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原因不明で倒れた父の病名が「珍しいガン」と判明…?八方塞がりの娘にとって、残酷な宣告が“希望”に変わったワケ【作者に聞く】

  • 2026.2.25
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ

師走の慌ただしい空気の中、容赦なく襲ってきたインフルエンザの高熱。本来なら布団の中で自身の回復に専念すべき時だが、彼女の脳裏には焦りしかなかった。入院生活を送る父親の紙オムツが、今まさに底を突こうとしていたからだ。

唯一頼れる同居の夫も濃厚接触者の扱いで外出できず、一人娘である彼女が倒れた瞬間に、父親のサポート体制は完全に崩壊してしまう。まさに絶体絶命のピンチであった。

SNSやブログで自身のリアルな体験録を描く漫画家・キクチさん(@kkc_ayn)。彼女の話題作『父が全裸で倒れてた。』は、こうした「たった一人で親の老いと向き合う過酷な現実」を浮き彫りにしたコミックエッセイだ。

彼女はかつて20代の若さで母親を看取った経験を持ち、その過程を赤裸々に綴った前作は同世代から多大な共感を呼んだ。しかし悲しみからわずか2年後、今度は父親が原因不明の病に倒れてしまう。過去の経験からある程度の冷静さは保てたものの、兄弟のいない孤独な環境下で、彼女は次々と命に関わる重い選択を背負わされることになる。

第1話1-2 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
 第1話2-1 作=キクチ
第1話2-1 作=キクチ
 第1話2-2 作=キクチ
第1話2-2 作=キクチ
 第1話3-1 作=キクチ
第1話3-1 作=キクチ

今回のエピソードでは、彼女自身がウイルスに感染し、病院への物資補給が完全に断たれるという最悪の事態が発生する。病院側が年末年始の面会を制限していたため、直接会えない状況下で療養に専念できたのは不幸中の幸いだった。しかし、病棟の看護師から「病院の予備オムツを提供できるが、残り少ない」と告げられ、物資不足の恐怖は刻一刻と迫っていた。

誰の力も借りられない八方塞がりのなか、彼女はついに身内へSOSを出す。新年早々に「オムツを買って届けてほしい」と頼むのは気が引けたが、背に腹は代えられない。窮地を救ってくれたのは、母方の親族たちだ。日頃から冠婚葬祭などで良好な関係を築いており、万が一に備えて作成していた「親族間の情報共有LINEグループ」がここで絶大な威力を発揮した。孤独な一人っ子介護において、有事の際に頼もしいバックアップがいるという事実は、計り知れない精神的支柱となった。

無事に体調が回復し病院へ駆けつけると、主治医から父親の正式な病名が「非常に珍しい悪性リンパ腫」であると宣告される。症例が少ないガンと聞き一瞬目の前が暗くなったが、医師の「最近になって新しい治療法が確立された」という言葉に救われた。専門的な医学記事の詳細は分からずとも、最新治療の効果が存在するという事実だけで十分だった。

原因すら分からず暗闇を手探りで歩いていた状況から一転、「敵の正体と戦い方が判明した」ことは、彼女にとって暗澹たる日々に差し込んだ一筋の希望の光となったのだ。極限状態から前を向く彼女の奮闘劇を、ぜひ本編で見届けてほしい。

取材協力:キクチ(@kkc_ayn)

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