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天才たちの恋愛頭脳戦!?デート後最初に連絡する最適なタイミングとは

  • 2026.2.14
Credit:Google Gemini

「恋はまことに影法師、いくら追っても逃げて行く、 こちらが逃げれば追ってきて、こちらが追えば逃げて行く」

約400年前、シェイクスピアがそんな台詞を書いたように、人は大昔から恋愛で駆け引きをしてきました。

それは現代でも変わらず、恋愛作品においては相手をじらすことで自分の価値を高め、必死さを隠すという「駆け引き」はよく描かれます。現実でも自然と意識してしまう人は多いでしょう。

しかし、まことしやかに囁かれる恋の駆け引きの経験則は、実際どの程度正しいのでしょうか?

この長年の疑問に対し、実証実験による検証を試みたのが、ドイツのロイファナ大学リューネブルク(Leuphana University of Lüneburg)の心理学者ラース・タイヒマン(Lars Teichmann)氏らの研究チームです。

彼らは、英国と米国の成人500名以上を対象にしたオンライン実験を行い、デート後に初めて連絡するタイミングが相手の「交際意向」や「感情」にどのような変化をもたらすのかを分析しました。

その結果、多くの人が信じていた「駆け引き」の効果について、意外な事実が明らかになりました。

本記事では、恋愛におけるタイミングの効果を検証したこの研究をもとに、科学が示唆する最適な連絡のタイミングと、その背後にある心理メカニズムについて解説します。

本研究の詳細は、2025年9月にオンライン先行公開され、2026年発行の科学雑誌『Journal of Social and Personal Relationships』第43巻2号に掲載されています。

目次

  • 早すぎず遅すぎない連絡のタイミングとは?
  • なぜ翌日の連絡がもっとも効果的なのか?

早すぎず遅すぎない連絡のタイミングとは?

世間では経験則から導かれたという恋愛テクニックというものが数々語られていますが、実際にどう機能するのか、あるいは機能しないのかはあまりよくわかっていません。

特に欧米のデート文化では、「3日ルール(Three-Day Rule)」というが広く知られていて、「デートの後、相手に電話や連絡をするのは3日空けるべき」と言われています。

たとえば、アメリカで長年愛された恋愛コメディドラマ『ママと恋に落ちるまで(How I Met Your Mother)』では、デートのすぐ後に女の子に連絡しようとする主人公に対し、プレイボーイの友人が「電話をするのは3日待つのが鉄則だ(Three-Day Rule)」とアドバイスするシーンが登場します。

この研究でも論文冒頭で、このドラマのやり取りが紹介されており、研究者がこの研究を行った動機の一つとして語られています。

直感のままに「すぐ連絡する」のが良いのか、それとも戦略的に「じらして待つ」のが正解なのか。

今回の研究チームはそんな疑問を明らかにするべく、アメリカとイギリスの成人543名を対象としたオンライン実験で、デート後に初めて連絡するタイミングが「交際意向」や「好感度」にどう影響するかを調べることにしました。

この実験では、まず参加者に素敵なイタリアンレストランで初デートをしたというシナリオを読んでもらいます。

そしてデートが終わった後、相手からメッセージが届くタイミングとして、3つのパターンのうち1つを参加者に提示しました。

そのタイミングとは、「デート直後」「翌日の朝」「2日後」の3種類です。この実験ではメッセージの具体的な内容は提示していません。メッセージの内容の良し悪しではなく、純粋に「時間経過」がどう印象に影響するかが測定されました。

では、一体どのタイミングが最も相手の心を掴んだのでしょうか?

分析の結果、連絡のタイミングと「相手と長期的な関係を築きたいか(交際意向)」という気持ちの間には、「逆U字型(Inverted U-shape)」の関係が見られました。

つまり、早すぎても遅すぎても効果が薄れる可能性がある中で、ちょうど良い山なりの頂点が存在したのです。

そして、その頂点にあたる最も評価が高かったタイミングこそが、「翌日の朝」でした。

デート直後の連絡も決して悪くはありませんでしたが、翌朝に連絡を受けたグループの方が、数値としては最も高い交際意向を示しました。

一方で、焦らしのテクニックのように言われがちな数日間(実験では「2日」)連絡を待った場合、相手の関心は明確に低下してしまうことが示されたのです。

つまり、少し時間を置くことは噂通り正しいようですが、それは翌日までが限界でそれ以上空けると逆効果になるようです。

また、この実験では男女間での感じ方の違いも見られました。

特に女性はタイミングによる影響を受けやすく、2日後まで連絡がないと、交際への意欲が下がる傾向が強く出ました。

対照的に男性は、連絡がいつ来ても全体的に高い交際意向を示しており、タイミングによる気持ちの変化が女性ほど大きくないことがわかりました。

そのため、あえて連絡を遅らせるという戦略は、女性相手の場合は裏目に出る可能性が高いようです。

なぜ翌日の連絡がもっとも効果的なのか?

なぜ「直後」でも「2日後」でもなく、「翌朝」がベストだったのでしょうか?

この「逆U字型」の結果の背景には、私たちがパートナーに対して無意識に求めている「2つの相反する要素」のバランスが隠されていると考えられます。

まず、「2日後」が失敗する理由は比較的はっきりしています。

それは「信頼性(Reliability)」と「返報性(Reciprocity)」の低下です。

データによると、連絡を2日も空けると、受け手は「この人は信頼できない」と感じやすくなり、同時に「相手も自分を気に入っている」という確信(返報性)も持ちにくくなりました。

「じらすことで価値を高める」という恋愛テクニック(ハード・トゥ・ゲット)は、現代においては「価値が高い」というよりも「頼りない、信頼できない」と受け取られやすくなるようです。

それなら、デート後最初の連絡は早ければ早いほど良いようにも思えますが、なぜ「デート直後」よりも「翌朝」の方が評価が高かったのでしょうか?

ここにこの研究の最も興味深いポイントがあります。

「デート直後」の連絡は、相手への好意(熱意)が伝わる一方で、「必死さ(Neediness)」も高く評価されやすくなりました。

「必死さ」自体が即座に嫌われる要因ではありませんが、余裕のなさは魅力の最大化を妨げるノイズになっているのでしょう。

一方で「翌朝」の連絡は、ちょうどよいバランスを実現していました。

翌朝であれば、「相手からの好意」や「信頼できそうだ」という感覚は高い水準で保たれやすく、2日後のように気持ちが冷める方向には傾きにくかったのです。

つまり「翌朝」というタイミングが、相手に対して「私はあなたに関心がある」という手応えを残しつつ、魅力を妨げる「必死さ」を避けやすい最適な地点だったのです。

「余裕」は見せたいけれど、「脈がない」とも思われたくない。

この相反する願いの間で、少なくともこの研究が比べた範囲(直後・翌朝・2日後)では、「一晩置いて翌朝送る」行動が最も好反応につながりやすいタイミングだったと言えるでしょう。

もちろん、この研究は架空のシナリオを用いた実験であり、実際のメッセージ内容や個人の相性までは考慮されていません。

それでも、少なくともこの実験条件(直後・翌朝・2日後)の範囲では、昔からよく聞く恋の駆け引きは、翌朝に連絡するのが最適なタイミングと示唆しています。

元論文

How the timing of texting triggers romantic interest after the first date: A curvilinear U-shaped effect and its underlying mechanisms
https://doi.org/10.1177/02654075251377184

ライター

相川 葵: 工学出身のライター。歴史やSF作品と絡めた科学の話が好き。イメージしやすい科学の解説をしていくことを目指す。

編集者

ナゾロジー 編集部

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