げられる伏線とキャラクターたちの魅力に、気づけばのめり込み、決して読めることのない先の展開を待ち望んでしまう。

緻密な脚本に加え、特徴的な演出もまた期待値を高める大きな役割を果たしている。登場人物のセリフの中で、同じ、あるいは同じ読みの単語を繋げて別の場面へと展開させる演出だ。一つのキーワードが意味深に波紋を起こし、伝染するように広がっていくことで、物語全体が確実に謎の真相へと折り重なっていく…。思わず唸らされる、粋な仕掛けである。

粒揃いのキャスト陣が物語に命を吹き込む

坂東龍汰、影山優佳、望月歩、鳴海唯、萩原護、高橋侃といった、いま最も勢いのある若手俳優たちが集結し、物語に確かな厚みを加えている。
終始、物語の中心に在り続けた水上恒司と、常にその傍らに寄り添った萩原護の存在感は特筆に値する。萩原演じる志沢匠は、寡黙で掴みどころのない青年でありながら、中盤以降に鋭い観察力を発揮し始める。その静かな存在感は、ラストまで決して目が離せない。

加えて、組織のトップ・折田を演じた染谷将太が、シリーズを通じて際立った存在感を放っている。静かで冷静沈着でありながら、無慈悲かつ残虐性の際立つキャラクターを、抑制の効いた演技で見事に体現している。

物語の軸はあくまでサスペンスだが、若者たちの恋模様や個性的な客たちとの交流が生み出すコメディの軽妙さも、本作に欠かせないエッセンスだ。最終話を見終えたとき、気づけば第1話の再生ボタンに手が伸びている、そんな作品である。


出典:「シナントロープ」がギャラクシー賞月間賞に選出されました!

ライター:山田あゆみ
Web媒体を中心に映画コラム、インタビュー記事執筆やオフィシャルライターとして活動。X:@AyumiSand