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「恋人にNOと言えない」を救う魔法。28歳起業家の苦い経験から生まれた『セキララカード』が話題!

  • 2026.1.1

近年、パンデミックや社会の変化に伴って、人との距離感や心の距離への関心が高まり、本音で話すことや、繋がりを再構築することの重要性に注目が集まっています。

しかし、人との距離感を測り違えないようにと、大人になってからは自分の意見を誰かに伝えたり、誰かの価値観を掘り下げることに慎重になってしまったという女性も多いのではないでしょうか。自分のことを理解して欲しい、相手のことを理解したい……そんな思いはあっても、伝えるきっかけを作るのも、勇気を持つことも、簡単ではありません。

モヤモヤする気持ちを放置していると、そのうち自分のもともとの価値観すら、よく分からなくなってしまうこともあります。そんな、誰かや自分とのコミュニケーション不全を、カードゲーム形式で深掘りしていくプロダクトがあることをご存じですか?

「セキララカード」は、日本生まれの“conversation-starter cards(会話のきっかけカード)”。海外では、若い世代やミレニアム世代の間で人気で、「意味のある対話」「感情的なつながり」「自己開示」を促す手段として支持されています。

プロダクトの生みの親である藤原紗耶さん(28)は、自身がコミュニケーション面で問題を抱えていたことをきっかけに、2年前に「セキララカード」の発売をスタート。藤原さんと向き合う中で、私たちが親しい人とのコミュニケーションや自分との対話の中で、気づかない間にやってしまう“悪いクセ”も見えてきました。

恋人にNOと言えない…自身の苦い経験から生まれた「セキララカード」

「セキララカード」は現在、用途によって質問内容が異なるカードが7種類展開されています。カップルや夫婦で遊べる『For Couples』、親しい友人などと使える『For Friends』、自身との深い対話を促す『For Self-Reflection』……大きく「誰かとの対話に利用できるカード」と「自分との対話に利用できるカード」に分かれます。

「セキララカードは、私自身の深い悩みから生まれたプロダクトです。もともと、20代前半までは恋愛でかなりこじらせていました。自分の思っていることを上手く伝えられなかったり、何か我慢しなければいけないと思いこんでいることが多かったです。思い返せば、恋愛に関する自身の思い込みもたくさんあって、勝手にストレスを感じていました」

恋人などの親しい間柄でも、コミュニケーションに問題が生まれることは多いもの。お互いに「分かってほしい」という気持ちがあるからこそ、主張の押し付け合いになってしまうこともあれば、どちらかが一方的に我慢してしまうこともあります。

「嫌なことを嫌と言えないことを友達に相談すると、決まって『ちゃんと話した方がいい』とアドバイスされていたんですが、そんなことは私自身も分かっていました。ただ、具体的な会話の始め方や、聞き方が分からなかったんです。

そんな時に知ったのが、海外で流行していたカップル用カードゲームでした。お互い質問に対して話していくだけなら、自分から張り切って話そうと意気込まなくても、質問カードそのものが話し合いのきっかけを作ってくれると思いました

カップル用カードは、恋愛で我慢することが多かった藤原さんにとってぴったりのツールになったそう。しかし、日本語のカードを探してみたものの見つからず、自分で作ることを決意。

「最初に作った『For Couples』は自分のために作ったようなものだったのですが、小ロットで展開し始めてからは、同年代の女性から、我慢ばかりの生活から救われたという嬉しい声が届き始めました。

結婚前にお互いの価値観を理解するために使ったという方や、結婚歴20年の方が夫婦の会話がなくなって使ったなど、私も想像していなかった使い方をしてくださる方がたくさんいました。そこで、本腰を入れてこのプロダクトを世に広めたいと思うようになり、会社を立ち上げることにしました」

人生や恋愛で後悔しないために…自己対話で自分の軸を見つける

カップル用カードの次に作られたのが『For Self-Reflection』や『For Self-Care』などの自己対話型カードでした。

「『For Couples』を広めていく中で徐々に増えていったのが、質問に対して、自分や相手が答えに詰まってしまったという声でした。相手に自分の思いを伝えたいけれど、その自分自身の気持ちがうまく言語化できないという意見から生まれたのが、自己対話用、セルフケア用のカードです。

私も改めて自分のことを振り返ってみると、自分自身と深く対話する余裕がなかったから、大切な人と話す余裕もなかったんだということに気づきました」

「今でも覚えている褒め言葉は?」「自分の人生で譲れないことは?」

『For Self-Reflection』、『For Self-Care』などのカードに書かれている質問は、普段改まって考えることもないような、自分の感情の機微に目を向けるもの。

「どの種類のカードにも言えることですが、文面も親しい人に話しかけられているかのようなカジュアルさを持たせることにこだわっています。自己対話型のカードは1人でも使えるので、誰かとコミュニケーションする前に、自分のことを改めて深く知りたい時や、何かに傷ついているけれど、その理由が自分でも分からない時にも利用できます。また恋愛に限らず、仕事や人生全体に通ずる価値観について深く考えることができます」

現在、藤原さんは自身も妊娠中というタイミング。自分のキャリアやこれからの将来について悩む機会が多い中、自己対話型のカードで深呼吸をすることもあるそう。

「女性の人生って、いつ何がどうなるか分からないことも多いと思います。私自身も、今の自分は去年の自分は想像していなかった状況にいますし、キャリアとプライベートのバランスをどう取ればいいのか、今も答えを見出せずにいます。そういう時こそ、自分の軸に従いながら答えを模索していくことが重要です。自己対話型のカードは、個人の選択を社会的に迫られてしまいがちな女性が、自分の軸を見出すためのサポートになっていると思います

ライフステージかキャリアか、どちらか一方だけしか選択できないような切迫感に襲われたことがあるという女性も多いはず。いざどちらかに優先順位をつけなくてはいけなくなった時も、自己対話を行って「軸」や納得感を得ることができれば、大きな後悔をしないで済む可能性も高くなるはずです。

結果に当てはめる診断ツールとは違って、自分を「発見できる」

「セキララカード」に向き合う中で、親しい人との対話と同じくらい、自分との対話を行うことの大切さに気付かされたという藤原さん。そして、親しい人と対話するためには、まずそれぞれが自己対話できていることが理想的だといいます。

「対話型のカードを使う時、中には自分のことを相手に知ってもらうことを喜びとは思えない、という方もいらっしゃると思います。他人にシェアしたいことの領域はそれぞれ異なると思うので、その上でその人とどんな風に付き合っていくのかを考える必要もあると思います。

海外では『私その質問はNGだよ』とはっきり言ってくれる人も多いのですが、自己対話に慣れていない人だと、どこからが自分のNG範囲なのかが分からないこともあるでしょう。だからこそ、対話型カードと自己対話型カード、それぞれを行き来しながら行ってみるのもおすすめです」

カードの使い方は「基本的に自由」。一気に全ての質問に答える必要もなく、自分や相手の体力を優先しながら“1日1枚”のペースで進めるのもOKです。

「価値観や気持ちはその時の環境によっても変わるので、数カ月、数年に一度でも、カードと向き合う習慣をつけていただくと、自分の中に生まれた変化にも気づくことができます。絶対に変わらない価値観と、今の自分だからこそ感じることの違いが分かると、はっとすることもあると思います。私自身もそうですが、自分の中で思い込んでしまっている部分もあると思うんですね」

恋愛ってこういうものだ、私ってこんなものだ。思い込みが自分にブレーキをかけ、ストレスを生むことも往々にしてあるもの。たとえば、日本で流行しがちな診断ツールも、自分を型にはめることで自身の可能性を諦めさせることを助長している側面もある、と藤原さん。

「診断ツールの質問は、基本的にはい・いいえで選択させられますし、やればやるほど、自分がどういう人間かを自分で考えることを諦めてしまうようになります。血液型や星座、MBTIだけでは測れない自分らしさは、押し込められて誰にも分かってもらえなくなってしまう」

型にはめ込む診断ツールが流行する日本で、質問に対して自由回答する「セキララカード」を作ったのは、藤原さんなりの挑戦です。

誰かが作った型や枠にはめ込むのでなく、あなたがどうしたいかを、私は聞きたいです。セキララカードと向き合っていくと、自分のことを素直に捉えられた自分に、自信がついていくはずです。これまで聞かれる機会がなかったから考えたことがなかっただけ。質問に答えていくと、何にでも答えられるような気がしてくると思います」

答えられない質問は、いったん飛ばしてみるのももちろんOK。1カ月後、3カ月後にもう一度カードと向き合った時には、答えられる自分になっている可能性もあります。

「自己対話型カードも対話型カードも、自分や相手のことを好きになるといった“自己啓発”のためのプロダクトではありません。好きなことだけでなく、嫌なことが何なのかも分かっていくのが、カードの長所です」

何かを好きな自分も、嫌いなものやできないことがある自分も、同じ自分。そんな「自分なりの発見」があれば、世間や他人が決めた型に従うだけではなく、自分らしい人生の歩み方や、恋人との関わり方も見えてくるでしょう。

自分のことは、分かっているようで分かっていないという人が大半なはず。「私は大丈夫」、そう思っている人にこそ、セキララカードと自分との向き合いが必要なのかもしれません。

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