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世界一高いコーヒーの舞台裏へ!バリ島で知ったルワックコーヒーの味と価格の理由

  • 2026.2.2

バリ島の大自然に囲まれたコーヒー農園で出会った忘れられない一杯があります。「世界一高いコーヒー」とも言われているルワックコーヒーです。衝撃的な生産方法を知ると一度は飲むことをためらうものの、思い切って口にすると、まろやかでコク深い味に驚かされました。ここでは、バリ島で見た生産現場の様子や希少性と価格の理由、そして印象に残った味わいをお届けします。

ルワックコーヒーとは?その生産方法と特徴

「ルワック」とは、インドネシアに生息するジャコウネコを意味する言葉です。

ルワックコーヒーは、このジャコウネコが食べたコーヒーチェリーが体内で消化されずに「便」として排出した豆を原料に作る、世界でも珍しいコーヒーです。

排出された豆は丁寧に洗浄されたあと、乾燥・精製・焙煎などの工程を経てコーヒーとして仕上げられます。特殊な製法から生産量が極めて少なく、洗浄や焙煎などすべての工程が手作業であるため、世界で最も高いコーヒーの一つです。

農園で見たルワックコーヒーの生産現場

インドネシアはバリ島の人気観光地・ウブドにあるコーヒー農園を訪れました。高台に位置する農園からはジャングルの緑が見渡せ、のどかな空気が漂っています。

敷地の一角では、ルワックコーヒーの“生産者”であるジャコウネコが檻の中で静かに過ごしていました。案内してくれたスタッフによると、彼らが食べるのは完熟したコーヒーチェリーだけ。人間には見分けられない熟度を選ぶその習性こそが、ルワックコーヒーを特別な味にしているそうです。

続いて作業小屋で、生産工程を順に見せてもらいました。排出された豆はここから丁寧に洗浄され、天日干しで乾燥させたあと、選別・焙煎へと進んでいきます。高台に広がる乾燥スペースには薄く色づいた豆が広げられ、雨が降りやすい季節のため、天候を見ながら作業しているとのことでした。

そのなかで見せてもらったのが、洗浄前の豆です。排出された直後の“原型のまま”の姿は、なかなか衝撃的で、その姿形を見ると飲むのをためらってしまいました。これを最初に口にした人の冒険心には、感服してしまいます。

レギュラーコーヒーとルワックコーヒー | オス・メスの味を検証

農園では、レギュラーコーヒーとルワックコーヒーの飲み比べの試飲ができました。レギュラーコーヒーはしっかりとした苦味と酸味があり、普段飲む馴染みあるコーヒーの味わいです。

一方のルワックコーヒーは、香りからまろやかさが際立ちます。ジャコウネコの体内を通ると渋みや苦味が抑えられ、芳醇な香りと丸みのある口当たりが生まれると科学的にも確認されているのだとか。苦味が柔らかく後味もすっと消えるのが特徴です。一言で表現すると、雑味がなく飲みやすい味でした。

さらにオスとメスによっても味わいが変わるのが特長のルワックコーヒー。飲み比べてみた個人的な味の感想ですが、オスは香りと味にしっかりとした深みがあり力強く、メスは酸味がわずかに残り、軽やかで飲みやすい味わいです。

生産量の少なさから、オスのほうが希少性が高いそうです。価格は日本円でオスが1杯約800円、メスが1杯約500円と物価の安いインドネシアにおいてはお高めですが、日本で飲むよりも「0」がひとつ少なく、お得に楽しめます。

生産方法を知ったうえで飲むからこそ、このコーヒーが持つ特別さが強く印象に残りました。短い見学の中でも、工程の多さとすべてが丁寧な手作業で進められている様子がよく伝わってきました。

バリ島文化の中心地・ウブドを巡る

今回訪れたウブドは、バリ島のなかでも自然と文化が共存するエリアです。島の内陸部に位置し、深い緑に包まれた棚田や渓谷、伝統的な寺院が点在しています。カフェやヨガスタジオ、オーガニックレストランも多く、観光を楽しみながら心身を整えたい人に人気の町です。

ウブド滞在中に足を延ばしたい観光地のひとつが、中心部から車で約1時間半ほどの場所に位置するキンタマーニ高原です。標高の高い火山地帯に広がるこのエリアは、活火山バトゥール山と、その麓に広がるバトゥール湖を一望できる絶景スポットとして知られています。

キンタマーニ高原へ向かう途中にはコーヒー農園が点在しており、大自然とバリ島の食文化を同時に体験できます。今回訪れたSegara Windhu Coffee Plantationもそのひとつで、ルワックコーヒーの生産が行われている農園として知られています。キンタマーニ高原などウブド中心地から距離のある観光地へ足を延ばす場合は、車のチャーターが便利です。

移動の自由度が高く、途中で気になる景色やコーヒー農園に立ち寄ってもらえるのがチャーターならではの魅力です。料金の目安は、6時間チャーターで約6,000円前後。車種や利用時間によって変動はありますが、複数人で利用すればコスパもよく、時間を有効に使いたい旅行者に向いています。

農園で知った、ルワックコーヒーの本当の価値

衝撃的な生産方法や高い価格ばかりが注目されがちなルワックコーヒーですが、実際に農園を訪れ、その工程と味わいを体験すると、より思い出深い一杯になりました。

手間と時間をかけて生まれる一杯には、「高級コーヒー」という言葉だけでは語れない価値が詰まっていました。バリ島を訪れたら、観光やビーチだけでなく、大自然の中で食文化に触れてみるのもおすすめです。ルワックコーヒーは、旅を彩る思い出深い一杯になるはずです。

[Photo Mimosa]

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