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お年玉の活用、大切なのは貯めるより「分ける」! 元小学校教員ママの「お家金融教育」

  • 2026.1.31

つい最近「お正月」を家族で楽しんだと思ったら、もう2月。先日、ママ友の集まりでこんな話が出ました。「お年玉ってどうしてる?」多くのママたちの答えは「とりあえず、大部分は貯金かな」でした。私自身も、子どもの頃は“お金=貯金するもの”だと思って育ちました。でも、教員として、そして親として子どもたちを見ていると、お金の力を育てるうえで本当に大切なのは「貯めること」よりも、まず「分けること」だと感じています。

お金は3つに分けよう

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わが家で実践しているのは、とてもシンプルな方法。お金を次の3つに分けて管理します。(1)貯める(2)使う(3)ふやす(投資する)アメリカの家庭でよくきく「ピギーバンク(豚の貯金箱)」を、日本流にアレンジした形です。 わが家では、3か所にわかれたセリアのプラスチックケースを使っています。透明なので、中身が見えるのもポイントですね。「今いくらある?」「使ったらどう減る?」こうした“見える化”が、自然とお金の感覚を育ててくれます。ちなみに、貯めるゾーン、使うゾーン、投資ゾーンに分ける際、もちろんどこにいくら入れるかは子どもが考えます。考えを共有する「お年玉会議」があるのですが、小2の娘は、1万円のような大きな額は一気に使うこともないため、価値を高めるために「投資ゾーン」に入れると伝えてくれました。逆に、日ごろのお小遣いなどの小銭は、「使うゾーン」に入れられていました。子どもなりの考える力が育ってきていて関心しました。

「使う」は日常の消費体験

「つかう」は、日常の消費体験お菓子や小さなおもちゃなど、日常の消費は「使うゾーン」から。 ここで大切なのは、「失敗してもいい」ということ。・思ったよりすぐ壊れた・買ったけど、あまり使わなかったこれも立派な学びです。また、「つかう」は自分のためだけではありません。 お友だちへのプレゼント、誰かを喜ばせるためのお金、寄付という選択肢もあります。 お金は、気持ちを届ける手段にもなる。 そんな感覚も、少しずつ伝えていきたいですね。「貯める」というのは分かりやすい。つまり、今すぐには使わないお金のことですね。何かあったときのために、置いておくもの。この、「使う」と「貯める」のお金は、時々整理されています。「今月は弟の誕生日だけど、欲しいものが意外と高かったから、貯めるゾーンから移そう。」とかって考えだすわけですね。でも大切なのは「ふやす(投資)ゾーン」は、頻繁に触らないこと。投資は、そもそも余剰金でするものと教えているからです。ここからお金を移すということは、他のゾーンの管理が上手くいっていないということなので、「すごく欲しい訳でもないのに買っていないか」など、しっかりと消費活動を見直します。

「増やす」をどう教えるか

「投資」というと、少しハードルが高く感じるかもしれません。 でも、これからの時代、“お金を働かせる”という考え方に触れること自体が大切です。高校の家庭科で、ようやく必修となった金融教育。なかなか小学校や中学校にはおりてきません。そのため、お家で教える必要があります。わが家では、・旧ジュニアニーサの活用・親の証券口座を一緒に見ながら「今日は上がったね」「下がったね」と話すといった形で、主に株式投資について知識を増やしています。PayPay証券などは、少額から資産運用を学べるので、初心者にもやさしいですね。娘は色んな会社を調べる中で、コカ・コーラの株を毎月1000円ずつ買いたいと言っていました。クリスマスや新年のイベントにむけて、みんながパーティをするから、このお店は人気が出ると思ったようです。未成年口座を使って、実際にチャートを見ながら株価を予想するのも、主に高学年以上の子ならできるかもしれません。しかし、娘の発達段階的には、親のアプリを一緒に見ることから始めるのが良さそうだったので、私が購入した株価の動きを一緒に見ていました。マイナスからはじまった運用益が、予想通り12月、1月にプラスに転じた時は嬉しそうでしたね。他にも、・利息がつく仕組みを学ぶ・ポイント運用や疑似投資アプリ・親にお金を預けて運用してもらう・お手伝いの単価を交渉する・「もし1000円集めるという宿題が出たら、どうする?」などと考えるなど、年齢に応じた“ふやす体験”はいろいろあります。正解を教える必要はありません。 「考えるきっかけ」を渡すことが、金融教育の第一歩です。

お小遣いも金融教育

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おうち金融教育でもう一つ大切にしているのが、お小遣いの考え方。お小遣いは、 「なんとなくもらうもの」ではなく 行動や目標達成への“対価”として位置づけています。ポイントは、 お手伝いや目標を、親が一方的に決めないこと。どんなお手伝いができそう?今、がんばりたいことは何?一緒に考えることで、子ども自身の主体性が育ちます。中には、「家族みんなで分担して当然だから、お手伝いはおかしい」というような声もあります。しかし、私自身がそうだったように、子どもが行ういきすぎた家事・介護・看護はヤングケアラーとも呼ばれ、望ましいとは言えません。基本的には親がすることであり、子どもにさせて当たり前ではないんですね。子どもには、友達と遊んだり、勉強をしたり、自由にすごしたりする時間が大切であり、間違ってもそれを家庭の仕事で奪ってしまってはいけません。一方で、「子どもに手伝わせるより、自分でやった方が速いからお手伝いはしなくていい。」というような声もまた、あるんですね。子どもは「自分ができるようになったことを見てほしい・認めてほしい」と思う生き物ですから、確かに効率が悪いとしても、子どもの成長には必要な体験です。誰かの役に立つ経験が、子どもの自己効力感や有用感を高めてくれるので、ぜひ余裕のあるときにはお手伝いを頼んでみましょう。また、お小遣いを与える場面は、お手伝いだけとも限りません。我が家では、「目標達成」に対しても報酬があります。「目標」の例・「ありがとう」を1日5回、意識して言う・自分学習の内容を計画して、自分から進める。・近所の人に自分からあいさつをする・ゲームの時間を守るどれも、社会で生きていく力につながる行動です。これらができたら、 「1回10円」をベースに、お小遣いカレンダーに記録します。月末には、 「10円がいくつ集まった?」 「100円は何枚分?」自然と算数の学びにもつながります。

最後に

お金は、単なる数字ではありません。 どう使うか、どう増やすか、どう分けるか―― そこには、その人の価値観が表れます。だからこそ、 一方的に「正しい使い方」を教えるよりも、 一緒に考える時間を大切にしたいですね。お年玉やお小遣いは、 子どもにとって“リアルなお金”に触れられる、絶好のチャンス。今年はぜひ、 「いくら貯めた?」ではなく 「どう分けた?」から、会話を始めてみませんか。

【Profile】mama先生(@itoshiki_kosodate)

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「子育ては、子どもを変える作業じゃない。親が変わることで、結果的に子どもが成長するのだ」 これは、私が大切にしている考え方です。元小学校教諭。現在は肩書きを「非正規」に変え、日本の教育社会問題の解決に挑戦しています。偏差値偏重ではなく、非認知能力を軸にした次世代教育を実践する「総合塾=ItoshikI after school」を立ち上げ、子どもたちの創造力と生きる力を育む学びを探求中。また、全国のママたちが安心して子育ての悩みを共有できる伴走型コミュニティ「ItoshikI 子育てサロン」を運営し、「教育学で考える 子育ての教科書」を用いた授業を公開。Instagramでは「学校では教わらない お家で差がつく子育て知識」を発信中。これからも多様な仲間と共に、新しい教育の未来を共創していきます。

Voicy:お家で差がつく子育て知識「学校では教わらない、子育ての教科書🌱」

Instagram:mama先生(@itoshiki_kosodate)

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