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J1百年構想リーグ、EAST開幕戦!横浜F・マリノスとFC町田ゼルビアの一戦を展望…ポイントは「地上戦」

  • 2026.2.6

明治安田J1百年構想リーグは、本日2月6日(金)に行われる3試合で幕を開ける。今回はEASTの開幕カードとなる横浜F・マリノスとFC町田ゼルビアのカードを展望していく。

昨シーズンは一時、クラブ史上初の最下位も経験したが、ジョルディ・クルークスや谷村海那など夏に加入した選手たちを中心に持ち直し、苦しみながらも残留を果たしたF・マリノス。夏から始まる新レギュレーションでの新シーズンのためにも、この百年構想リーグでは復活の足掛かりをつかみたいところだ。

このオフシーズンは、植中朝日と井上健太という、昨年の攻撃陣を支えていた2人をそれぞれガンバ大阪と清水エスパルスへ放出。

一方で、北海道コンサドーレ札幌から近藤友喜、サガン鳥栖から井上大聖とJ2での活躍が著しかった選手を補強し、ブラジルのクルゼイロからテヴィスを獲得し井上の穴埋めを図った。さらに今冬の選手権で活躍した大津高校の村上慶を含む4人の若手有望株の獲得にも成功した。

横浜F・マリノスは攻撃の“型”を担うボランチと左サイドに注目

この百年構想リーグで注目すべきなのが、攻撃の型である。昨季前半戦は攻撃の戦術が明確でなく、攻撃に人をかけられずに苦戦した。後半戦はロングボールを中心とする勝つためのサッカーに切り替えたことで、ラスト5試合で14得点と復調。

ただ、最終節の鹿島アントラーズ戦では、人に対してかかるプレッシャーによってロングボールを封印され、トップの谷村も相手の守備ブロックの前に沈黙。何とか1点を返しはしたが、このサッカーの底が見えたような試合であった。

型を作るうえでのポイントは、起点となるボランチである。ボランチは喜田拓也と山根陸が練習合流はしているもののコンディション不良で開幕戦の出場が怪しい中で、はっきりと明示できるレギュラーが今現在、渡辺皓太のみであり、もう1枠の争いが熾烈を極めている。

昨季終盤は、ボランチには前半戦以上のハードワークが求められ、相手のファイナルサードに入り込んでシュートを打つ場面も少なくなかった。今季は後方からのビルドアップの路線に戻すのであれば、最終ラインからのビルドアップの核となる役割を担うほか、サイドにボールが渡った時のサポートに動いたり、ターゲットマンになったりと何かとタスクが増えることは間違いない。

キャンプではトーマス・デンのコンバートにチャレンジしていたが、開幕戦での起用は外国人枠の兼ね合いもあり、現実的ではないだろう。ただ、キャンプで若手の樋口有斗と田中雄大が頭角を現しているのは好材料である。

対戦相手の町田のボランチは前寛之に加え、下田北斗、中山雄太といったタレントが揃う。質の高いボランチとの対峙で難しい部分は多いが、ここの組み合わせは夏に向けた重要な点となるため、この試合では注目すべきである。

もう一つ肝心なのが、左ウィングのポジションに誰が起用されるかという点だ。井上が抜けたものの、まだ豪華なタレントはそろっている。

ユーリ・アラウージョは随所に見せるキープ力やテクニックが一級品であり、オナイウ情滋はスピード感のあるドリブルに加え、質の高いクロスやミドルシュートなど、期待のできる要素が多い。宮市亮は年齢的に衰えは隠せないものの、爆発的なスピードを生かした突破力はいまだ健在であり、守備の貢献度も高い。

それぞれ異なる特徴を持ったタレント陣に加え、テヴィスを加えた4人での争いとなっている左サイドからは、目が離せない。

FC町田ゼルビアは「前線3枚の組み合わせ」が勝利のカギ

昨季天皇杯を制し、クラブ史上初の主要タイトルを奪取するなど、J1制覇に向けて着々と力をつけているFC町田ゼルビア。この冬は比較的おとなしめのオフを過ごしていたが、シーズン開幕直前に、高身長FWのテテ・イェンギを獲得し、攻撃陣の質を高めた。

昨季はACLE参加の過密日程に苦しんだ。今季も続くACLEでの戦いに向けて選手のローテーションが重要になる。その中でポイントに上がるのが、前線3枚の組み合わせである。

基本システムが3-4-2-1の町田。特に重要なのが、攻撃の核を担うシャドーのポジションである。相馬勇紀をはじめ、西村拓真、ナサンホなどそれぞれのプレースタイルを強く出すことのできるタレントが勢揃いのこのチーム。ミッチェル・デュークは抜けたものの、そこまで大きな穴ではなさそうである。

この試合の町田の攻撃は、地上戦でいかに優位を作れるかにかかっている。というのも、F・マリノスの両センターバックが角田涼太朗とジェイソン・キニョーネスということを考えた時、空中戦で優位を作ることは現実的に考えて難しい。

実際、昨季のF・マリノスとの対戦では、キニョーネスとデンの組み合わせの前に、中央のフォワードを生かす術を見いだせず、前線で先発した3枚がほとんどシュートを打てないまま点を取ることができなかった。

効果的な策としては相手のサイドバックの隙を狙うことであろう。F・マリノスはビルドアップに多くの人数をかける。サイドでボールを持った時にサイドバックはサポートに行ったりオーバーラップで前にボールを進ませることが比較的多い。

ボランチが下がってそのポジションをカバーすることはあるが、枚数的にも、運べる選手と走れる選手が多い町田の選手層を見れば、ボールを奪ってからカウンターを仕掛けることで決定機を作れる可能性は極めて高い。

奪ってから後ろで回して、前から組織的にプレスをかけに来るF・マリノスの罠にはまるより、矢印を常に前に持っておくことがこの試合でのカギとなってくるはずだ。

守備に関して、サイドでボールを持たれた時、ボールホルダーへの寄せの速さと中央のブロックをどれだけ強固にできるかがカギとなる。

クルークスがボールを持った時、クロスを上げられると質も高くスピードもあるため、対応がかなり難しい。中に万能型の谷村というストライカーがいるため、クルークスに上げさせるのは危険だ。左もドリブルに強みを持った選手がそろっているために、フリーでボールを持たせると一発で決定機を作られる可能性が極めて高い。

J屈指のサイドの質を持つF・マリノスを抑え込むのはは相当難しいだろうが、どのような戦術で対応していくのかに注目だ。

試合は、本日2月6日、19:00から日産スタジアムで行われる。

筆者:隈崎碧

観戦専門のスポーツ大好き現役高校生。幼少期から選手名鑑を愛読書とし、データバンクとして家庭内の外付けハードディスクの役割を果たしている。サッカーの他、駅伝、野球にも精通、聞かれりゃなんでも応えたい情熱により、日々観戦の研鑽を積んでいる。

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