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【京都味遺産】京都人&京都通がおすすめ!極上の“私的味遺産”《洋食編》

  • 2026.1.23
撮影=高嶋克郎

古都・京都は神社仏閣と同様に、食の世界でも歴史が連綿と続いています。

百年、何百年と続く老舗が数多く存在し、長い時をかけて磨かれたその味わいは、一朝一夕では得られない信頼の証しであり、京都の文化や精神、技をいまに伝える“生きた文化財”です。

たゆまぬ研鑽が生んだ伝統の味から、近年注目を集める新味まで、古より未来へと続く「食都」の長い歴史に刻まれる味とは。

この先も受け継がれてほしい。そんな思いで選ばれた珠玉の味を“味遺産”としてご紹介します。今回は京都人&京都通の方々が選ぶ洋食です。

推薦してくださったのは・・・
伊東庄五郎さん[御所人形師]
江戸時代享保年間より御所人形を作り続ける伊東久重家の後嗣。老舗料亭からフレンチやイタリアンの名店、ホテルのダイニングまで幅広い情報をもつ食通。
ウー・ウェンさん[料理家]
中国・北京出身。1990年に来日し、母から受け継いだ北京の家庭料理をもとに料理家へ。ウー・ウェン・クッキングサロンを主宰し、手軽でおいしい味を伝える。

小山薫堂さん[放送作家・脚本家]
映画『おくりびと』の脚本で第81回米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞。京都芸術大学副学長、「下鴨茶寮」主人を務めるなど、京都との関わりも深い。
霜降太介さん[「かづら清老舗」六代目当主]
創業慶応元年。祇園石段下にて、かんざしやつげ櫛、椿油など女性の髪まわりの小物を扱う老舗の当主。和食店から甘味まで新旧をあわせた祇園の食情報を熟知。

渡辺正一さん[「一保堂茶舗」代表取締役社長]
1717(享保2)年創業、日本茶専門店の七代目。2025年秋に東京・青山に新コンセプトの旗艦店をオープン。名店から話題の店まで、幅広く美味散策。
渡辺紀子さん[ライター]
婦人誌で食担当のエディターを務めた後、現在は日本各地のレストランや料理店を取材をするフードジャーナリスト兼ライター。食関連の連載を多数もつ。

伊東庄五郎さん推薦

リアン レストラン&ベイク[竹屋町堀川]

撮影=高嶋克郎

穏やかな空気が流れる夫妻で営む新フレンチ店

二条城近くに2021年開業した「リアン」は、尾原隆広さんとパティシエの順子さん夫妻が営むフレンチ。築80年の昭和モダンな民家を改装した店舗には、焼き菓子店も併設されています。

「おふたりの人柄もあって居心地のいい一軒。素材にこだわったおいしいフレンチを気軽に味わえるのが嬉しいですね」と伊東庄五郎さん。京都や滋賀の店で経験を重ねた隆広さんの料理は新鮮な素材が要です。

撮影=高嶋克郎

冬に旨みを増すぼたん海老のガーリックオイルソテーは、海老の旨みを引き出した前菜。相性のいい聖護院蕪やパプリカ、文旦などが彩り豊かに添えられます。自家製パンで挟んだ蔵尾ポークの角煮カツサンドは、食べ応えある夜のコースのスペシャリテです。

撮影=高嶋克郎

DATA
コース昼5,000円~、夜12,800円~(土・日曜のみ)、平日はアラカルト ※要予約
営業時間/12時~13時、18時~21時、土日は18時30分~19時(すべて最終入店)
定休日/月・火曜
tel.050-3577-7259
Google mapで確認
京都府京都市中京区竹屋町通堀川東入ル西竹屋町527

リアン レストラン&ベイク

ウー・ウェンさん、小山薫堂さん、霜降太介さん、渡辺紀子さん推薦

洋食おがた[御所南]

撮影=高嶋克郎

もはや京都の定番店。誰もが薦める洋食

料理研究家や著名人にもファンが多い、京都を代表する洋食店。小山薫堂さんやウー・ウェンさんも常連です。

小山さんが「ぜひとも味わってほしい」というのが、「カレーナポリタン薫堂風」。「ナポリタンもカレーも両方食べたい!」という小山さんの声に、ひと皿で2度おいしい特別な一品が生まれました。

撮影=高嶋克郎

「おすすめが山ほどあって選べない」と渡辺さんが言うように、サラダや肉料理、パスタなどグランドメニュー以外にも、本日の料理が50種類以上。誰もがどの料理にするかと迷うのも納得です。

大人味のハンバーグは霜降太介さんのおすすめ。「熊本県阿蘇のあか牛で作るハンバーグは何度食べても感動の味」と絶賛します。

撮影=高嶋克郎

DATA
コース昼2,990円~、夜ハンバーグ3,140円(100g)~、夜予算目安15,000円~ ※要予約
営業時間/11時30分~13時30分、17時30分~20時(ともに最終入店)
定休日/火曜、月2回不定休
tel.075-223-2230
Google mapで確認
京都府京都市中京区等持寺町32-1

洋食おがた

小山薫堂さん推薦

宮川町 さか[宮川町]

撮影=高嶋克郎

芸妓も愛する、軽やかな洋食割烹

「宮川町にある、芸妓さんたちにも人気の一軒。 割烹感覚でイタリアンとフレンチをベースにした料理を楽しむことができます」と小山薫堂さんが太鼓判を押すのは、花街の粋が漂う「宮川町 さか」。

撮影=高嶋克郎

1階はカウンター席、2階にテーブル席と掘りごたつ席の和室があり、気分やシーンによって利用できる使い勝手のよさも、京都通に信頼される所以です。魚介類や野菜、肉やジビエなど、多彩な旬の素材を駆使する料理はいつも新たな発見があるおいしさ。長年通う常連が多数いるのも納得の味です。

主体はアラカルトですが、たっぷり味わいたい人にはコースも。バラエティに富んだワインのラインアップも必見で、季節の料理と楽しむマリアージュは格別です。

撮影=高嶋克郎

DATA
昼夜コース15,000円~、アラカルトあり ※昼はコースのみ要予約
営業時間/12時~13時、17時~21時(ともに最終入店)
定休日/日曜、不定休
tel.075-531-1230
Google mapで確認
京都府京都市東山区宮川筋4-319-1-5

宮川町 さか

小山薫堂さん、渡辺正一さん推薦

オーボンモルソー[河原町三条]

撮影=高嶋克郎

手間暇かけたリヨン料理を裏路地のビストロで味わう

京都市役所から近い姉小路通沿いにに店を構えるカフェ・ビストロ「オーボンモルソー」は、2001年開業。各地のフレンチ店のほかフランスでも経験を積んだ久保正樹さんが営むアラカルト主体のビストロです。

開業時から通う常連だけでなく、いまや海外からもこの店を目指す人が多い実力派。「アラン・デュカスも訪れた、パリの下町にあるような、雰囲気たっぷりのビストロです」と小山薫堂さん。本場さながらの味や店づくりを賞賛します。

撮影=高嶋克郎

渡辺正一さんは、「本格的なリヨン料理が味わうことができます。伺うと必ず頼むのがクネル」だとか。鯛のムースをオマール海老のソースで煮込んだ濃厚な味わいの一品は、手間暇かけて作られるリヨン地方のご馳走です。

撮影=高嶋克郎

DATA
アラカルト800円~、夜予算目安5,000円〜
営業時間/17時30分~24時(料理L.O.23時、ドリンクL.O.23時30分)
定休日/火曜(第3水曜など変動あり)
tel.075-212-8851
Google mapで確認
京都府京都市中京区河原町通三条上ル東入恵比須町534-18 ステラム1F

オーボンモルソー

撮影=高嶋克郎 取材・文=中井シノブ 編集・文=八木あきほ(婦人画報編集部)

『婦人画報』2026年2月号より

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