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1年前『幻のNHKアニメ』“待望の再放送”に→「もう諦めてた」「生きてて良かった…」相次いだ反響…45年以上“色褪せない”完成度

  • 2026.4.29

少年少女の物語だと思っていたのに、気づけば大人の自分が救われていた――。アニメには、年齢を重ねたいまだからこそ響く作品があります。今回は、そんな“大人も刺さる”アニメ作品を5本セレクトしました。

本記事ではその第2弾として、『アニメーション紀行 「マルコ・ポーロの冒険」』(NHK総合)をご紹介します。NHKには第1話と最終回しか保存されていなかったものの、視聴者や番組関係者の“発掘”が再放送に繋がった一作です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):『アニメーション紀行 「マルコ・ポーロの冒険」』(NHK総合)
  • 放送期間:1979年4月7日~1980年4月5日

舞台は13世紀のベネチア。商人のニコロ・ポーロ(CV:故・久松保夫さん)とマテオ・ポーロ(CV:故・富田耕生さん)の兄弟が東方への旅を終えて帰ってきます。しかし、ニコロの息子であるマルコ・ポーロ(CV:故・富山敬さん)との間には、15年の空白が立ちはだかっていました。父の帰りを待つ孤独な少年にとって、東方の話を聞くことは何よりの楽しみでしたが、母が亡くなった後その思いは変化していたのです。世界の珍しい品々も、マルコにとっては父への反発心を強めるだけでした。そんなマルコに父がしてやれること……。それは“旅”でした。

アニメと実写を組み合わせた斬新な演出

『アニメーション紀行 「マルコ・ポーロの冒険」』の見どころは、冒険活劇や歴史ロマン、紀行番組らしい実在感が、ひとつの作品の中で溶け合っている点にあります。シルクロードの古代遺跡や人々の暮らしを映した実写パートも魅力であり、アニメと実写を組み合わせた意欲的な構成が大きな特徴です。

本作で惹かれるのは、未知の世界へ踏み出していく物語の高揚感。マルコが広大な世界を前に驚き、学び、時に危険に直面しながら成長していく姿は、王道の冒険ストーリーとして見ごたえがあります。旅の途中で出会う人々がマルコの視野をすこしずつ広げていくため、物語そのものに世界を知る面白さが宿っているのです。

さらに印象的なのが、スタッフ陣の豪華さが生み出す映像です。アニメーション制作はマッドハウスが担当しており、当時のTVアニメとして見てもスケール感のある画づくりがうかがえます。異国の街並み、砂漠、草原、宮廷などのビジュアルには、旅の趣だけでなく、重厚さもあります。“遠い土地に来た”という非日常的な感覚を味わえるでしょう。

全話の完全収集に成功、待望の再放送へ

『アニメーション紀行 「マルコ・ポーロの冒険」』は24年間にわたる大冒険を記録した『東方見聞録』にもとづいて制作され、全43回にわたって放送されました。しかし、NHKには第1話と最終回しか保存されておらず、幻の作品と化していたのです。その後、視聴者や番組関係者の発掘により、2021年に全話の完全収集に成功。ホームページでコンプリートしたことを報告すると、再放送を希望する熱い声が続々と寄せられました。

そして、2025年4月5日より、NHK総合にて全43回が再放送されました。念願の再放送が実現した『アニメーション紀行 「マルコ・ポーロの冒険」』についてSNSでは「何という朗報」「長生きするもんだな」「もう諦めてた」「生きてて良かった…」と、歓喜の声が。

さらに『アニメーション紀行 「マルコ・ポーロの冒険」』は、2026年4月から毎週日曜日午前10:00~の時間に、NHK BSP4Kで再放送され話題を集めました。45年以上前に放送された本作が、長い時を経て再放送が叶ったのは、作品を愛する視聴者が録画テープを大切に保管し続けていたおかげだと言えるでしょう。気になった方は、よみがえった幻の名作を見届けてみてはいかがでしょうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari