1. トップ
  2. 恋愛
  3. なぜ若者は、カラオケで【君が代】を歌うのか?思いがけず “定番化” に至った「5つの要因」とは

なぜ若者は、カラオケで【君が代】を歌うのか?思いがけず “定番化” に至った「5つの要因」とは

  • 2026.1.24

“締めの1曲”としても 広まる“カラオケ君が代”

カラオケのイメージ
カラオケのイメージ

カラオケへ行ったら必ず歌う歌はありますか? ノリのいい曲で場を盛り上げるか、しっとりしたバラードで雰囲気をかもし出すか……。歌がうまいとそれだけで仲間内での評価が上がることもあり、自分らしさをアピールする選曲は非常に重要なポイントです。ところが近頃、リモコンの歌唱履歴には日本国国歌の「君が代」が並ぶ光景が珍しくないのだそう。一見意外な現象ですが、若者の間で君が代歌手が広がっているのは一体なぜなのでしょうか。

※ ※ ※

カラオケのJOYSOUNDとウィゴー社が2026年1月23日(金)に発表したプレスリリース。Instagram公式アカウントで行ったアンケート調査の結果として、「終了時間10分前の“締め曲”」プレイリストに「君が代」の名が入りました。同曲を指名したのは主に、JK(女子高生)界隈や、派手めファッション女子たちを指す地雷界隈。大塚愛さんの「さくらんぼ」やMONGOL800「小さな恋のうた」などノリのいいヒット曲と並んでのリストインは、なかなかに興味深いと言えそうです。

なぜ若者はカラオケで「君が代」を歌うようになったのか。直接的なきっかけや始まりは定かではありませんが、近年、若者と君が代の距離を縮める要因がいくつかあるようです。まず一つめは、若いユーザーが多いSNSで同曲が注目されたこと。

特に歌唱やダンスなどと相性のいいショート動画投稿のTikTokには、「君が代うたってみた」「カラオケ君が代で得点勝負」などのポストが多数。もともと幅広い時代のヒット曲をピックするSNSネーティブの若者にとって、ノリを競うカラオケで君が代を歌うことはどこかシュールで面白さのある遊びとして定着しているようです。

また2025年、ある有名週刊誌メディアが、秋篠宮家の長男・悠仁さまが大学の友人らと行ったカラオケで君が代を歌ったらしいと報道したという情報がネット上で拡散され、同世代の若者らの間で話題となったことの影響を指摘する声も聞かれました。

また近年、国際的なスポーツの祭典で日本勢が活躍し、そうした場で斉唱される君が代が幅広い世代の注目を集めたことも背景にあるようです。

特に2023年3月の、大谷翔平選手ら日本代表が悲願の優勝を果たしたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。またその前年の2022年、日本代表がドイツやスペインなどの超強豪に“ジャイアントキリング”を果たしたサッカーW杯カタール大会も、若者を含む多くの国民が熱狂しました。

以降、SNSやネット掲示板では、カラオケで君が代を選曲し「自分が歌手になって国際試合の独唱を任されたつもりで歌う」「胸に手を当ててサッカー選手のモノマネをする」といった書き込みが散見されるように。その場を盛り上げる“なりきりコンテンツ”としての役割を帯びるようになっているようです。

このように若者らが“カラオケ君が代”をチョイスするようになったことで、精密採点機能を使った得点勝負という楽しみ方も見られるようになりました。X(旧ツイッター)のあるユーザーは、プロの歌手から音楽の趣味や思想信条の異なる友人まで大人数で集まった際、カラオケ勝負の課題曲に「全員が歌詞を覚えている曲でないと不公平だ」という理由で君が代を選んだと告白。皆で楽しんだ経験を明かしていました。

こうした事例は、政治的な思想を問うといったシリアスな目的は一切なく、誰もが知っている共通知識としての君が代を“コンテンツ”の一つとして活用しているケースと言えそうです。

しかし、歌のうまさを競うことで行き当たるのが、シンプルな曲だからこそうまく歌うのが難しいという「技術力への壁」です。かつてスポーツ大会の開会式で、有名ミュージシャンが斉唱したものの音程を大きく外してしまい大変な事態となった動画が注目を集めるなど、プロであっても決して簡単ではない君が代。

SNSやネット掲示板では「クセ強めで歌うと高得点が出るが、ノーマルだと低い」という採点アルゴリズムがシェアされるなど、研究に余念がないユーザーの投稿もちらほら。また「ビブラート0回で歌い切るのが地味に難しい」という検証や、歌手レベルとされる95点以上を目指して「あと0.002点だった。悔しい。あと1回こぶしかビブラートあったら95点いけたのでは……!?」と悔しがる声もあり、カラオケ好きたちにとってこの曲が“攻略対象”であることを物語っています。

そして、冒頭で紹介したJOYSOUNDなどの調査結果のように、競うだけでなく参加者全員で歌う「最初の1曲」「最後の締め曲」として選ばれるようになったのも、“カラオケ君が代”が若い世代にとって珍しくなくなったことの証左と言えるかもしれません。

「中学1年以来6年間、カラオケの初回は君が代」とSNSで語る猛者もいるほど、手始めにのどを慣らすルーティンとして、さらにマイクの感度や遅延を確かめる「機材テスト」の実用的用途としても重宝しているようです。また締めの1曲で歌うにも、短く終わるためちょうどよく、比較的無理のない音域で声を伸ばせる構成がニーズに合っているのだとの声が聞かれました。

※ ※ ※

かつてはカラオケで入れると「ウケ狙い」「むしろ寒い」などと言われることも多かった君が代。今では“いつものレパートリー”として若い世代にも選ばれるようになっており、時代の変化が感じられます。最後に、SNSなどで見られた「君が代をうまく歌うコツ」を紹介してこの記事を締めたいと思います。

(1)「クセ強め」のロングトーン:「ノーマルに歌うと得点が低い」という声が多い中、効果的なのはGACKTさんのような「クセの強い」歌い方です。特に語尾をしっかり伸ばし、安定感をアピールするのが加点の近道です。

(2)ビブラートと「こぶし」の連打:「あと1回こぶしかビブラートがあれば95点いけた」という投稿があったように、音程が変わらない部分でも意図的にのどを揺らすことで、加点ポイントを強引に稼ぐのが攻略法の一つのようです。

(3)出だしの音程とブレス位置の固定:「前奏がなくていきなり始まるから難しい」と言われる君が代。最初の「きー」の音を外さないこと、そして「息が続かない」問題を解決するために、自分なりのブレス位置(息継ぎ)を固定することで、安定性が格段に向上します。

(LASISA編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる